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大学生アルバイトのすすめ

もし僕が人事だとして、絶対に聞くのがアルバイトをしたかどうか。時間と苦労をかけて金を稼ぐ。金という基本ルールに則り、人と接する。これまでの人生とは違う人との関わり方。人間関係の面倒くささ。職場によって全然違うルールや福利厚生。アルバイトの話を聞けば社会に接することについての考えが聞けるはずである。

今回は僕のアルバイト経験を紹介するとともに、アルバイトを選ぶ上で大事なものはという話をする。

1.料亭
友人宅が料亭をしており、そのつてもあってバイトを探すのではなくとりあえず金を稼ぐというスタンスで1年生4月の頭から働いた。主に洗い場と調理補助でたまにお客様の案内などもあった。マニュアルは特になく個人の丁寧さが求められる職場だった。覚えることは多くはないが、職人の世界なので上下関係もあり人当たりが良くない人にはおすすめできない。しかし、個人的には綺麗で美味しそうな料理を見たり、同年代の学生が多かったことはプラスだった。シフトも1週間ごとLINEで管理だったので、予定が立てやすかった。

2.ラーメン屋
某チェーン店のラーメン屋。はちゃめちゃに忙しい。効率最優先でオールマニュアル化されており、最初の数回は店長がつきっきりでマニュアル研修だった。覚えることは大量にあったが、慣れてしまえばこっちものという印象。有給やシフト提出など福利厚生もかなりしっかりしていた。福利厚生がいいというのはアルバイトではそうそうない。有給をちゃんと消化させてくれるところなんてほぼない。しっかりとした権利に守られながら働くのは、余計なところに不満を感じないのでとてもよい。シフトは2週間ごとだったので、長期休みの旅行などは早めに日程調整する必要はあったがさほど苦ではなかった。チェーン店だとマニュアル化が進んでいるので他の場面でも使える礼儀が学べる。初バイトには忙しめできついのを体験でき、かつマニュアルがあって接客の基礎を学べるところをおすすめする。

3.ホテル併設のレストラン
某チェーンのビジネスホテルに併設されている夕食レストラン。マニュアルなし全部口伝えホールキッチン関係なしと対応力が求められる職場だった。理想的ななんでもできて優しく教えてくれてミスってもフォローしてくれる先輩がいたおかげで頑張れた。実家暮らしなのでキッチンは慣れなかったが、多少料理の基本を学べたのはかなり収穫だった。勤務時間や勤務日、時給は全て条件に合っていて次に8万ほど稼いだこともあった。シフトがひと月ごとだったのがなかなかネックだった。さらに、御局様の尋常じゃないパワハラと軽いセクハラ、ひどいモラハラが横行しており鬱病手前までいった。ご飯の味はしなくなるわ、不眠症になるわ、どの鬱病診断をやっても今すぐ医者に行くか原因を取り除けと言われるわで散々だった。

4.居酒屋のオープニングスタッフ
人間関係に疲れたのでまっさらな環境を求めてオープニングスタッフをした。若い人ばかりで飲食経験者が僕しかいなかったため、ほぼマニュアルも決めてしまった。和気あいあいとしていてかなり働きやすい。ただ、個人経営なので福利厚生は賄いがつくくらいで有給などという概念はない。悪い人ではないので、単に知らないというか手が回ってないという印象。チェーン店等に比べて衛生意識がやや低いことは気になる。自分にできないことはないという職場なので、いちいち誰かにお伺いを立てたりすることもなく、従業員の連携もなかなか様になってきたので働くこと自体にはノンストレス。シフトが週末だけで稼ぎがイマイチなのがネック。

大学4年間のアルバイトを棚卸ししてみるとこんな感じになった。人によって希望する条件は変わると思うが、個人的に大事にした方がいいと思うのは、
1.給料
2.シフト提出の間隔や入れてもらえるか
3.人間関係
4.マニュアルの有無
5.賄い等の福利厚生
である。根本的に通えない場所の仕事は探さないと思うので、勤務地は除外。

大学生なら例え実家が裕福だったとしても絶対にアルバイトをするべきである。できれば飲食関係。その一端をアルバイトで経験することで、社会は誰かの仕事で回っているということがわかる。ちょっぴりでも働いている人に優しくすることで、世の中は少しずつ住みやすくなるだろう。まずは、コンビニや飲食店の店員さんに「ありがとうございます」と言ってみることから始めてみよう。

道が交わればまたどこかで。

大体コーヒーか漫画に使います。もし万が一この若造にコーヒーや酒の1杯おごってやってもいいと思う方がいらっしゃるのなら嬉しい限りです。