こどもたちの『おもろない』という声をどう捉えるか?#5

(♯4より続く)

続いて『3.考え出した方法についてのメリット・デメリットを考える。』についてお話していきます。

今回は、下記の事例を用います。
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17:00以降、子どもたちは活動室前の渡り廊下で「虫さわり及び観察」をしている。
【現状のルール及び環境設定】
・17:00以降は活動室で過ごす。
・活動室に虫を入れない。
・17:00現在過ごしている児童は22名、18:00までの時点で10名になる。
・17:00~18:00は支援員3名(1名は清掃・後片付け要員)
・18:00~は支援員2名
・「虫さわり及び観察」をしているときは、落ち着いている。
・「虫さわり及び観察」をやめさせると、室内を走り回って遊びだす。
・室内は原則、走り回ったり、ボール遊び、投てき(紙ボール、紙飛行機等)
  あそびを禁止。

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上記の事例に基づいて、以下の2案を草案してみました。

A:17:00以降も、渡り廊下での虫さわり及び観察をOKとする。
   ただし渡り廊下以外に勝手に行ったりした場合は即終了とする。
B:室内でエリアを区切り、安全面等を配慮した上で歩きおにごっこ、的あてなどのあそびをOKとする。
 (その中で安全面等を配慮するための約束を破った場合、即終了とする。)

では、各案のメリット・デメリットについて考えていきたいと思います。
まず、A案については以下の通りのことが考えられます。
○「虫さわり及び観察」をしているので、落ち着いて過ごせている。
→子どもたち視点でいえば、「虫さわり及び観察」ができる。
×活動室が広かったり、死角が多い場合、2名で全員がもれなく見守れるように配置しなければならない。
→子どもたち視点でいえば、1対少数人の対応の制限(子どもたちが先生にあそび相手になってとせがんでも、断らないといけない)、活動範囲を縮小し、制限する。(過ごしたい場所から離れなければならない)等

もう一つのB案については以下の通りのことが考えられます。
○活動室内で過ごすため、児童を見る範囲が狭まる。
→子どもたち視点でいえば、先生にあそび相手をしてもらえる。
×狭いところでアクティブな活動するため、手厚く安全面に配慮をしてても、事故等のリスクは高めになる。
→子どもたち視点でいえば、気を付けないとケガをする。

今回は一例として、上記の事例及びメリット・デメリットを少し上げさせていただきました。
あえて少な目で上げさせてもらったのは、この記事をご覧にいただいた方々にも、考えてもらえるよう、そうさせていただきました。
ですので、これよりももっとたくさんの案やメリット・デメリットが出てくると思います。

このようにして考え出された、各案のメリット・デメリットは、次の『4.児童たちに考え出した方法を提示し、その際、各方法のメリット・デメリットを伝えて話し合う。』際の、考える材料となります。

(次回につづく)

P.S. 今回もご覧いただきありがとうございました。

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