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春の夜空にあなたと見た花のこと

陽が東から昇るように。靴紐がほどけたら結び直してまた歩き出すように。雨が降ったら傘をさすように。春が来ると植物が芽吹きだすように。それくらい当たり前に、すき。そう思った。


まだ少し肌寒い春の夜、だいすきなひとと花火を見た。

いつもはステージにいてそこから客席を見てるながせさんと、客席からながせさんを見てる私。同じ空間にいても見ている景色は違っていて、だけど今日は同じ時間、同じ場所で同じ景色を見れたこと、その事実がどうしようもなく嬉しくて幸せだった。


みんなのカウントダウンで始まったシンデレラガール。それを皮切りに5年間のたくさんの曲と共に空に打ち上がっていった数えきれないほどの花火。曲が流れるそのたびに、思い出が頭の中を駆け巡った。

デビューが決まった日、初めてシンデレラガールを聴いて胸が高鳴ったこと、夢にみたデビューコンサート、5人で活動することになった日、嬉しそうにSNS解禁を教えてくれたこと、夏の番組でパーソナリティを務めたこと、挑戦的な楽曲で新しいKing & Princeを見せてくれたこと、だいすきなひとの映画やドラマが決まって自分のことのように嬉しかったこと、会えない日々が続いた年、いつの間にか単独でドームをうめれるくらいに大きくなってたこと、忘れてやるもんかって5人の姿を目に焼きつけようとしたのに涙で目の前がぼやけた日、2人がKing & Princeとして変わらずステージに立ち続けてくれたこと。

自分では自分の表情は見えないからわからないけど、だけど、King & Princeと過ごした日々を思いながら花火を見ていた私はきっと優しい顔をしていたんじゃないかと思う。
だから、思い出に触れたくなったときには取り出して、こんなことあったね、楽しかったよねって思い馳せる日があってもいいのかなって思えた。簡単には開かないように紐でぐるぐる巻きにしていた思い出の宝箱、2人に少しほどいてもらえたような気がした。
過ぎた時間はどうしたって戻らなくて、だから思い出が痛いほど輝いて見えてしまって苦しいから、意地でも開かないようにって思ってたけど、嬉しいも楽しいも悲しいも寂しいも、ながせさんを、King & Princeを好きになったからできた自分だけの大切な思い出で、気持ちで、だから1つもこぼさないように丸ごとぜんぶ大事に抱きしめて持っておこう。好きな時にいつだって見れるように。

あの日から1年経った今、だいすきなながせさんとこんなにも素敵な景色をみれて、こんなにもあたたくて優しい気持ちでいっぱいになれてること、とても幸せです。
幼かったあの頃よりは強くなったからって決して傷つかないわけではないのに、いつだって前向きで、笑って、ステージに立ち続けてくれて、King & Princeの過去も今も大切にして歩みを止めないでくれて、ありがとう。
ずっとずっと何よりも誰よりも大切で、守られていてほしいって祈ってるのに、ながせさんに出会ったあの時からずっと守られて救われ続けているのは私の方だった。そんなことに今さら気づいたりしました。


花火を見ている時、どの瞬間もとってもいい表情をしていたこと、ながせさんは自分で気づいていたかな。
驚いたり、真剣にじっと見つめたり、嬉しそうにカイちゃんのこと撮ったり、歌を口ずさんでいたり、口半開きで見てたり、カイちゃんに撮られて照れていたり。
5人での最後の日、あなたの泣き出しそうな笑顔を私はずっと忘れられなくて、だから感情に嘘をつかず、ありのままを見せてくれたような瞬間があったこと、とても嬉しかったです。

この1年間、あなたの姿を変わらず追い続けてわかったことは 〝やっぱり私はながせさんがだいすきで、どうしたってあなたがよくって、あなたについていきたい″ でした。
当たり前ってやつは急にそっぽを向いたりするから、永遠になんて約束を簡単に口にはできないけど、それでも私は許される限り少しでも長くながせさんのこと見守り続けたい、一緒に歳を重ねたい。

「これからも共に歩いていきましょう」ってまるでプロポーズのような言葉を真っ直ぐに伝えてくれたくれたあなたに、これからも私の希望の光でいてもらおう、なんてそんな大それた望みと今日の思い出を抱きしめながら眠りについた。

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