私的アフリカ文学のススメ

皆さん、アフリカ文学って読んだことありありますか。

私はアフリカ文化に関する講義を取った際に課題としてアフリカ文学を読んだのですが、それからというものアフリカ文学の虜です。

まだまだ、読破した冊数はかなり少ないですがこの記事では3冊お勧めを紹介します。

 まず一つ目はエイモス・チュツオーラの「やし酒飲み」。上記は私の読書メーターへとジャンプするリンクになっています。

 そこにも書いた通り、この物語は想像力が爆発したような、まるで風邪でうなされたときに見る混沌とした夢のような読み心地です。だって、主人公が25歳でやし酒を飲むしか能の無い設定なのにいつの間にか魔法を使ったり、体がバラバラになる紳士が出てきたり、「死」を売り買いしていたり。さらに、~でした。~だった。という文末が入り乱れている、文体もカオスですが、英語の原文を尊重した訳だそうです。

 とにかく設定がめちゃくちゃでツッコミどころも多い物語でしたが、やし酒ってどんな味なんだろうと気になりました。


次はチママンダ・ンゴズィ アディーチェの本を2冊。

アフリカ人でアフリカに住んでいる女性、アフリカ人だけどアメリカに住んでいる女性。一時的にアフリカに住んでいるアフリカ人女性。色々な人が出てくる。アフリカ人からの視点で、ときに生々しく、ときに優しくときに残酷にそれぞれの物語は進む。 今までアフリカ人の視点で書かれた本を読んだことがなかったから、彼らの生活や食べ物、呪いなどのえがかれ方や、流れるような文章など全てが新鮮に感じた。

ナイジェリア人であること、アフリカ人であること、女であるために受ける偏見、差別、やるせなさが伝わってきました。


次は「アメリカーナ」です。

ナイジェリア人の男女のラブストーリー。彼女であるイフェメルがアメリカに行ってから急激に話が進んでいきます。アメリカでの人種、性別への差別、偏見がとても生々しく描かれていた。 イフェメルが彼氏のオビンゼと連絡を断ってしまうことも、その原因の箇所は読んでいてとても辛かった。 前も書いたけど、アディーチェの流れる様な文章と美しくて独特な表現がとても好きです。内容は様々な問題や人々が入り乱れるものだけど、読み心地が良い本です。前にラブストーリーって言ったけど、ラブストーリーっていう軽い言葉で表現するべきではない小説かもしれない。 これはフィクションだけどオビンゼのイギリスでの労働、イフェメルとオバマ当選、人種についてのブログ、ナイジェリア、アフリカ出身であることと、アフリカンアメリカンであることの違いなど私がが知ろうとしてこなかったことを学べたと思う。 

最後はとても穏やかな感じで終わってよかったです。 イフェメルとオビンゼ、幸せになってほしいです。 イフェメルの体験はアディーチェのものも含まれているのかな。


なんだか、チュツオーラの本からは創造力爆発パワーが感じられましたし、アディーチェの本からは今まで自分が何となく見て、聞いていたものが主人公の気持ちと共に語られるうちにこれは身近な問題でもあるんだなと感じられました。

図書館に行けないけどこの記事に出会ったあなた、この自粛中にアフリカ文学を読んでみてはいかがでしょうか。とてもおすすめです。特に女性はアディーチェの本がおすすめです!



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