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オーストラリア農業の先進性から学ぶ! 第14回 潅水資材、潅水方法(その2)
今回は、オーストラリアの多くの施設栽培で設置されているスプリンクラーの仕組みについて詳しく説明いたします。スプリンクラーは短時間で広範囲に水を撒くことができ、特に水不足が深刻な地域で大きなメリットがあります。
スプリンクラーの基本情報
スプリンクラーは、雨粒ほどの大きさの水を、作物の頭上や地表から散水する方法です。設置する前には、作物に適した潅水量や散水に必要な適正水圧を明確にする必要があります。
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スプリンクラーの設置個所と散水範囲
スプリンクラーの設置間隔は通常1~10m、散水半径は1~20m(※圃場規模による)です。この範囲を考慮して、必要なスプリンクラーの数や設置場所を決定します。
スプリンクラーシステムの設計手順
①単体のスプリンクラーの流量を性能表で確認する
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例えば、100kPaの水圧では毎分9.5リットルの水を撒き、散水半径は10.5mです。
②スプリンクラーを設置する個数を決める
設置間隔と散水範囲を考慮して、必要なスプリンクラーの数を決定します。
③設置するスプリンクラーに必要な総水量(毎分の水量)を確認する
例えば、10個のスプリンクラーがそれぞれ毎分2リットルの水を撒く場合、総水量は毎分20リットルです。
④スプリンクラーに水を送り込むための配管サイズを決める
配管サイズ内径 (13mm、20mm、25mm、30mm、50mm等)。
例えば、20mmの配管内径の場合、毎分約40リットルの水量を目安とします。
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⑤適したポンプを選ぶ
必要な総水量と水圧(300~500kPa)に基づいてポンプを選びます。
一般的に家庭用水道水の水圧は200~400kPaです。
スプリンクラーシステムのメリット
効率的な水利用: 短時間で広範囲に水を供給。
品質向上: 適切な水量と水圧で作物の品質が向上。
環境保護: 節水技術で地球環境に貢献。
経済的メリット: 高品質な作物を提供し、収益向上。
まとめ
オーストラリアの厳しい環境で培われたスプリンクラー技術は、日本の農業にも多大なメリットをもたらします。特に、水不足が問題となる夏場のシーズンに有効であり、節水と環境保護を両立させながら作物の品質向上を図ることができます。
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