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Vtuber底辺論~お気持ちテンプレ文を書いてみよう!~

はじめに

この度はこんな私のnoteを読んでくれてどうもありがとう

V界隈を離れるまえにこの取扱説明書をよく読んで

ずっと正しく優しくお気持ちを述べてみてね

1、お気持ちテンプレを書いてみよう~一般論まとめ編~

私はnote地獄めぐりが趣味である。地獄めぐりとは、noteの「#vtuber」を新着で上から順番に見ていって、いわゆる「お気持ち」noteを読むこと。これがやめらんないの。

我ながら最高な趣味していると思うけど、これを1年くらい続けていると、「バズる」お気持ちにはいくつかのテンプレが存在することが判ってきた。まぁ、地獄めぐりしてない人たちでも知っているみたいだけど大体以下の通り

1
「私は2017年末からVを見ていた。当時は未来を感じるものだった」

2
「それがどうだ。最近は2次元ペラペラ生主崩れが横行していてバーチャルキャバクラと化し、集金マシンになっている。権利問題でも各方面に迷惑をかけてばかりいる。」

3
「私はその流れをつくったにじさんじを許さない/嫌いだ。そして彼らのせいで私はVを見限る」

4
「こういって離れていく人がいることを知って欲しい」

5
「これは私の意見であり誹謗中傷の意図はありません云々」

大体こんな感じ

本noteでは、これらを「上手く」書く方法と、それの反論を狙っていきます。次では「上手い」書き方をまとめて、その次の項目では反論、最後に一応「Vtuber底辺論」に入れてるわけだから、個人Vtuber系の話に落とし込んで〆つつ優勝していくわよ

2、お気持ちテンプレを書いてみよう!~実践編~

じゃあ早速実践、行ってみましょう

「私は2017年末からVを見ていた。当時は未来を感じるものだった」

これ。まずはここのパートをきっちり書かないと、お気持ちを読みに来た読者が飽きて帰っちゃうから、力いれて書かなきゃいけないですね。ポイントは、古参感をこれでもかと強調すること。

かといって、「私はばあちゃるが出たころからキズナアイに注目していた!」っていうとやりすぎ。一般的なバズりが輝夜月さんからなので、「ふとネットを見ていたら輝夜月という、今でいうバーチャルYouTuberを見つけた。これは斬新だと思って見始めたころ、ネットでバズり始めた」とかにしておくか、もう少し謙虚に「輝夜月さんがバズったから見始めたが~」でも十分古参ぽさは出せるぞ!

ここでもう一つポイントなのは、所謂四天王に敬意を払いつつ、「技術が」「未来が」という割には、先駆的な活動をしていたのらきゃっとさんやねこますさんには触れないことだ。結局カワイイ娘しか見てないから書けないわけ。それなのに「技術が」「未来が」といいつつ古参面するのがとても「質感」を高める。これ、試験に出ますよ。

この辺を例文にしてみると以下の通り

「私は2017年末にバーチャルYouTuberの世界を知った。確かあれは、輝夜月がネットで「首絞めハム太郎」と言われて一種のミーム化していたのを見たのがきっかけだったと思う。あの時の衝撃は忘れられない。アニメキャラクターのような「仮想」の女の子が、人格を持って動き出しているのだ。それから私は、当時「四天王」と呼ばれていた人を中心に、バーチャルYouTuberを見始めた。どの動画も素晴らしく、新しい技術が新しいエンタメを生むんだと肌で感じていた。」

って感じかな?あとは具体例を少しずつ差し込んでいきましょう。

では次のパートいきます。
「それがどうだ。最近は2次元ペラペラ生主崩れが横行していてバーチャルキャバクラと化し、集金マシンになっている。権利問題でも各方面に迷惑をかけてばかりいる」

ここがしっかりかけるかどうかで炎上の度合いが変わってくるから、できるだけ丁寧丁寧丁寧ににじさんじをdisると吉。もう少し「理知的に」「歴史的に」書きたいんだったら、BANsの微糖カイジの話から始めるといいけど、もはやこの辺を覚えている人もいないからなぁ~。一例だけBANsのせいでVtuberは迷惑集団に堕落したっていう記事読んだことあるけど、それ以外には見たことないし…

絶対いないと思うけど、最初の炎上と言われている「個人コラボdiscord事件」に触れているnoteがあったら見てみたい気もする

さてと、ここで絶対にくみこまないといけないワードは「にじさんじ」「バーチャルキャバクラ」「生主崩れ」「2D」な。これ、一つでも落とすとマイナスだから。あと「迷惑」も組み込めると吉。

「にじさんじ」と「2D」を強くdisる方向に持っていくなら、「にじさんじに代表される、手軽にできる2Dが普及したせいで生主崩れの大量流入を招き、その結果として権利関係を無視したゲーム実況などが横行し、それが各方面に迷惑をかける風潮を作った」とまとめる形に落ち着くと思う。

「バーチャルキャバクラ」を揶揄したいんだったら「2Dのペラペラが左右にプルプル揺れながら心にもないことを言い、エロ配信をすることに気持ち悪いオタクが群がりスパチャをする。これをバーチャルキャバクラといわずして何というべきか。とにかく気持ち悪い。そして、そういう2Dペラペラ生主の所謂「囲い」、あるいは迷惑リスナーという人達が出現し、界隈が荒れていく」という形にまとまると思う。

勿論両方組み込めるなら最高だけど、ちょっとモリモリに盛りすぎてて胸やけするかもしれないので、その辺は匙加減が重要。

では、今回は「生主崩れ」をdisる方向で、なおかつやや「理知的」な例文にしてみよう。以下の通りだ

「live2Dを利用したバーチャルYouTuberが出現し、誰でも手軽にバーチャルYouTuberになることができるようになった。その結果、顔を出していても底辺だった生主たちが、この未発達な界隈なら人気がとれると思い、次々と流入してくるようになった。加えて、まだあまり注目が集まっていなかったことから無法地帯と化す部分もあり、BANsのように著作権を無視した言語道断な行いをする連中も「面白ければいいじゃん」の旗のもとに出現した。これらがまとまった結果、生主崩れが無許諾ゲーム配信などを行い、各方面に迷惑をかけ続ける、現在までの悪習を形作ったのである。そして、この流れを決定的にしたのはにじさんじの出現であった。彼らの出現が決定打となり、3Dで革新的なことを続ける、新しい技術のゆりかごだったバーチャルYouTuberの世界は、2Dをかぶった単なる生主の焼き直し、無法が跳梁跋扈するスパチャ集金システムへと変貌していったのだ。」

って感じかな。あ、こういうnote書く連中が「跳梁跋扈」なんて言い回しするわけないか。

では次。
「私はその流れをつくったにじさんじを許さない/嫌いだ。そして彼らのせいで私はVを見限る」

ここのポイントは、所謂「四天王」の対置として「にじさんし」を置き、3D=革新的=夢=未来に対して2D=従来通り=退廃、という構図を描き切ること。実は超初期から3D勢だってゲームしてたし、そもそも3Dってそんな革新的なの?っていう疑問は生ませてはいけない!

今問題になっている伝書鳩も、契約問題も、箱内の仲たがいも、やっかいリスナーも、赤スパ怪文書も、全部全部全部にじさんじがその原型を作ったことにするのだ。ここで重要なの「あ~そうかも」と思える程度に具体例を出せるかどうかだ。そして、できるだけ古い例を使うことだ。例えば伝書鳩問題は、アークじゃなくてマイクラでの話を引っ張ってくること。これがキまるかどうかで、「古参感」の裏付けにもなるから、細かい部分だけど注意したいね。

では例文。

「こうしてにじさんじは量産することを武器として「箱」という概念を生み出していった。だが、結局は2Dなのでできることは限られ、従来通りゲームやトークをしていくことになる。トークは「囲い」と化したリスナーに過激であることを次第に求められるようになり、所謂炎上的な発言が飛ばされることになる。また「箱」の概念があるせいで、ライバー同士の「てぇてぇ」が求められ、「てぇてぇ」とされた間柄では一部の隙も無く情報が伝わってなくてはならないとする浅はかな迷惑リスナーが生まれた。これが最初に大規模な形で表出してきたのが、マインクラフトにじさんじサーバーにおける「伝書鳩」問題だ。今をもっても注意喚起が飛ぶこの問題も、突き詰めればにじさんじが生み出した「箱」という概念とその体質に問題の根幹がある。そして、にじさんじを模倣した後発の企業にもこれらの悪習は受け継がれてゆくのである。」

どうだろ?ここはちょっと説得力が薄いかなぁ。まぁいいや

ではつぎ
「こういって離れていく人がいることを知って欲しい」

知るかボケ!

でもこれがないと炎上noteにはならない。ついていけなかった自分の感性の問題なのに、「本当はバーチャルYouTuberの世界が大好きで離れたくないけど、にじさんじを主とした連中のせいで泣く泣く私は界隈を離れるのです」という押し付け悲壮感を出すべき。

例文はこんな感じかな

「私はバーチャルYouTuberの世界が好きだった。いや、今でも大好きだ。だがもう見ていられない。あれほど夢に溢れていた、2017年末に私が希望した未来はこないだろう。これからのバーチャルYouTuberというのは、2Dで赤スパを集金するものになるのだろう。そうなっていってしまうならば、私はバーチャルYouTuberを見るのをやめるしかない。やめる「しかない」んだ」

みたいな。ここに情感を込められると一緒に怒ってくれる人(イナゴともいう)が増える印象があるので、頑張ってヒネリ出しましょう。

では最後。

「これは私の意見であり誹謗中傷の意図はありません云々」

あたりまえだ!!!

あったら裁判所でオフ会だよ!

でもまぁ、これはテラスハウス事件や各企業が誹謗中傷おたよりフォーム準備してから増えましたね。予防線って大事。ここは取り立てて言うこともないから例文行くね

「これはバーチャルYouTuberを見てきた一視聴者の意見です。これを誹謗中傷とは取って欲しくないです。ただ、私には「こういう風に見えている」という事実を記しておきたかった。それだけです。」

はあ~。終わった例文集。疲れたよ…もうここまでで4000字だよ?これからこれの反論と個人の事書かなきゃいけないんだからさ。読者諸君ももうお腹いっぱいだろうけど、まぁゆっくり読んでいってくださいよ

3、こういう言い方って正論ですかね?ボクはそう思いませんけど

もうこのテンプレにはヒトツヒトツ丁寧丁寧丁寧に論破ポイントはあるんだけど、ここでは最初の「3Dは未来を感じた」部分に絞っていこうかな。

まずさぁ、モーショントラッキングって2010年代には割と使われるようになっていた技術なんだよね。それを伴った作品だったら、正直BEYONETTAっていうゲームのEDダンス見てくれればいいから。恐らく2017年末からのVtuberはこのダンスに色んな意味で到達していないよ?映像作品としてみた場合にも、動きの滑らかさという意味でも。

だからそもそも、3DのVtuberは別に未来でもなんでもないんだよね。むしろ既に生まれていた技術。それに、動画勢は当然台本があるわけで、それに従って発言するわけだから、形式としては5分の3Dアニメに近い。そんなん、けものフレンズ(第1期)の段階で存在していたじゃないですか。「人格を持って動き出すのがよかった」みたいなのも、もし台本に沿った発言ならそれは従来の3Dアニメと同じようなもので構築されたキャラ付けであり、そうじゃないなら「生主」に近い。

だから、「3DのVtuberは革新的」っていう論法は実は最初から破綻してるわけ。

むしろ真に革新的なことは、「live2dを使って技術が無い/設備が無い人でも受肉できる」ことの方にある。それまでlive2Dは、例えばPSP時代のギャルゲとか、地獄のような作品だった「艦これ改」とか(ブラウザ版提督だった私は逆に衝撃を受けたゲームでしたね)、そういう作品に使われるものだった。要は、「ゲーム作成用ソフト」だったわけ。それを「一般人」の「普通のノートPCで」「カメラと同期しながら動かす」という、「SNSのアバター」という形に利用方法が転換したわけよ。既存の技術がまったく違う環境で利用されることのなんと革新的なことか!リアルだとカメラ用フィルムを作っていた富士フィルムが技術を応用して化粧品や医薬品メーカーに転換しつつあるけど、基礎技術を別な方向に発展させていくことの方がかなり革新的な事なんです。

こう考えると、やっぱり「3DのVtuberは革新的」っていう論法は破綻してると言わざるを得ないよね

これで〆たいけど、「Vtuber底辺論」的には、最後に個人の話に落とし込まないとね。もう少しで終わるから…

4、これだけ大量のVtuberがいることの「革新性」を感じろ

さっきのお気持ちテンプレでちょっとだけ同意できることってのは「live2Dによって誰でも手軽にVtuberになることができるようになった」ってこと。それだけは全面的に同意できる。ただ、それはお気持ちテンプレでいうような「悪しき」ものではなくて、むしろ「超イイ」ことなんだよ。有象無象の個人Vtuberが大量にいるってことは、多くの才能を発掘できるってことだからね。

どういうことかっていうと、例えばだけど、100人の人の中から上位10%の才能ある人を選び出したとしたら10人の天才が選抜できるよね。でも1万人のなかから1%の才能ある人を選抜すると100人の天才が選抜できるってこと。多くの母数のなかから選抜すればするほど、才能ある人を発掘できるということなんだわ。

だから、大局的に見てVtuber界隈そのものをデカくしていくには、簡単にVtuberになる手段があることはかなり有効に働くことになるわけ。これは要するに「底上げ」ってことだね。

逆にお気持ちテンプレのような3D至上主義者だと、高価な機材を持った企業とハイレベルスキルを持った人材しかVtuberに成れないことによって、界隈のパイがデカくならないから長期的にみれば衰退の一途をたどるわけ。だからお気持ちテンプレくんの理想をそのまま実行していると、最終的にお気持ちテンプレくんが「大好きなVtuber界隈」そのものが消滅するってオチ。膨大な「無駄」の上にこそ革新というのは発生するわけで、「有能なところに莫大な投資をすれば成功する」っていうモデルはありえない。私はバスケットボールが好きなんですけど、有能な小学生をエリート教育しても日本代表は強くならない。99%の無駄なミニバスや部活バスケをやっている人の中から、わずかな才能がある人を探し、伸ばしていくことが底上げにつながるの。それと同じ(ちなみに日本のバスケ界はそういうことをしていないので弱い)。

結局、数っていうのは何にもまして強い基盤なんですよね。だからこそ、live2Dを利用したような、個人Vtuberが沢山いること自体が革新的だし、次の「革新」を生む土壌なんだよ。わかったかい?お気持ちテンプレくん

おわりに

結局ね、炎上するnoteのテンプレは以上なんだけど、コツは「5割事実にそくしつつ、4割先入観で悪意を持つ。残り1割は適当」って分量にするってこと。5割事実だと「このnoteは部分的に正しい」っていう言い方の人が出てきて、その人相手に「これ肯定するとか正気かwww」みたいなリアクションで着火できる。4割悪意だと「コイツこの部分悪意だろ」って指摘して、それに対して「は?じゃあこのnote全否定民かよ全肯定キモwww」っていって着火できる。1割適当だと「この人のこの部分、適当だよな」っていう指摘に対して「適当じゃねぇわ。俺の記憶ではこの人が言っていることは事実」って言ってバトルできる余地がある。

要は、突っ込まれる隙をちゃんと残して置くことが大事ってことだね!

じゃあ、読者諸兄がどうしてもお気持ち書いて炎上したくなったら、上のテンプレを適切にアレンジして使ってみてね!これは2017年末からVtuber界隈を追って来た私だからわかるけど、このテンプレは応用も効くし炎上させる要素もいっぱいはいってるから。ま、個人の感想なんですけどね!



お気持ちにトリセツなんてあるわけねぇだろ馬鹿野郎!



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