長い目で見れば、世界はドンドン良くなっている

コロナの今は、「自粛をしなさい」とか、
「宴会はいけない」とか、暗くなる事ばかりだよね。



何よりも、

「世界がこの先どうなっていくか?」

という不安があるよね。


たしかに、短期的に見れば不安になる事もあるんだけど、
長期的に見れば、世界は、ドンドン良くなってるんだよね。


だから今はうまくいっていなくても、何とかジッとして、
やり過ごして欲しいんだ。


そうすれば、自動的に環境の方が変わるので、
僕たちの状況も、自動的に変わっていく。


以下に、

「昔は不便だったんだなぁ……」

というのを実感できる事例を、歴史からピックアップしてみたので、
ちょっと読んでほしいんだ。



1.印刷機の発明(1455年:今から566年前 ※1)

僕らの家には、本や辞書が普通に置いてあるよね。

でもこれは、『印刷機』が発明されたおかげなんだよね。

日本で印刷機が本格的に活用され始めたのは、
151年前(1870年)からなんだって。

それまでは、「英雄!」として名高い、勝海舟とかもオランダ語の辞書を、
丸写ししてたんだって。

信じられない苦労だと思わない?

僕らが中学生の時、家に辞書があっても、
英語の勉強なんて、ろくにしなかったよね。

でも明治時代になるまでは、語学を勉強するためには、

辞書を自分で書き写すところから始めないといけなかった。

しかも当時は、ボールペンって無いからね。

筆と墨を使って書き写すんだよ。

筆だと文字が太くなるし、袖は汚れるし、
考えただけでも今の僕らからすると、
気が遠くなるほど嫌になるよね。


2.鉛筆の発明(1565年:今から466年前)

『鉛筆』が発明されるまでは、筆に墨をつけて
書く必要があったよね。

それって、すごい面倒だよね。

袖が汚れるのも気になるし。

日本で本格的に鉛筆が使われるようになったのは、
148年前(1873年)からなんだって。

それまでは、算数の計算も筆でやっていたらしいよ。

文字が太くなっちゃって、かなり計算しにくかっただろうね。


3.全身麻酔 (1846年:今から217年前 ※2)

手術をする時って、当たり前だけど麻酔をするよね。

でも、昔の手術は麻酔無しでやっていたんだって。

恐ろし過ぎるよね。

『治療』なのか、『拷問』なのか、全然わからないよね。


たとえば、当時の『足の切断手術』は、
どのような手順で行われていたか話すね。

① 患者を椅子に縛りつける。
② わめかないよう、口に“さるぐつわ”をかませる。
③ ノコギリで、なるべく早く足を切り落とす。
④ 傷口に、焼きゴテを当てて止血する。


聞くだけで恐ろしいけど、これが当時の手術だったらしいよ。

歯医者で、「痛かったら手を挙げてね」という現代と、
あまりに次元が違うよね。


しかも当時は、手術中に失神し、そのまま死んでしまうか、
または手術後に敗血症で死んでしまうという患者は50~80%に
のぼったらしいよ。

「なぜ、敗血症になったのか?」

それは当時、細菌が感染症を引き起こす事が、
きちんと理解されていなかった。

だから手術は、『無菌室』ではなく、
『普通の部屋』で行われてたんだって。

しかも医者は、手を洗わずに手術した事も多かったらしい。


ちなみに、この時代の外科医に必要な能力は、2つあったんだって。

① 足などを、速く切断する能力
② 患者が泣きわめくのを無視できる、サイコパス的なメンタリティー

心から、「今の時代に生まれていて良かった!」と思うでしょ?



4.電球が実用化される(1880年:今から141年前)

僕たちは、夜になれば電気をつけるよね。

何も考えないでスイッチをポチっと。

でもそんなふうに、夜でも活動できるようになったのは最近の話なんだ。

それまではロウソクの火や、せいぜいガス灯で明かりをつけていたからね。

ロウソクだと火事にもなりやすいし、
そもそも明るく照らせるのは手元だけ。

とても不便だったはずなんだよね。



5.クーラーの発明(1906年:今から115年前)

夏の暑い日って、何もする気が無くなるよね。

でもクーラーが効いている屋内に入れば生き返るよね。

クーラーが無い時代は、どこに行っても暑いまま。
寝る時も暑いまま。

今考えるとすごく不便だったはずなんだ。

今、紹介してきたように、数百年前にはありえない、
現代では誰でも使える便利な発明品がたくさんあるよね。

他にも、冷蔵庫・洗濯機・ストーブ・携帯電話・テレビ・
車・時計・飛行機など、例を挙げればキリがないほどに。

僕らは、その時代の天才が作り上げた、血と汗の結晶を、
何の努力もなく享受させてもらっているわけなんだ。

だから、ドンドン良くなっている世界に感謝して
生きる方が幸せになると思うんだ。


こうしたように、『長期的な視点(数十年単位)』で見れば、
僕らの生活は、すごく右肩上がりで良くなってるよね。

ただコロナ禍の今、『短期的な視点(1ヵ月単位)』で見ると、
一時的に落ち込んでいるだけなんだよね。


ここでちょっと『株価チャート』を思い浮かべて欲しいんだ。

仮に、君のパソコンの画面には『A』という会社の、
『過去10年間の株価』の動きが表示されていると思って。

そしてその株価は、この10年間で、2倍にも成長してたとする。

それを見た時、僕らは、「超優良株だ!」と判断するよね。

今度は、今、表示されている株価チャートの年月の幅を変えたとしよう。

今、画面に『10年分』が表示されていたよね。

これを『直近10日間』だけ表示させるように変更したとするね。

そうすると、きっと右肩上がりではなく、

ジグザグに乱高下しているように見えると思うんだ。

この状態だと、この株が上がるのか下がるのか、
一見して、さっぱりわからない。

「買ってはいけない、アブなそうな銘柄だなぁ」

と、見えてしまうと思うんだ。


それは『1日単位』という、『虫眼鏡の視点』で
株価チャートを見ているからだよね。


でも、『10年単位』という『鳥の視点』で表示させれば、
右肩上がりで成長しているわけなんだよね。

この事と同じで、僕らは物事を短期で見る時も必要かもしれない。

が、それ以上に大事なのは、

「長期で見て良くなっているか?」

だと思うんだ。


特に今のように、連日、悪いニュースが次々に
飛び込んでくるような時には、

「世界がドンドン悪くなっている」

と、錯覚しがちだからね。


長期の視点も持つようにして、自分を安心させる事が必要だと思うんだ。



※1 この原稿を書いている2021年を起点として計算しています

※2 エーテルによる麻酔法

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