ep24 村境を越える街道(現代編)
かつての十津川村は当然ながら車でアクセスする事は不可能でした。現在は国道168号線が主幹道路として村を南北に貫きます。県道としては徐々に完成しつつも、国道に昇格して全て完成したのは昭和34年(1959) ごく最近の事です。約半世紀かかったそうです。⬇︎
https://www.library.pref.nara.jp/supporter/naraweb/page_thumb18937.html
今回は村境を越える道について、現代と過去を比べてみたいと思います。
十津川村中心部へアクセスする道(現代編)
①国道168号
北部は五條市大塔町、南部は田辺市本宮町との境を越える十津川村の主幹道路です。整備が整い、今後もさらにトンネルの作成や道の拡充が行われる予定です。和歌山県南部からの物流にも重要な道路で、十津川村の大動脈です。
②国道425号
西部は田辺市龍神村。東部は下北山村への境界を越えます。別名『酷道425死にGO!』などと称される険しい道路です。
元々は奈良県道33号と言う道路で、下北山村池原 - 十津川村小原までの路線は、家屋がほとんど有りませんが、白谷渓谷奥のパルプ材搬出道として活躍していました。
③県道733(川津高野線)
田辺市竜神村との境。冬季は通行止めになり、ゲートが閉じられます。高野龍神スカイラインから、伯母子岳登山口までは村境の稜線に沿って道路が整備されていて、秋はススキが綺麗です。ただ、前方の視界が遮られる程繁茂しているので走行に注意です。奥千丈周辺は細く、谷側は断崖絶壁もあります。
④県道735(龍神十津川線)
田辺市竜神村との境。こちらも非常に細い道となっています。最近までは龍神村との境に家が有り、人が住んでいましたが、現在は空き家になっています。
⑤村道平谷竹筒線
新宮市熊野川町と接します。自家用車で玉置神社に参拝するのであればこの道が最もポピュラーな道となります。最近は参拝者が増え、交通量が以前に比べ増えました。また、冬季は北側斜面に雪が残ることも多々あります。登り口でチェーン規制がかけられていることもありますので、冬季に利用する際は特に注意が必要です。
⑥村道笠捨瀞線
新宮市熊野川町と接します。⑤の村道平谷竹筒線の少し東側を走る道で、和歌山側ではほぼ同じ場所に到達します。途中、ニノ滝と言うバス停があります。その辺は断崖絶壁であり、かなりスリリングです。
この様に現在は車で容易に十津川村に入ることが出来ます。しかし、行ったことのある方の話を聞くと、皆さん口を揃えて「遠かった〜」という感想を述べられます。現代でも遠く感じる十津川村。過去は一体どうだったのでしょうか?
次回は過去の街道について書き残したいと思います。
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