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7月20日の誕生日

子供達が、小さい頃同居していた、義祖父の誕生日が、7月20日でした。
92歳で、亡くなりましたが、いつも元気で子供達ちには、良い曽祖父でした。

私にとっては義理なので若い頃の事は良く知りませんが、近所の私と同年齢くらいの人たちは、声を合わせるように
「おじいちゃんには、子供の頃、世話になった」と、言います。
子供が大好きで、我が息子や娘は、特に可愛がられました。
秋になると、近くの神社清掃で、「椎の実」を拾ってきては、煎ってくれて、子供達も、喜んで食べていました。

若い頃は、サラリーマンだったのですが、何かを作るという事が好きで、何処からか廃材をもらってきて小屋を作ったりしていました。
また、庭にはたくさんの木も植えています。
ただ、雑多に何でも植えてあるので、密集している所は虫が湧きやすく、結果、良い花や果実は、あまり期待できませんが💧

また、畑をするのが好きで、我が家の庭で足りないからと、近所に畑を借りて、「そら豆」「グリンピース」「スナップエンドウ」「枝豆」「ジャガイモ」「とうもろこし」「さつまいも」など育てていて、収穫の時などは、豆の皮むきなど、大量の仕事が待っていました。

そのなかでも「さつまいも」の収穫の時、我が家の子供達も含め、知り合いの子や、近所の子、姪、甥など子供達の『芋掘り大会』がありました。

芋掘り大会


我が子は、優先的に一歳の頃から参加しています。
大きな芋を掘り当てた時は、子供達の歓声が上がり、毎年の『芋掘り大会』を楽しみにしていました。

祖父が、80歳ごろ、軽い「脳梗塞」になりました。自転車に乗っていたらどんどん右周りになって行ったらしいのです。
祖父も「これは、いかん!」と思ったらしく、そのまま病院に行ったのです。(よく自転車で行けたと思います)
結果、軽くすんでよかったのですが、入院になりました。
そこで、呼び出されて、
「さつまいもを植えようと、苗を用意してあるのが気になっていかん!」と言うので、家に帰り、畑の、端に積んでいる苗を、言われた通り、寝かせて植えました。
三列分、50も苗がありました。
すると「さつまいもは、毎日水をやらんといかん!」とのお達しで、水の無い畑にバケツでせっせと水を運び、一回では足りないので、何回か運んで、毎日、世話をする事になりました。
家での仕事もあります。まだ、子供達も小さかったので、幼稚園の送り迎え、ご飯の支度、夏の最中の草取りと、随分忙しい日々でした。
そのうち、祖父も退院できて、普通に生活できるようになり、畑仕事も交代できました。

その年の『芋掘り大会』は、いつものように行われ、子供達の喜ぶ姿を見たら、祖父が毎年、「さつまいも」を植えている理由も解りました。とても感動したのです。

祖父は、子供達の為に、竹を貰ってきて、「竹馬」も作ってくれました。


作り方も、後々の為にビデオに撮ってあります。また、お正月には、玄関のしめ縄飾りも縄をなうところから初めて、毎年作ってくれていました。

1996年(平成8年)7月20日に、国民の祝日『海の日』が制定されました。
「おおじいちゃん、お誕生日が祭日で良いね、
おめでとう」
「いや〜嬉しいね。国民みんなが祝ってくれているようで!」
ととても喜んでいた祖父ですが、2003年から『海の日』は、20日にはなりませんでした。
その年の第三月曜日と制定されたからです。
たった、七年のちょっと残念な祭日でした。


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