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SFの世界で生活する「Citizen Sleeper」

ゲーム情報は気が向いた時に仕入れていますが、そんな時に見つけたこちらのゲーム。
あの名作がついに日本語対応になったよ!っていうことで界隈が湧いていたので、セールもやってたし試しに買ってみました。
普段はあまり手を出さないジャンルですが、やってみてびっくり。めっちゃハマった。

SF、TRPG風、アドベンチャー、主にテキストを読む。って感じのゲームです。


Citizen Sleeper(シチズンスリーパー)とは

惑星間資本主義の荒野で生き延びろ。あなたは企業の束縛を逃れ、宇宙の辺境の荒廃したステーションに流れ着いた労働者だ。テーブルトークRPGを彷彿とさせる自由度の高い世界で、ステーションを探索し、友人を選び、過去を断ち切って未来を掴もう。

主人公(スリーパー。テキスト内では「あなた」)は企業に作られたロボットで、その企業から逃れるために辺境のステーションに辿り着きます。

主人公は体を維持するために安定剤を打つ必要があるし、ロボットなのにお腹が減るので、食べ物も食べないといけない。そのためにはお金を稼がないといけないので、働く必要があります。

ステーションに元々ある仕事や、出会った人々から頼まれる仕事をこなし、働いて稼いで食べて。その繰り返しを行うことで日々暮らしていくのが目的です。

個性的な人々と出会い、彼らと関わり合いながら物語を紡いでいく。そんなゲームです。

TRPG風なゲームシステム

ゲームは、1サイクル(この世界における1日)ごとに手元にあるダイスを振って、各アクションを実行していくことで進みます。

TRPGとは、ゲーム機などのコンピュータを使わずに、紙や鉛筆、サイコロなどの道具を用いて、人間同士の会話とルールブックに記載されたルールに従って遊ぶ対話型のロールプレイングゲームです。

サイコロを振ってキャラクターたちの話で物語が進んでいくっていうところはTRPGっぽいですね。

サイコロは、数が大きくなるにつれてアクションの成功率が上がります。1とか2だと失敗しやすい。サイコロの出目と数は、主人公の状態と空腹具合によって変わってきます。状態が良ければより多くのダイスが用意されるし、満腹なら出目が良い。という感じで、ここに主人公のコンディションを保つ必要性があります。

しかし数が小さいダイスが全く使えないかというとそうでもなく、特定の数のダイスを使うアクションも存在するので、これは良いバランスだなと思いました。

また、ドライブ(キャラクターごとのイベント)をクリアすることで強化ポイントがもらえるので、スキルの強化に使うことができます。

スキルを強化することでアクション実行時にダイスの目を増やせたり、お金を得られたりと、いろいろな効果が得られます。

物語は大きなメインストーリーがあるわけではなく、いろいろなキャラクターごとにあるストーリーを任意に進めていくことになります。
期限があるものもあれば無いものもあり、好きなキャラクター、気になる話を進めていいのかなと思います。
ただ、行動や選択によっては失敗扱いになる場合もあるので、どうやって進めようか考えながらプレイしました。

個性的で人間味のあるキャラクターたち

このゲームを楽しめるかどうか。それはもう推しキャラクターができるかどうかなんじゃないかなと思います。

テキストは良質なSFを感じるし、世界観への没入感も深めてくれます。でも専門用語が多いし、わけもわからずこの地に来た主人公よろしく、こっちまでそのわけのわからなさを感じざるをえないというか笑
なのでプレイしたてはとっつきにくさを感じていました。

それでもプレイを続けられたのは、キャラクターが個性的で、みんな身近にいる人らしさがある、人間味がある人たちばかりだったからです。
この人の助けになりたい!と思わせてくれる。

私は特に労働者のレムと、幼い少女ミナが好きです。レムが働くためにミナを預けないといけないけど、いつも預かってくれるシッターが体調不良で預けられなくなった。預けないと働けないし、働かないと食うに困るし…で、そんなところを主人公がミナの子守りをすることになります。

リアルにこういうことはあるので、そこら辺にミナを置いて仕事に行かず、預け先を探しているレムは真っ当な親だ…とか思って、感情移入してしまいました笑
だんだんミナが主人公に懐いていく感じがほっこりして好きです。

他にも、バー店主のタラとお酒作りをしたり、料理屋のエンフィスにキノコを届けたり。
みんなこのステーションで必死に働いて生きているという感じがとても親近感が湧いてきて、だんだんここでの生活が好きだなと感じてきます。

たぶんまだ出会ってないキャラクターもたくさんいそうなので、まだまだここでの生活ができそうです。

おもしろいけど人を選ぶゲーム

レビューも良く、私自身もかなり楽しめましたが、冷静に考えるとけっこう人を選ぶゲームだなと。

というのも、そもそもSFが苦手だったり読書が苦手だったりするとなかなか楽しめないのかなと。
あと、テキストを読み進めていくのがメインなので、アクションや高いゲーム性を求める人には期待はずれになりそう。

文章も良質ではありますが、専門用語が多いので理解するのに時間がかかったり。私も、なんとな〜くこんな感じかな?という程度の理解で読み進めていました笑

なんとなくで買ったゲームでしたが、予想以上に楽しめて大満足です。
71サイクル目でスタッフロールを見ましたが、引き続きプレイできそうなので、飽きるまで今の生活を続けようかなと。
2周目やることがあれば、失敗したキャラクターを救いたい!

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