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学生時代に勉強した脳の働きについて2

こんにちは、こんばんはリハビリ初心者です。今回は前回の続きです。
前回は前頭葉と側頭葉のことを書いたため今回は頭頂葉と後頭葉のことを書きたいと思います。今回も前回多用した手書きの脳画像が出てきますよ

脳の細かい部位の名前について2

頭頂葉

頭頂葉は前頭葉、後頭葉、側頭葉と接しています。しかし、外表面からは後頭葉との境界はわからないです。体の感覚が入力される体性感覚野と様々な情報を統合や認知する頭頂連合野の2つに大別される。

  1. 一次体性感覚野

  2. 二次体性感覚野

  3. 体性感覚連合野

  4. 縁上回

  5. 角回

位置は大まかです。詳しい位置に関しては教科書などを確認するほうが良いです

一次体性感覚野

体性感覚野の中の一つです。主に対側の身体各部の体性感覚に関わるところです。体性感覚は温痛覚、触覚、意識できる深部感覚などの感覚が含まれます。そこをけがされると感覚障害や肢節運動失行(指先などで細かな動きがしにくくなる)が出る可能性があります

二次体性感覚野

一次体性感覚野も含まれていますが、二次体性感覚野も体性感覚野の一つです。一次体性感覚野および視床から感覚刺激を受け取る場所です。

体性感覚連合野

頭頂連合野の一つです。上頭頂小葉と呼ばれる部位にあります。一次体性感覚野から感覚情報を受け取ります。そこから、空間内での体の位置や運動に関する情報を統合や認識します。また、後頭葉から視覚情報を受け取り、運動の認識や立体視、空間感覚に関わります。

縁上回

頭頂連合野の一つです。下頭頂小葉と呼ばれる部位にあります。体性感覚連合野から感覚情報、視覚情報を受け取り物体を認識するところです。障害されると症状としては観念運動性失行(左縁上回を損傷したときにみられることがある。自発的な運動は可能であるが、模倣などのように命令されるとできなくなる)などがみられます。

角回

頭頂連合野の一つです。下頭頂小葉と呼ばれる部位にあります。後頭葉から言語に関する視覚情報を受け取り読み書き計算など一連の行為に関わります。左側(優位側)の角回は文字や記号を読んだり書いたりするなどに関わっています。そこが障害されると失読失書やGrstmann(ゲルストマン)症候群、観念失行(使い慣れているはずの道具が使用できない、日常の一連の動作を順序正しく使えない)が生じる可能性があります。国家試験でGrstmann症候群の症状は特徴的であるため確認しておきましょう。

  • Grstmann症候群の4兆候

  • 手指失認(何指と言われてもその指を指示できない)

  • 失書

  • 左右失認(自分にとってどちら側が右か左かわからない)

  • 失算

その他の国家試験で聞かれやすい疾患(頭頂葉編)

半側空間無視
右の頭頂葉後方、特に右下頭頂小葉などの障害
全視野が目に入っているが意識しないと左側(病巣の逆)の物に気が付かないです。食事の時に片側だけ残したり歩行時にぶつかったりする
右大脳半球損傷の方の約4割に出現します。特に右中大脳動脈閉塞による脳梗塞の急性期では代表的な症状の一つです。

後頭葉

後頭葉は側頭葉の後方と頭頂葉の後下方にあるがそれらとの境界は不明瞭です。後頭葉は主に視覚に関わる領域です。後頭葉は一次視覚野と視覚前野に分かれます。視覚情報を送る経路がある

  1. 一次視覚野

  2. 視覚前野


場所と大きさは大まかです

一次視覚野

視覚情報から形や色、動きや奥行きなどの情報を抽出し、各情報をより高次の視覚野へ送ります。障害されると同名性半盲やAnton症候群(見えていないことを否認し見えているように振舞ったり主張したりする現象)がみられる場合があります。

視覚前野

一次視覚野から受け取った視覚情報を処理や統合して物体の認識や空間認知などをします。障害されると物体失認(見ただけではその物わからない。しかし、触ったりなど視覚以外の感覚を使えばわかる症状)や相貌失認(知っている人や身近な人の顔が認識できない。声や服装、髪形などの特徴でわかることもある症状)などがみられます。


  • 視覚の情報伝達経路について

背側視覚路
奥行きや動きの視覚情報が通る経路です。最終的に頭頂連合野に送られます。そこまで情報が送られるとみえているものがどこにあるのかが判断できるようになります。この経路が障害されると視覚性運動盲がみられることがあります。

腹側視覚路
色や形に関する視覚情報が通る経路です。最終的には側頭連合野におくられます。そこまで情報が送られることで見えているものが何であるかが判断できるようになります。この経路が障害されると物体失認や相貌失認、色彩失認がみられることがあります。

最後に

国家試験では脳の部位の名称や場所を聞かれることがあるため押さえといたほうが良いと思います。特に紛らわしいところや似たような名称がついているようなところについて聞いてくる印象があります。例えば観念運動失行と観念失行の違いなどですね。また、疾患などで特徴的な症状があるものは聞かれやすいと思います。今回挙げたものですとGrstmann症候群とかがあります。





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