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今までのことは水に流しましょう!

「トロピカルかぁ…あそこはとにかく姫側の
立場が強いからね。姫が拒めば、総理だって
断わられるよ」

「かなり体制が変わったと聞きましたが」
「いや星ー鷹月の現場あがりのコンビになってからは特に顕著だよ。飛燕君とはいえ、
姫側にNGだされてるんなら、無理だね」

森下は頭を悩ませていた。
どこへ行ってもトロピカルへの紹介は
もらえなかった。
マネージャーとして公私とも
飛燕を支える立場だが

このままでは飛燕がまたクスリに手を出す…

RPGサイドの対応も冷たかった。
もう関係ない人間として
相手にしてもらえなかった。


たかだかソープ嬢如きにここまで
手こずらせるなんて、ハラワタが煮えくり返りそうだ。

相手は世の女性の憧れの的、渋谷飛燕だぞ。
喜んで股を開けと言いたくなる。


仕方ない…この手だけは使いたくなかったが
ある人物に連絡した…


翌日、喫茶店に入ると約束の人物はもうついていた。
「ご無沙汰しています。芽衣さん」
「久しぶりねーそれで愚弟がこの私に
なんの頼みがあるわけ❓」


親戚ではあるが正直一族の面汚しだ。
恵まれた生まれでありながら
身体を売るなんてどうかしている。

経緯を話すと、芽衣は笑いだした。
「おかし〜散々私のことを公衆便所だの
なんだの言ってたクセに、その公衆便所に
行きたくて癇癪おこしてんの!ウケる🤣」

「芽衣さん、いままでのことは謝罪します。
お願いします…とりなしていただけませんか」

「あの薄っぺらい会見なら観たけど、
あのレベルの謝罪ならそれこそ便所に流してほしいクソっぷりだけどぉ〜」

調子に乗りやがって、あの会見を開くのに
どれだけの根回しをしたと思っているんだ。

「飛燕がゼウスの会員になれるかの瀬戸際なんですよ!会員になれば、貴女の夢の手助けを
すると言ってます」

ゼウスという言葉に目の色が変わった…

ゼウス…優生学を基にした優秀な男子のみが認められる集団、単なるヤリサーとも言えるが
社会的地位の高い人物たちの人脈が築けるのだ。
海外進出のためにもここが瀬戸際だ

「へー港区女子の都市伝説だと思ってたけど
やっぱあるんだ。ゼウス…
クスリ関係にはうるさいらしいからね」

「貴女もそこに潜り込む算段だったんでしょ
実の弟がゼウスに入れば、貴女だって箔が」

「私は私の力でのし上がるの!愚弟の助けなんていらない…まぁゼウスの存在を教えてくれた礼はするわ。ユウナちゃんに一応声はかけてあげるよ…」

「ホントですか」

「ま、期待しないでねー」
伝票をとり去っていった
奢られる謂れもないという態度だった。

ホントにありがとうございます😭 さらによい作品を作り還元していきたいと思います♪