負けず嫌いですか?

中学の卒業式で、
先生からもらったコメントには
「君の負けず嫌いはクラスでも目立ってたよ!」と
書いてあった
違うのにな
人に勝とうとは思ってなかった

それは私の隠された部分なんだろうかと自問して
もう何十年もたったけれど、
未だによくわからない

相変わらず私は、人がどうだとかいう話に
興味がない
探偵みたいに、色んな家庭の内情を知ってる、
情報通のママ友の話を聞き流してしまう
聞いても名前も詳細も忘れてしまうから
私の話は情報源にはなり得ないだろう

がんばりやと言われる私が
がんばるのは私のためで
人に勝つためなんかである訳がないと
急に腹が立ったりする

そうだ、子どもの私は
自由になるために認められようとしていた
それは、確かだ
この世の中で自分らしく生きるには
その権利を手に入れる必要がある
テストの点数、出身校、仕事、結婚
もちろんそんなものは私自身ではあり得ないけど
誰かに文句を言われないパワーになるって知ってた
便利のためだ
忘れちゃいけない

誰かに勝つことも勝つっていう思想も
負けるってことも嫌いだ
上とか下とかなんて、視野が狭すぎる

褒めてくれたのかもしれない先生の言葉が
未だに私の心に刺さっている
戦わない私
どっちつかずの私
勝とうとしない弱い私
そんな自分を、許せたらいいなと密かに思っている