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【2024J1第31節vs京都(A)レビュー】強度とリスク。

1.はじめに

 ただいま9月28日(土)午前9時13分20秒。
 そう。ヴェルディ戦の当日の朝でございます。

 今シーズンの私の目標は、ガンバのレビューをJリーグ全試合書くことでございます。本日パナスタで観戦をしますので15時出発です。わたしに残された時間は約5時間45分。

 それでは、京都戦のレビュー。レッツスターティン。

2.強度マシマシのゲーム

2−1 スタメン

 まずは、京都戦のスタメンです。

スタメン

 ガンバは0−1で敗戦したレッズとの前節から4人変更。ダワンが出場停止のため美藤、食野→山下、坂本→山田、松田→岸本が出場。
 美藤・山下・山田・岸本の4人が「走る・球際」の強度を売りにする京都相手に互角以上のパフォーマンスを披露。翌日の奈良クラブとのTMで松田陸のコンディションを見ると、松田陸のベンチ外は戦術的な面だったと伺えます。

2−2 ガンバのボール保持

 前半16分まではボールが行ったり来たりの展開。京都はいつも通りのボールを保持したらダイレクト(直線的)に3トップにボールを放り込んできます。

 一方のガンバはデュエル志向の守備をする京都の矢印を折るプランです。宇佐美・山田をライン間、ウェルトン・山下を大外レーンに張らせ、相手SBの裏のスペースを使うプランでロングパスを多用しました。

ガンバのプラン1

 つまり、京都のDFラインの4人が前への守備をするので、「相手が前に来るなら後ろのスペースを使いましょう」という、実にポヤトス監督の哲学にそったプランです。

 で、前半の3分の1を過ぎた頃からガンバがDFラインからボールを下から繋いで前進し始めました。

ではなぜ、ガンバが下からボールを繋いで前進することができたのでしょう。

 ●ガンバがロングパスで京都のラインを間延びさせた。
 ●ガンバCBがロングパスを出すので、京都の前プレが弱まった。
 ●山田康太が相手を背負っても球際で負けずに前進できた。
 など複数の要因が考えられます。

 京都の選手の心境からすると、
 ●めっちゃ裏狙ってくるやん。前でにくいわ〜。
 ●めっちゃ蹴ってくるやん。プレス行ってもすぐ蹴るからゆっくり行こ。
 ●めっちゃフィジカル強いやん。予想外やんけ。
 といった感じでしょうか。

 そして、20分。ガンバが先制点をゲットします。

ガンバの先制点

 ポヤトス監督の哲学がつまりにつまりまくった先制点です。
 ボールを保持しながら前進し、CBが相手陣内に入るくらいまで押し込みました。前が手詰まりになるとCBに戻して攻撃のリピートです。

 中谷がボールを保持したときのガンバの選手の立ち位置が上図です。美藤が味方の立ち位置をみて、インサイドハーフ化。これがめちゃくちゃ秀逸なんですよねー。相手CBをフリーにさせない。

守備者をフリーにさせない戦術なんてゾクゾクしますよねー。

 そして、京都SB佐藤が山下に食いついたので中谷が裏のスペースへロングパス。京都は自分たちからスペースを作ってくれる(人に食いつきすぎ)ので、ガンバからするとおいしい相手。

 スペースでボールを受けた山下がファーにクロス。美藤がニアで潰れてフリーの山田がゲット。めちゃくちゃ狙い通りのゴールでした。

 その他にも、オーガナイズされた前進を紹介します。

3人めの動き
スペースの共有

 前半34分の前進なんて、めちゃくちゃ自分好みです。
相手のプレスや立ち位置を見て相手の裏をかくプレー。最&高。

 後半42分に中谷がFKの流れから右足で叩き込んで同点。
 その後はいろいろありました。
 中谷逆転ゴールがVARで取り消し。
 ハンドのPK判定がVARで取り消し。

 ルールはルールとはいえ、消化不良気味でございます。

3.リスクをかけるサッカー

3−1 人数をかける

 名将イビチャ・オシム氏が言うてました。
「リスクとは勇気をもってチャレンジすること」

ガンバは人数をかけるリスクを取りました。
 具体的にいうとボランチとサイドバックのインサイドハーフ化です。

 20分のゴールの場面以外にも、ボランチの鈴木・美藤とサイドバックの岸本・黒川がインサイドハーフ化して相手DFに対して数的優位を作りました。

 攻撃が分厚くなることや、相手をより押し込めることが可能になりますが、諸刃の剣で後ろの枚数が少なくなり同数カウンターを食らってしまいます。

 ガンバの2失点目がまさにその状況でした。岸本のPA内でのシュートブロックから京都のカウンター発動。
 このとき京都PA内では7人対7人。後ろは3人対3人。

同数被カウンター

 ガンバは両サイドバックがリスクをかけて上がっていました。そして同数被カウンター。ボールの取りどころはいくつかありましたが、エリアスの質で上回られました。

 しかも最終局面には京都のサイドバックの三竿がガンバPA内に入るという京都らしい【走る強度】も見せつけられました。

3−2 パスでのリスク

 今季のガンバでは、ほぼほぼ見られませんがパスでリスクをかける場合もサッカーにはあります。

 あえて相手DFが密集しているところに、ボールをつけることや針の穴を通すようなPA内へのスルーパスです。

「早いパスは早く帰ってくる」という言葉がサッカー界にあるようです。パスのリスクについてはポヤトス監督は嫌いそうです。

3−3 ヴェルディ相手に犯すリスク

 では、今日対戦するヴェルディに対しガンバは人数のリスク・パスのリスクどちらに比重をおいたプランを立てているのでしょうか。
 ヴェルディは【5−4−1】のブロックを組んで、奪ったボールは京都同様にダイレクトに攻撃していきます。

 選手の前日コメントを見てみましょう。

「出場したら守備でも貢献するのが一番だし、攻撃でもどんどん背後を狙ってゴール前で良い仕事ができれば良い」(半田 陸)

「相手が守っている枚数を上回るような人数、枚数を掛けていく必要がある。カウンターの恐れとかもありますけど、攻撃的にボール保持を志向しているチームは、そのリスクと常に隣り合わせの中でやっている。リスクの犯し方を大胆にしていくことが必要」(宇佐美 貴史)

スポニチアネックスより

 人数のリスクをかけるようですね!
 選手コメントを頭にいれながら試合を見るのは楽しいですよね。

 イビチャ・オシム氏が言ったように、勇気を持ってチャレンジして勝利を掴み取ってほしいです。

4.おわりに

 ただいまの時刻、午後0時20分45秒。
 ようやく、レビューを締めくくれそうです。

 実に3時間7分35秒を費やしました。
 わたくしは、レビュー書くにあたり、気になったシーンをiPad にメモしながらDAZNを見直しています。止めたり巻き戻したりしながらなので1試合見直すのに約3時間ほどかかります。

 この作業はレビューを書くまでに終わらせていたので、本日はPCでレビューを書くだけで上記の時間を費やしました。(途中で休憩したり、洗濯物を畳んだりしています笑)

 さて、京都戦ですがわたくしは、サンガスタジアムにて現地観戦してきました。サンガスタジアムのゴール裏だけでなくメイン・バックの約半分をガンバサポで埋め尽くしました。

 ホームジャックといっても過言ではありません。

 サポーターの熱量は確実に選手に届いたとことでしょう。
 今日もパナスタで熱と圧でヴェルディを圧倒しましょう。

 ガンバれ!ガンバ大阪!!
 ではでは~


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