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自己満フィールド最大展開

 先日、職場の先輩と飲みに行ったとき、「誰かと楽しむより1人で行動する方が好き。1人でいろいろやってみたい」と話したところ、「それって自己満じゃない?」と笑われた。私が「自己満です」と即答すると、先輩は押し黙った。

 討論という名目の口論が飲み会の醍醐味らしい先輩ならではのストレートな挑発が、私には存外心地よく、『昔なら絶対イラッとしたのになぁ』と自身の心境に意外性を感じる。

 フォローするわけではないが、先輩は『1人行動=自己満』と称しているわけではない。仕事や飲み会を通じて私の人物像を描けるようになったからこそ、私に対してそういう表現をして突いてみたのだろう。

 自己満なんて、全然良い言葉ではない。シンプルに悪口である。挑発されている自覚もあった。それなのにどうして苛立ちを感じなかったのか。

 たぶん、自己満が的を得ていたからだ。加えて、私にとって他人に『自己満』と言われるのは、少なからず相手に窮屈な印象を与えていない証左であると受け取れた。

 先輩に詳細を聞いていないから、あくまで想像の域を出ない。ただ、苛立つべき挑発に対して素直に『やっぱり私って自己満に見えるよね』と再認識してしまったのが実際である。

 自己実現の欲求から卒業するのが正しいのかどうかは分からない。いつか私自身が不要と思えるようになるかもしれない。

 ただ、社会人になって今後病気や怪我のない限り、私は労働者であり続ける。その肩書きは塗り変わらないから、せめて何かを求めている人間でいたい。

 自己満で良い。自分の音頭を取るのは自分だ。

 画像はツーリング先のステーキチェーン店で注文したハンバーグ3段セット。1人でパーティー感丸出しなのが少々恥ずかしかった。後悔はしていない。

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