無名小説スライム編(1)
カチカチカチ、キーボードの上を手が駆け回る。画面には文字が並び、どんどん入力されている。
「先輩、そろそろやめたらどうですか?体に悪いですよ?」近くで後輩の声が聞こえてくる。「ああ、あと少しで終わるつもりだ」そう言うと、そのまま書き続けた。「センパーイ」あまりにもうるさいのでとりあえず今日のところはそこまでにしておいた。
「センパーイ、1杯どうですか?」彼をじろりと見た。「体に悪いと言ったのはあなただろう」「い、いや…なんか暗そうにしていたから」ため息を付いてから歩き始めた。