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ショート動画を見ていると野球は見なくなる?

ショート動画を見ている時間と学力の関係

文部科学省では、毎年4月に「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」を行い、全国で小学6年生と中学3年生の計約191万人が国語、算数(中学生は数学)、理科の試験を受け、同時に児童生徒の生活や学習状況を尋ねるアンケートも実施しています。
今年初めて、スマートフォンや携帯電話でSNSや動画視聴に費やしている時間を調べており、 平日に1日「1時間以上」もSNSや動画視聴などを行う小学6年生は、全体の50.6%、中学3年生は全体の75.6%を占めています。
そして「4時間以上」も動画を見続けている小6は全体の10.9%、中3には15.4%もいるという結果になっています
その中でも、TikTok、YouTubeショート、Instagramリール、LINE VOOM 等の60秒以内のショート動画がよく見られているようです。
この動画視聴などの利用時間が長いほど教科ごとの正答率は低くなり、「4時間以上」は「30分未満」より、小6で17~18点、中3では13~19点も低い成績をマークしており、小中とも、算数・数学の点数差が最も大きかったということです。
まあ、当然勉強時間が少なくなるわけですから、成績も落ちるということは当たり前のことだと思います。

シュート動画視聴の特徴

この動画視聴の特徴は、二つあると思っています。
一つは、おすすめ機能により視聴者が好みそうなショート動画が次々と表示さるため、何も考えずにそれをずっと見てしまうことです。
もう一つは15秒から1分という短い時間の中で映像が完結するということです。

シュート動画視聴の特徴1 集中力が無くなる

何も考えずにずっと見ることについては、多くの方が深く考えなくなる、また集中力もなくなると言う弊害を指摘しています。
確かに最近の新入社員を見ていると、与えられた課題に対する回答に工夫をする、アウトプットに拘るということが少なく、要求されたことに対してクリアすればOKという姿勢を感じます。
合格点を取ればOKという教育の影響もあるのでしょうが、昔のオタクのほうが一つのことを深く考えるので、まだましだと言う指摘にも頷ける点はあります。

シュート動画視聴の特徴2 タイパ重視

更に気になるのは、短くかつインパクトがあるものしか受け付けなくなるのではないかという危惧です。
若者世代がよく使う言葉に「タイパ」というものがありますが、これは英語のタイムとパフォーマンスを組み合わせた和製英語で、ある物事にかかった時間に対して得られる効果を表します。
例として、映画やドラマの倍速視聴や、作品のまとめ記事を見て自分が楽しめる作品かどうかを判断してから視聴するというものがあげられます。
これは、私も多少理解できるところがあります。
私自身も前奏が長い曲は聞かないですし、本筋に関係がない前段階が長い文章は読む気がなくなります。
 
このタイパが良い方向に出れば、無駄をなくす、業務改善をするということに繋がるかもしれません。
悪い方向に出れば、目的を聞かずにやり方だけを早く教えてくれということになるかもしれません。

私の妄想

全く関係ない話ですが、このタイパの影響がスポーツの視聴にも影響する気がします。
スポーツには、いろいろな分類方法があると思っています。
例えば、体操やフィギャアスケートのように人の判定によって優劣が決まるものと、陸上や水泳のように時間という絶対的な判断基準があるものというふうに分類する事ができます。
その他にも、野球やテニスのように実際にプレイしている時間そのものは短いスポーツとサッカーやバスケットボールのように切れ目なくプレイが続いているスポーツという分類方法もあります。
実は、最近野球を視聴していると、1球ごとの投げる時間が非常に長く感じられ、見続けることができなくなりました。
サッカーやバスケットボールは長くても2時間位で終わりますし、ほぼプレイしていますので長く感じることはありません。
一方、野球は何もプレイしていない時間があり、どうもタイパが悪いと感じてしまいます。
 
もちろん個人的見解ですし、そんな事は感じないという方が大半だと思いますが、もしかするとショート動画を見るようになればなるほど、深く思考しなくなるとともに、結論までに長く時間がかかるものを避けるようになる気がします。
私の妄想ですが、ショート動画が流行ると野球の視聴が少なくなるかも・・・。


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