中学受験 底力をつける地理 「山地・川・平地」 近畿地方
この問題集は「コアプラス」「メモリーチェック」に物足りない受験生のための問題集です。
「山地」は雨・雪を降らせたり、フェーン現象を起こしたり、その地の気候に大きな影響をおよぼします。江戸時代には建築用の木材、燃料の炭、和紙の原料となる木の産出地としても重要でした。
「川」は、侵食・運搬・堆積の作用によって、扇状地、三角州、平野を形成します。農業用水・生活用水・工業用水の供給元にもなります。江戸時代以前は舟運(水運)のかなめで、今の道路や鉄道の代わりを務めていました。
「平地」には平野と台地などがありますが、耕地や住宅地、工場用地などに利用しています。山間での平地は盆地になります。日本の平野は河川の作用でできた平野です。
以上を踏まえて、各地方別で重要性を考えに入れて作成したものです。五年生用ではないので歴史的項目も含まれます。
山地
最も重要なのは紀伊山地です。最高峰は八剣山(1915m)ですが、全体が峻険な山地で海岸部までせまっています。江戸時代には紀州藩の政策もあって林業が発展していました。建築用木材、漆、木炭、こうぞなどを植林し林業を盛んにしました。
近畿地方には地塁山脈と言われる断層でできた山地山脈があります。鈴鹿山脈、生駒山地、笠置山地などがありますが、入試に良く出ることはありません。ただ近畿地方での受験ならば押さえておくべきだと思います。
山では比叡山や高野山は歴史に出るので押さえておくべきだと思います。
写真は比叡山から見た琵琶湖の写真です。
川
琵琶湖から流れ出るのは淀川だけで、大阪湾に注ぐまでに80km足らずですが、流域面積は琵琶湖と京都盆地で合流する木津川、保津川があり、8000㎢をこえています。近畿で一番広い川となっています。
奈良県から和歌山県を流れ出るのは紀ノ川です。この流域は稲作に不向きな土地で、古くからミカンや柿などの果樹栽培が行われてきました。
熊野川は、かつて紀伊山地の杉などの木材を流して運ぶのに使われた川です。近畿地方で一番長い川となっています。
平野・盆地
近畿地方では大阪平野、兵庫県の播磨平野、三重県の伊勢平野、京都盆地、奈良盆地、滋賀県の近江盆地などがあります。しかし、入試に頻出ではありません。大阪平野、京都盆地、奈良盆地などは知っていて当然という扱いだと思います。
伊勢平野は東海道の重要な位置にありました。津市、四日市市、桑名市などの歴史のある街があります。近江盆地は耕地における水田率が90%と高くなっています。古くは都と北陸に近く東海道・中山道が通り重要な場所でした。
地方の自然地誌問題集です。基本的な問題(一)と発展的な問題(二)からなっています。白地図もつけていますので苦手な人は塗ったりなぞったりして位置を確認してください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?