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”日常生活自立支援事業„ 利用のBさん

B(高齢男性)さんは、市の生活保護課のケ―スワ―カ―からの相談により契約した方です。

一人暮らしの高齢者でした。コ―ヒ―を飲みたくなり、自販機で缶コ―ヒ―購入時に、脳梗塞を発症し救急搬送された方です。後遺症があり、退院後は施設入所になりました。

ある日、病院の医療SWから、入院費の未払いの請求がありました。医療SWから直接、治療費の請求があるのは珍しいことです。

入院時は生活保護ではなかったのでしょう。脳梗塞を発症し片麻痺が後遺症として残ったことに因り、施設入所に至ったようです。

入院費未払いは、10万円足らずだったのですが、一度に出せる金額ではありません。

生保のCWに同席をお願いし、ご本人、MSW、生保のCW同席にて、入院費の支払いの件(10回ほどの分割払いで)について話し合いました。

本人は施設入所になり、慣れない環境で、感情的になられていたかも知れません。
支払いを拒否されました。

「勝手に救急車で搬送しておいて、何故払わないといけないか?」と苦情を言われました。が、この方は、最初は感情的になられても、時間が経つと気弱になられる方でした。

後日、「すまんね。払ってくれんね」と涙ぐみながら了承してくれました。ご本人なりに色々な辛い思いがあったのでしょう。

ご本人の同意を得て、分割で支払うことになりました。

病院のMSWや市のCWに、ご本人が同意されたことを伝えました。

身元保証人がない方でしたので、その施設には不満があったのでしょう。

その施設は、身元保証人なしで入れるのですが、その施設長とは市の生保の窓口でよく会っていました。私個人的には、市の介護認定調査員の時に、その施設を訪問したことがあり、余り良い印象がありませんでした。

Bさんも、きっと不平・不満をいっぱいに溜めながら我慢をして生活されていたのでしょう。

介護認定調査の時、施設や病院のエントランスをくぐった途端、その施設や病院の雰囲気があり、入所者・入院者に温かい所か否かは、感じ取ることが出来ました。

その方が、日々不満を抱えながらの生活だったことは、聴かなくても解ります。このような時に、言い知れない思いを抱きました。

こちらの社協での私の業務は、3年間の任期付きの雇用でしたので、担当は後任に引き継ぎました。

言い知れない無力な思いを抱きながらも…と、今でも思っています。



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