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【バーナム 人心操作の修辞学】1826年4月19日新聞

このたびニューヨークで斬新かつ不思議な展覧会が開催されたと、『コマーシャル・アドバタイザー』が報じた。『チェス・プレイヤー』とは、ヨーロッパで最強のチェス・プレイヤー等を驚愕、困惑させてきた自動人形である。
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   〈自動人形・チェス・プレイヤー〉
メルツェル氏による『世界の不思議』の我が国最初の展示会が、昨夕、ナショナル・ホテル併設の大きなホールで開催され、二~三百人の観衆がこれを見学して驚きと喜びのうちに帰途についた。
今晩は、この展覧会の全容を説明する紙面はないので、手短に説明したい。
その動作と動作のからくりは、長年にわたってヨーロッパの知識人や関心を持つ人々の探究心を悩ませてきたもので、この素晴らしい人形は、テーブルの脇に直立した姿勢で座り、非常に重厚で落ち着いて見えた。人形はトルコ風の衣装に身を包み、黒くて長い髭をたくわえ、大きな灰色の目をしていた。
  『フェニックス・ガゼット』一八二六年四月十九日号

出典 Phenix gazette Apr.19,1826


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