USDTの概要紹介&USDTへの投資リスクを考える

この記事のまとめ

みなさんこんにちは。
公認会計士が暗号資産(仮想通貨)への投資でFIREを目指すブログ

の管理人をしている、かなおです☆

前回の記事では、虎の子の国債をUSDTに変え、変えたUSDTをステーキングに入れる話をしました。
我が家の国債をUSDTに変え、年利30%のステーキングに突っ込む?

今回はその登場したUSDTについて、そもそもUSDTとは何か、またUSDTに投資することのリスクについて考えたことを、話したいと思います。
まとめると、以下の通りです。

USDTの概要

・USDTとは、1ドル(USD)がおおよそ1USDTになるよう固定された「ペッグ通貨」である。
・USDTは、通貨の価値が1ドル(USD)に固定されるよう設計された通貨であるため、価格変動がほぼない。
・USDTは、多くの取引所で基軸通貨として利用されている。(国内取引所での取り扱いはされていない)
・USDTは、米国のTether Limited社が、その保有する現金同等物等の資産を担保にして発行した通貨である。
・Tether社は直近で、2021年9月30日時点の同社の財務状況を記載したレポートを公表している。財務レポートによると、現金同等物やその他の短期預金、コマーシャルペーパー等の安全資産を中心として構成される同社グループの総資産は、発行済みのUSDTの償還に必要な金額を上回っており、USDTの「ペッグ通貨」としての裏付け資産は確保されていると公表している。
・上記の財務レポートは、Moore Cayman監査事務所により国際監査基準に基づく独立監査人としての監査を受けており、2021年9月30日時点の同社の財務状況を記載したレポートに記載されている事項は、信頼性のあるものとして報告されている。

USDTへの投資リスク

・Tether社の中央集権管理のもとで管理されている裏付け資産が、何らかの理由で発行済みのUSDTの償還に十分な担保価値を有さなくなってしまい、USDTの価格が暴落するリスク
・規制当局が、USDTの発行や取引所での使用を禁止するなどの措置を行い、USDTが使えなくなるリスク
・世界の規制当局が、中国のように暗号資産の取引を相次いで全面的に禁止し、クリプト業界全体が大幅に縮小し、流動性がなくなってしまうリスク
・為替変動リスク

USDTの過去の価格推移

USDTの過去の価格推移は以下のようになっています。

上記の通り、USDTの価格は概ね1ドルに価値が固定されていることがわかります。

なお、2017年度において、tether社の資産がきちんとUSDTの価値を担保するだけの裏付けがないのではないかといった噂が広まり、人々がパニック売りを浴びせ、需要と供給の関係から一時的に価値が下落した時期がありました。そのような特別な理由がなければ、USDTは1ドル(USD)がおおよそ1USDTになるよう固定された「ペッグ通貨」として設計されていますので、価格変動は基本的には発生しないような通貨となっています。

Tether社が公表している直近の財務状況について

Tether社は直近で、2021年9月30日時点の同社の財務状況を記載したレポートを公表しているようです。
その財務レポートは、Moore Cayman監査事務所により国際監査基準に基づく独立監査人としての監査を受けており、2021年9月30日時点の同社の財務状況を記載したレポートに記載されている事項は、信頼性のあるものとして報告されています。
レポートの原文について、興味のある方はこちらご覧ください。

財務レポートによると、Tether Holdings Limited社グループの2021年9月30日時点の財務状況は、以下のようになっています。

レポートによると、総資産US$69,156,771,674(約79兆円)は、以下の資産内訳となっています。
・現金及び現金同等物、その他短期性預金及びコマーシャルペーパーで、全体の84.3%
・担保付ローン(関連会社除く)で、全体の5.0%
・社債や貴金属で、全体の5.2%
・その他投資(デジタルトークン含む9で、全体の5.5%

現金及び現金同等物、その他短期性預金及びコマーシャルペーパーについては、具体的な投資先等の開示はありませんが、以下の通り概ねAクラスの格付けのものに投資を行っているようです。

上記資産内訳の記載の信頼性について、 Moore Cayman監査事務所は一定のお墨付きを与え、監査レポートにて、以下の調査結果を公表しています。

  • Tether Holdings Limited groupの総資産は、US$69,156,771,674となっている。

  • Tether Holdings Limited groupの負債総額は、US$69,010,581,556となっており、そのうちUS$68,994,393,701は発行されたデジタルトークンに関連する負債である。

  • Tether Holdings Limited groupの総資産は、負債総額を上回っている。

  • Tether Holdings Limited groupが保持する準備金は、発行されたデジタルトークンを償還するための必要な金額を超えている。

少なくとも21年9月末時点では、一定の安全性は保たれているようです。

USDTに関連するリスク

それでは、USDTに関連するリスクには、どのようなものがあるのでしょうか。
かなおは、以下のようなリスクがあると思います。

USDTへの投資リスク

・Tether社の中央集権管理のもとで管理されている裏付け資産が、何らかの理由で発行済みのUSDTの償還に十分な担保価値を有さなくなってしまい、USDTの価格が暴落するリスク
・規制当局が、USDTの発行や取引所での使用を禁止するなどの措置を行い、USDTが使えなくなるリスク
・世界の規制当局が、中国のように暗号資産の取引を相次いで全面的に禁止し、クリプト業界全体が大幅に縮小し、流動性がなくなってしまうリスク
・為替変動リスク

法定通貨ではなく、米国の一企業が発行した通貨を保有するということは、その企業に対するカウンターパーティーリスクを負うことになります。

今では、USDTは時価総額4位のステーブルコインとして、強固な地位を築いていますが、例えばもし万一、Tether社 のマネジメントが監査の合間に不正を働き、裏付け資産を一時的に使い込んでしまったことが判明したり、あるいは裏付け資産を超えるUSDTをガンガン発行してしまった、等のインシデントが判明した場合、価値は1ドルを下回ってしまう可能性があるでしょう。また、規制当局の動きにも注意する必要があります。

じゃあ、USDTでの資産運用ってどうなの?

前回紹介した、取引所のWhitebitのステーキングで運用する場合は、USDT自体のリスクのほかに、中央集権型の取引所に対するカウンターパーティーリスクも考慮する必要があります。

投資は、すべてリスクとリターンの関係を天秤にかけて決めることになります。

かなお個人的には、USDTを利用した積み立てでの投資は、「あり」と思います。
これらのリスクを考慮しても、 Whitebitのステーキング を利用することで、年率30%でUSDTを運用できるというのは、かなり魅力的な投資と思います。

S&P500の過去10年間の年間平均利回りが8%前後、日経平均については年1.5%前後という数字に比べれば余剰資産の一部を、積み立てて運用するのはありと思います。年率30%であれば、複利計算で約2.4年で倍になる計算です。
ステーキングにおすすめの、Whitebitの取引所の紹介については、下記記事にまとめていますので、よろしければご覧ください。

【USDT 年利30%】高ステーキング報酬(BTC、ETH、SOL等)提供のおススメ取引所

それでは、今日はこの辺で☆

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