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不動産投資でフルローンを引く裏技

スルガ銀行の不正融資問題が発覚してから、すっかり不動産投資向けの融資が厳しくなりましたね。

一昔前はフルローン、オーバーローンが当たり前に出ていたのですが、最近では当たり前のように頭金を入れることを求められます。

不動産投資経験者でも2割、初心者の方ですと3割ほど頭金を用意しないと審査すらしてくれない金融機関も多いです。

そんな厳しい状況の中でもフルローンを引いている投資家の方はいます。

しかも資産規模が特別大きいわけでもなく、普通のサラリーマン大家さんでもフルローンに近い条件で融資を引いている人もいます(頭金5%とか)。

そんな普通の大家さんがフルローンを引けている理由は、銀行が投資家に求めているモノをしっかりと理解し、それらを提供することを前提に銀行と交渉しているからです。

結論から言いますと、普通のサラリーマン大家さんが銀行からフルローンを受けるために実践している方法は次の通りです。

・求められる頭金と同額の定期預金を行う
・給与振込口座を融資してくれる銀行に移す
・カード・公共料金(電気、ガス、水道)の支払い口座もその銀行に移す

こう書いてしまうと、裏技でもなんでもないですね。

ただ、やみくもに定期預金するからフルローンを出して欲しいとお願いしても銀行も首を縦に振らないでしょう。

しっかりと銀行の収益構造を理解し、定期預金を行ったり、給与の振り込み口座に設定することで、なぜ『銀行がメリットを感じるのか』を理解した上で、戦略的に交渉していく必要があります。

キーワードは実質金利です。

定期預金をしたり、給与振り込み口座にすることによって、銀行の実質金利がアップするために、フルローンを承諾してくれる可能性が高くなるのです。

今回は、この「実質金利」の考え方をわかりやすく説明しながら、銀行にフルローンを出してもらうための交渉テクニックを具体的に説明します。

「実質金利」は銀行の収益を左右する一番大切な指標です。

つまり、実質金利を理解することによって、銀行の手の内が全て理解できるようになります

実質金利をアップさせる提案ができるようになれば、フルローンを引き出すだけでなく、既存の借入の金利引下げを勝ち取ることも可能です。

「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」

古代中国の兵法書である孫子に書かれている有名な言葉です。

銀行が求めるものを知った上で、有利に交渉を進めていきましょう!

実質金利とは

融資の打診を行った際に、銀行側はさまざまなことを投資家に要求してきます。

・給料の振り込み口座
・家賃の振り込み口座
・公共料金の引き落とし口座
・カード支払い口座

これはいったい、何のためでしょうか?

「銀行との付き合いを深めるため」といっている人もいますけど、そんな人情的な話ではありません。

これらはすべて銀行の利益のためなのです。

「口座引き落としにすれば、銀行は引き落とし手数料が手に入るから?」

確かに手数料は銀行に落ちますが、そんなケチな話ではありません。

投資家が普段使いの口座を移すだけで、銀行の利息収入が実質的に増えることになるのです。

これが銀行側の「実質金利」という考え方です。

これは、銀行と有利に交渉するために非常に重要な考えですので、必ず理解してください。

例をあげます。

5,000万円の一棟アパートを購入します。

最初に銀行にに融資を打診した際には、頭金は物件価格の20%が必要だといわれます。

必要な頭金:5,000万円 ✕ 20% = 1,000万円

融資金額は残りの4,000万円となります。

この4,000万円の融資を年利3%で受けたとします。

単純計算すると、銀行が稼げる利息は年間120万円となります。

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この発生する利息と各銀行の調達金利の差分が、銀行の利益となります。

ここからがポイントです。

頭金として必要な1,000万円を用意したら、銀行にこのように持ちかけましょう。

「この頭金として用意した1,000万円を御行で定期預金をします。その代わりに借入金額を5,000万円(フルローン)に増額してもらえませんか?

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