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南欧式発声法と日本語

南欧式発声法は、日本語スピーカーに適しています。

南欧式発声法の南欧とは、イタリア、スペイン、ポルトガル、フランスなどの国々を指します。
南欧の言葉は、イタリア語からスペイン語、ポルトガル語、フランス語へ変化したといわれています。

語源は同じでも発音が変化して方言のように使われるようになり、
現地の土着の言葉と結びついたりして派生していったものと考えられています。

これら南欧の言葉は、母音と子音でできています。
そして、南欧式発声法は、母音(aiueo)の鳴らし方から始まる発声法です。

母音の発声が完成したのちに、
子音をなるべく軽く発音するように練習します。
子音を重く発音すると、喉頭の筋肉を傷めることにつながるからです。

作曲家は、母音の数だけ音符を作ります。
音符が鳴るのは母音の時だけになります。
子音の為に音符を施すことはありません。
子音は母音(音符)を飾るものです。

日本語の50音表の中で、母音が無いのは、(n)「ん」だけです。
日本語は、南欧の国々の言葉以上に母音(aiueo)でできた言葉です。
このため、母音の鳴らし方を身に付ける南欧式発声法は、日本語の発声に適しているのです。

南欧式発声法は、イタリアルネサンス期以降にオペラの舞台で発達した発声法で、19世紀の半ばに完成したベルカント唱法が基礎ですが、
日本の民謡や詩吟、長唄、義太夫、新内、ポップス、ロック、演歌などの声さえも、
南欧式発声法で作ることができるのです。

南欧式発声法を取り入れることによって、呼吸と姿勢が整い、のどは疲れず、声も枯れない、マイクロフォンなしで通る声が身に付きます。

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