「何のために」音楽の授業をするのか➀
1.はじめに
3か月ほど前に「私の教育観」について記しました。本記事では「何のために」音楽の授業をするのかというテーマについて現時点での考えをまとめていきます。
2.そもそもどうして本記事を書きたいのか
新年度の準備がはじまりました。毎日やることがたくさんあり目の前の仕事に必死に取り組んでいます。このまま余裕のない日が続けば、おそらく授業準備の時間を十分に確保することは難しいと思います。もし、このような状態が続くのであれば、毎日の大切な授業を「45分間をどうやって乗りきるか」という安易な考えで行ってしまうのではないかという不安があります。
この不安は、私の個人的な経験から生まれています。それは私が初任者として初めて2年生の担任をしたときのことです。「国語・算数・道徳・音楽・・」たくさんの教科学習に加えて、学級指導や行事の準備など多くの仕事がありました。余裕がなくなった私は「とりあえず45分間を問題なく過ごせるようにしよう」と授業に取り組むモチベーションが下がってしまいました。国語の授業であれば、とりあえず漢字の学習➨音読➨教科書の本文を進めるというように子どもの成長を願いもせず、日々タスクをこなすように授業をしていたと思います。
このような考えで授業をしても子どもは成長できないと思います。また、教師自身も授業を楽しむことができないのではないでしょうか。だからこそ、毎日の授業を「何のために」行っているか考えながら授業をしてきたいのです。しかし、教材研究をする時間は限られています。1時間ごとの授業計画を細かく書き出すということは物理的に不可能です。(そもそも、そのような教材研究の在り方が正しいのかという問いもありますが。)
まずは、「何のために」音楽の授業をするのかという1年間を通して大切にしていくことを決め、その大切にしたいことが1年間をかけて伝わるような授業を組み立てていきたいです。このことが結果的に、限られた時間で効果的に授業準備をすることにも繋がるのではないかと考えています。
3.「何のために」音楽の授業をするのか
➀学習指導要領の目標から考える
「何のために」音楽の授業をするのか。ざっくりと答えるとしたら、生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力を育むことと言えそうです。
「生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力?」
わかるような、わからないような・・。なんだか掴みどころのない言葉のように感じます。そのため「生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力」と検索してヒットした記事や実践論文を読むこととしました。
上記のホームページでは、「生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力」を育むために教科書会社が工夫していることが述べられていました。「身の回りの音を使った音遊びの活動や、地域のお囃子の音楽などを取り入れていることが工夫だそうです。
https://www.hiroshima-c.ed.jp/pdf/research/chouken/h29_kouki/kou10.pdf
上記のリンクは、老人ホームでの演奏会を子どもたちで企画するという学習をまとめたものです。お年寄りに向けて歌うという相手意識・老人ホームという場があるからこそ、歌うことの意義を子供たち自身が見出せるのだと感じました。
https://www.pref.okinawa.jp/edu/shogaigakushu/shogai/seshonen/documents/3-7tamagusukujhsongaku.pdf
上記のリンクは、ポピュラー音楽の良さについて多角的に考えるという授業をまとめたものです。ポピュラー音楽を使っていれば「生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力」が育まれる・・?。そんな疑問も浮かびます。
4.おわりに
生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力についていくつか疑問が浮かびました。
➀生活や社会の中の音や音楽ってどういうこと?
②豊かに関わるために必要な力は?
③資質・能力を育むために適した教材は?
④先行実践にはどのようなものがある?
疑問だらけですが、すこしづつ考えていきたいです。考えがまとまらないのですが、本記事を読んでくださった先生方と一緒に考えていければ嬉しいです。
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