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(2024年5月)葛西臨海公園でみた大道芸 その2

(つづき)

5月というのに暑い日差しが降り注ぐ葛西臨海公園。
日本チャンピオンと入れ替わるように、黒い和装の男性が準備を始めました。
三味線のBGMに興味を惹かれて、四人、五人と足を止める人がいました。
それに応えるかのように和装の男性はハンドマイクを手にすると「これからけん玉芸、まもなく始まります」と小鳥がさえずるように言っていました。
けん玉でどんな大道芸が見られるのかと眺めている人々。
ジャイアント馬場サイズの巨大なけん玉を右手に持ち、目隠しをしながらあっさりとけん先にバシっと決めてけん玉ショースタートです。
と思わせて、いきなりけん玉クイズコーナー。
「このけん玉で、いくつの技ができるでしょうか?」
けん玉の人が言うには、正解は3万種類。
3万種類ってエグいな。
その場で何種類も技の紹介をしていましたが、果たしてこのけん玉の人は、3万種類の技が全部できるのだろうか?
1日は86,400秒(60秒×60分×24時間)なので、1日で全ての技を行うには休まずに2.88秒ごとに技を繰り出し続けなければいけない。
けん玉って意外とマッチョ。

最近のはやりの10連けん玉、ではなく末広がりの8連けん玉をやってました。
これで大盛り上がり、と言いたいところですが昼時ということもあって見ているお客さんの数もまばらで、いまひとつ盛り上がりに欠けた状態で中盤戦へ突入。
左右の手にそれぞれけん玉を持ってぐぃんぐぃん玉を振り回してます。
よく絡まないなぁと。
相当、練習したのかもしれない。
しかも通常けん玉の玉の色は、50%OFFのシールと同じように赤い色が定番ですが、今回使っているのは、赤の玉と白の玉というのがまた憎い(べつに憎くはないけど)。
つづいて、見ていた子ども(7歳)がけん玉に挑戦。
一生懸命な姿が微笑ましく、数回目で見事けん先に成功です。

本人からのマイクアナウンスによると、けん玉日本一に10回なり、ギネスにも2回認定されているそうです。
けん玉界ではとてもすごい人らしい。
というわけで、けん玉ショーの後半はその凄技を見せてくれると言っている最中にハプニング発生。
高温で音声トラブル。
音楽が出せなくなってしまったらしい。
「大道芸らしくていいじゃないですか」とさすがの余裕をみせておっしゃっていましたが、若干動揺しているご様子もうかがえる。
しかし日頃の行いが良いのでしょうか、無事に音源が復活して音声が流れ始めました。
そしてスタート。
けん玉の「けん」と「玉」、木でできたもの同士がぶつかり合い、まるでタップダンスのような心地の良い音が響いた後、音楽に合わせて全てを圧倒するようなけん玉の技が繰り広げられていきました。
音も最後までストップすることなく完走。

終わってみれば、照りつける日差しにもかかわらず見ていた人たちの顔にはだれにも満足な表情が浮かんでいたのでした。

おわり

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