見出し画像

Mina Protocol(仮想通貨/暗号資産)の概要紹介&将来性を考える

こんにちは、かなおです☆
今日は、私が暗号資産のポートフォリオの10%に組み込んでいるMinaについて紹介します。また、MINAの今後の将来性についての私の意見も記載していきたいと思います。


MINAの概要について

Mina Protocolの開発メンバー・これまでの経緯

Mina protocolは、O(1)LabsというSan Fransiscoの未上場のベンチャーが、2017年6月より開発しているレイヤー1のスマートコントラクトプラットフォームです。

Minaは2019年にテストネットを開始し、2021年3月にメインネットをリリースしました。Minaの運営は、Mina Foundationが行っています。
上述のベンチャー企業のO(1)LabsとMina FoundationのCEOは、Evan Shapiroさんという方で、なかなかのイケメンです。

「結構若そうだけど、色々大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、EvanさんはCMU(Carnegie Mellon University)でコンピューターサイエンスの理学士号を取得後、同大学のパーソナルロボティクスラボでHERBロボットプラットフォームの研究に従事しながら研究修士号を取得し、ソフトウェアエンジニアとしての経歴をお持ちのようです。単なる若造では決してありません(笑)すごい人です。

Mina財団には他にも、元Zcash Foundationの元エグゼクティブディレクターやSlow Venturesのプリンシパル、Interchain GmbHのエンジニア、企業および投資ファンドの弁護士等4人の理事と、50人以上の協力者がMina Foundationに在籍しています。

※Minaは、元々はCoda Protocolというプロジェクト名でしたが、2020年9月にMina Protocolに変更しています。

Minaの特徴① 世界で最も軽量なブロックチェーン

現在、ビットコインのブロックサイズは350GBにも達しており、取引が承認される度にサイズが重くなり続けていますが、このMinaは「zk-SNARKs」という技術を使用することで、Minaブロックチェーン自体のブロックサイズを22kbで固定出来るようになっています。ブロックチェーンのサイズが、ツイート数個分という大きさで、世界最軽量のブロックチェーンと言われているようです。

「世界最軽量のブロックチェーンだと、どんな良いことがあるの?」

最軽量に維持できるからこそ、すべての参加者がフルノードとして参加できる

他のブロックチェーンはサイズが重いことから、ノード(ブロックチェーンのネットワークに参加しているコンピューター機器)を運営するためには、基本は高性能な設備が必要となります。ビットコインのマイニングはイメージしやすいと思いますが、例えば取引スピードが超絶速いSolanaでも、ノードに要求される機械のスペックは、24 cores, 128GB Memory, 2TB NVMe, 1GB Network等、平均的なPCでは満たすことのできない機器を用意しなければなりません。

この点、Minaは 「zk-SNARKs」という技術を使用することで、Minaのブロックチェーンのサイズを22kbに一貫して保つため、誰もがピアツーピアで接続し、チェーンの同期と検証を素早く行うことができることから、普通のノートPC等で、誰もがフルノードになれるといった利点があります。将来的には、携帯電話といった端末でも、バリデーターになれる計画をMina Foundationは計画しているとのことです。

また、誰もがフルノードになれるということは、下記のようなメリットがあります。

  • 取引を承認するバリデーターの分散化により、少数の承認者による悪意のある行動(取引の二重支払いといった不正な取引の承認や、ある取引を承認されるのを妨害する等)を未然に予防できる。

  • ブロックの承認にかかる報酬について、誰もがフルノードとしての報酬を受け取れる。(他の通貨のように自分がノードでない場合は、他のノードに自分の通貨を預け、そのノードが手数料等を差し引いた後に、報酬を受け取れる)

分散化は軽視されることが多いように思いますが、十分な分散化がなされていなければ、そもそもパブリックブロックチェーンを採用する意味があまりないと思いますので、分散化が図られているということは、結構大事な視点と思います。

Minaの特徴➁:プライバシー性の高い分散型アプリケーション

通常、パブリックチェーンが機能するためには、全てのトランザクションやアドレスが公開されている必要があり、プライバシーについては特に焦点が当てられていませんでした。しかし、Minaの「zk-SNARKs」という技術を活用すれば、取引を素早く承認することが出来るのみならず、プライバシー保護に焦点を当てたブロックチェーンの設計も出来るようになっています。

プライバシー保護を実現する 「zk-SNARKs」という証明技術

「zk-SNARKs」とは、「Zero-Knowledge Succinct Non-Interactive Argument of Knowledge」の略語です。「Zero Knowledge」は、暗号学のゼロ知識証明のメカニズムを基盤とした技術のことで、「Succinct」は簡潔に、そして「Non-Interactive Argument of Knowledge」は、証明者及び検証者がお互いに直接情報をやりとりせずに、知識の証明を行うことを指しています。

以下、Mina Foundationが作成したイメージ動画です。

The World’s Lightest Blockchain, Powered by Participants – YouTube

上記を見ただけで、「zk-SNARKs」のイメージを理解できる方は天才ですので、もう1つ、Mina財団が作成した解説動画を貼っておきます。

なかなか理解するのに難しい技術ですが、要するに、Minaが活用している「zk-SNARKs」とは、証明者と検証者がトランザクションを承認するにあたり、そのトランザクションの内容自体を開示することなく、ゼロ知識で非常に小さい証明で(1つのメッセージのみで)、その情報は正しいということを証明する技術と、私は理解しています。

「ブロックチェーン」×「プライバシー保護」で生まれるユースケース

Minaでは、上記のzk-SNARKsを使った、プライバシー性の高い分散型アプリケーションの「Snapps(Snarkified Applications)」を提供しています。Mina Foundationによると、Snappを利用することで、例えば以下のようなユースケースが考えられるとのことです。

将来想定されるMinaのユースケース(例示)

①あるユーザーが借入を行う際に、自分の具体的なクレジットスコアを相手に教えることなく、十分な信用度があるかどうかを相手側に証明できる。
➁Minaのオラクルにより、開発者は、あらゆるWebサイトが一般公開している情報を、Webサイト側の許可を必要とせずに、分散型アプリケーションの構築に利用することが出来る。例えばこの機能を使うと、あるツイートが一定数の「いいね」に達した場合、スマートコントラクトを自動的に起動してNFTを生成する、といったことも可能となる。
➂メアドやパスワード等の個人情報のデータ提供が必要だったfacebook等のプラットフォームへのログイン方法とは異なり、自身のメールアドレスでMinaにSnappベースのログインアカウントを作成すれば、実際のメールアドレスを公開することなく、そのアドレス保有者であることをウェブサイト側に証明することで、個人情報を渡さずとも、様々なプラットフォームへのアクセスが可能となる。

上記についてはいずれも開発中となっていますが、ユースケースの上記①については、2021年4月にMina Foundationより発表された下記記事と動画が参考になります。
SNARK-powered DeFi: Teller builds decentralized lending dapp using Mina

zk-SNARKsを基盤にしているDeFiレンディングプラットフォームの「Teller Finance」では、ユーザーは借入の際に、十分な信用力があるかどうかを、相手側に個人情報を開示せずに証明できるとのことです。

これ、私はなかなか画期的なものだと思います。

従来型の中央集権型の金融サービス(Cefi)と比べた、Defiのメリットの1つとしてよく言われるのは、世界で金融サービスを利用することが出来ない人たちにも、インターネットを利用できる環境さえあれば、金融サービスを届けられるようになるということを良く耳にします。

この点、現状の多くのDefiサービスでは、借入時において、担保に差し入れる資産を借入額よりも多く用意できなければ、借入を行うことが難しい設計になっています。(この点通常の銀行であれば、その人の信用力があれば、担保を借入額よりも多く用意できなくても、借入を行うことが出来ます。)従来型のDefiでこの過剰担保を求められているものが、 zk-SNARKs においては、ユーザーを個人情報漏洩やハッキングなどのリスクから守るというDeFiの利点を維持したまま、過剰担保問題を解消できる可能性を秘めているため、本当の意味で、より多くの人がDefiを利用することが出来る世界が来るかもしれません。

上記➁、➂についても楽しみな機能ですが、特に私は➂について期待しています。
皆さんも感じることがあると思いますが、初めて訪れるよくわからないサイトで、例えばECで買い物とかをする際に、メアドやパスワード、住所等の個人情報を入力するのは、抵抗を感じることもあるのではないでしょうか?また、偽サイトに誘導して情報を抜き取るなんてことも多々耳にします。それが、将来的になくなるかもしれないというのは、結構ゲームチェンジャーになる可能性はあるのかなと個人的に思います。

ユースケースに関するMina Foundationの紹介動画も貼っておきますので、ご参考にどうぞ☆

Minaの価格推移について

Minaは2022年1月16日時点で$3.53で取引されており、時価総額は84位となっています。
Minaの過去最高値は2021年6月1日につけた$9.91、最低値は2021年7月21日につけた$0.92となっています。 まだまだアーリーステージの通貨で流動性も低く、ボラティリティは高めと言えます。

個人的には、12月にビットコインが下落するまでは$4.5くらいを推移していることから、また回復してほしいと思っています。

Minaを上場している取引所

Mina財団が2021年12月28日に公表したレポート
Mina Transparency Report 2021 | Mina Protocol
によれば、Official exchange listingsとして、

  • Binance

  • kraken

  • COINLIST

  • OKEX

が挙げられています。その他、購入できる取引所がいくつかあるようですが、日本の取引所では買えません。(私はXRPを日本の取引所で買って、Binanceに送金してUSDTに変えてMinaを買いました)

MinaのInvestorにはCoinbase Venturesの姿も

Minaはまだ、米国で最大の取引所であるコインベースには上場していません。
私が注目した点として、Minaは多くのファンド等から投資を受けているようですが、その中には Coinbase Venturesも入っているようです。

今はまだメインネットを立ち上げたばかりの本当にアーリーステージのトークンと思いますが、しっかりとメインネットやユースケースの開発が進めば、Minaを開発しているO(1)LabsはSan Fransiscoの会社ですし、 コインベースへの上場も将来的にはあり得ると思います。(例えばiostとか中国系の会社だったら厳しかったかもしれない)

最後に

初めてMinaをBinanceから送金した際、送金に結構時間がかかり不安感を覚えたのですが、下記記事によると、それについてもMina Foundationは認識していて、高スループットの開発よりも、ユースケースと分散化機能の開発に優先順位を付けることを選択したそうです。Minaが、ゼロ知識証明のための最初のプラットフォームになる可能性が高いものをリリースするための意図的な選択で、TPSの改善は、そのあと比較的簡単に行われるとのことです。
Answering Community Questions and What’s Ahead for Mina | by Mina Protocol | MinaProtocol | Medium

いずれにせよ、何か尖がったものを感じる暗号資産ですので、長期的な視点で保有し続けたいと思います。

次回は、かなおは保有するMinaをどのように保管しているかについて紹介したいと思います☆
よろしければ、また見に来てもらえると嬉しいです。
また、よろしければ私がちょくちょく紹介しているWhitebitの取引所にも登録して頂けると嬉しいです(笑)。本当に良いと思った取引所しか紹介していませんので。

【WhiteBit】USDTやビットコインが年利30%でステーキングできる取引所


ではでは、この辺で。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?