才能の有無

人間に才能というのはあるのだろうか。知能レベルみたいなものに幾分か両親からの遺伝が含まれる(要出典)ことを考えると、あるないでいえばあるのだろう。

子は親を写す鏡などという。知能レベルの話ではなくて性格の話としても、性格によって学習するスキルやそのレベルに差が出るとしてもなんら不思議はないし、やはり才能はあるのかもしれない。一緒に長くいる人の性格が移るだけとしたら、遺伝は関係ないのかもしれない。育ての親に似ることもまぁ無くはないだろう。

でも私は、親から子供に性格や知能レベルが遺伝することは(しぶしぶ)認めつつも、才能という言葉とは距離を置くようにしてきた。森博嗣という、僕の好きな作家の言葉にこんなものがある。

「才能」といったものが存在するのかしないのか、僕にはよくわからない。少なくとも、この言葉のおかげで、「自分には才能がない」と諦めることができるらしい。
森 博嗣. 読書の価値 (Japanese Edition) (Kindle の位置No.2187-2188). Kindle 版.

確かに、僕が自分を主語として才能という言葉を使うとき、何かを諦めようとしていることがあることは否定できない。自分には才能があるなんてのも、陶酔して傲慢な態度になってしまいそうな気もする。

自分に余計な逃げ道を用意する気にはならないのでまだ距離は置いておこうと思う。結局、あるかないかでいえばあるんじゃない?程度のものを言い訳にしてなんになるのか。

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