人生で生まれて初めて魚(真鯛)を捌いた話

今年の目標「今年~今年度の目標について|ジョニー・D (note.com)」に書いた魚を捌いてみたいという行為を、ゴールデンウィーク中にたまたま達成できたのでその感想を当時のツイートを交えながら書いてみたいと思う

捌くに至った経緯

単純な話だ。親から真鯛をもらったから持って帰れと言われた
その日俺は都合よく地元へ帰っており、夜までカラオケをして遊ぶことになっていた
帰りに家に寄って魚を冷蔵庫から持って帰ることは容易である。良いタイミングだった
しかも今朝届けられたということらしい。大漁だったのだろうか?
だが本当に釣ったそのまま。締めはしてくれてたようだが内臓はそのままというのが気になっていたが……まあ内臓は破棄すればよいだろうと開き直ることにした
そうしてカラオケが終わり、実家の冷蔵庫から真鯛を持って帰ることに。冷凍庫から保冷剤を幾つか拝借し、1時間かけて我が家へ……
5月3日21時45分……魚捌き動画を昔よく見ていて、いつか自分でも捌いてみてーなと思っていた三十路男初の、魚捌き体験が始まるのであった

鱗取り

内臓がそのままということは鱗ももちろんついている。魚の鱗は昔、魚の加工屋でバイトをしていたことがあるので取り慣れているから余裕だろう。そう思っていた。まあ実際余裕だったが……
鱗取りにあたって器具が無いことはわかっていた。調べるとどうもスプーン程度でも取れるらしい。ありがてえな!
というわけで鱗飛散防止も兼ねて持って帰ってきた袋に鯛を入れたまま流しに置き、尻尾の方からバリバリとスプーンで鱗をはがしていく
読んでいる諸兄諸姉は魚の鱗を取ったことはあるだろうか?結構勢いよく取れて、かつ手にその感触が伝わってくる。これが意外と気持ちが良いのだ
背ビレ腹ビレの方もしっかりと取っておく。これがコツだ。なお、ヒレは普通にトゲトゲしく超危ないので事前にキッチンバサミで落としておくことを推奨する
両面綺麗に取れた。鱗が取れた後の魚の皮の感触も意外と好きだ。ザラツキが良い

なお……この時にカマと兜の鱗を取っていなかった。これは後に後悔することとなる
なぜ取らなかったのだろうか当時の俺は……

内臓とエラを取る

さてここで遂に内臓とエラとの御対面だ。先ほどバイトで魚を扱ったことがあると言ったが、俺は正直鱗を取るところまでしかやってなかった。つまりここからは未知のエリア……初体験というわけだ
事前にいくつか動画を参考にしてから取りかかる。まずはエラブタを手で押し上げ(なお、この際筆者は軍手をしていなかったが、エラブタは普通に結構鋭いので軍手するとか布巾を噛ませるなどしたほうが良い)、エラを切り離していく
エラの外縁に沿って包丁を入れていくと良いと動画では言っていたが…雰囲気でしか感覚がつかめなかったので、とりあえず接合部っぽいところを切り離し、膜を切るように外縁に包丁を滑らせた
その後、ある程度外れたところで包丁でエラを抑えるようにし……ベリバキと力技でエラをはぎ取った。包丁が曲がりそうで少し心配だったので、出刃包丁があればそれを使うことを強く推奨する
そのエラ取り動作をもう一度繰り返し、除去が完了。血が結構出てまな板がスプラッタと化していた(なお、捌き指南動画でもよく言われているが、まな板や魚体は頻繁に水洗いし、水気を拭きとっておいた方が良い。俺は今回魚体をペーパーを使って抑えることにした)

エラは面白いことに歯みたいなものがついている。前のバイトの時はそんなに意識してなかったな…
そんなことを考えつつ内臓を取り出すために腹を……割れない。包丁の切れ味があまりよくないからだ
まず腹の皮がなかなか切れない。野菜や肉を切る分にはあまり問題はなかったが、魚の皮とかになるとちょっと整備が行き届いてなかったか。今月包丁を研ぎに出すことをこの時決意した(なお、まだ出せていない)。

そもそもだ、俺は大きな間違いをしている。何故に頭を落とさずして内臓を取ろうとしているのか今振り返ると理解に苦しむ
理由は単純。昔見た動画では頭付きのまま捌いていたからだ。なお、その動画は初心者向きという内容ではなかった。記憶が苦難への道へ誘ったのだ……というと格好良いが、単純に阿呆なだけである
当たり前のように苦戦した。逆包丁を深く入れすぎて案の定内臓も切ってしまった。苦玉を潰さなかったのは単純に運が良いといえよう
次の機会があれば必ず頭を落とし、その後エラごと内臓を除去していきたい
お頭付きの捌き方はある程度慣れたらまたやってみたいものだ

https://twitter.com/DDO3_paranoia/status/1653750731621683203

腹を割り、頭を落とす

やたら内臓が取りにくかったので、ここで改めて初心者向けの魚捌き動画を見る……頭落としてるやんけ!と気が付いたのはこの時。愚か……
ともあれやってしまったことはしょうがない。関節を狙い包丁を入れ、頭を落としたのちに魚体もろとも水洗いした。洗えばかなり血が落ちて綺麗になるよね魚って

https://twitter.com/DDO3_paranoia/status/1653754948155510785?s=20

三枚おろし

いよいよメインディッシュ。三枚おろしである。三枚におろすぞクソヤロー……とはよく聞いたセリフだが、いよいよ俺も体験する時が来たか。無駄に胸が高鳴る
再度動画をよく確認し、背中側から開いていくことにした
皮を一枚切り……そこからは骨に沿って(あと昔見た動画の記憶「包丁の丸みを使って切る」というのを意識して)背骨に向かい身を削いでいく……
これが意外と難しい。最初の背側をやってから間隔を掴めたので後はスムーズだったが、まずそもそも適切に包丁を入れられるかがとても重要だった
ここは要勉強だ。次の機会にまたやろう
更に苦戦したのが腹側であった。そもそも内臓を取る時に適当に開いたのが良くなかった。包丁を入れる箇所を間違え、背中側と腹側で骨を境に別サイドに刃を入れてしまった……気が付いて後から修正はしたが、うむ……失敗と言っても良いだろう
初めてにしてはよくやったと思うが、自分の勘違いからのミスはへこむものだ

https://twitter.com/DDO3_paranoia/status/1653757814861594624?s=20

腹骨をすく

記憶を頼りにこれもやる。まずは逆包丁で腹骨を浮かせ……あれ?腹骨どっか行ってねえか?そもそもどこまでが腹骨なんだこれは。わからん……なんもわからん……
とりあえず感覚でやってはみたが、すいたというより削いだと言った感じになってしまった。切り落としたと言っても過言ではない。難しいな……うむ……これも次回再挑戦だ

https://twitter.com/DDO3_paranoia/status/1653759570798575617

保存とその後の調理

捌いた身はラップに包み冷蔵庫へ。内臓類はペーパーで包みニオイ防止のため冷凍庫へ。背骨と兜、カマもペーパーとラップで包み冷凍庫へ。ここに無事、三十路男初の魚捌きは完了したのであった
悪くない達成感があった。やってみたかったことが出来た。それもそこそこ(?)上手く行った。悪くない気分だ。むしろ心地良い。何歳になっても成功体験というものは良いものだ
ちなみに魚を捌いた後のニオイは、手ならステンレス製品をにぎにぎすることで取ることが出来た。すごいね化学
まな板と包丁は冷蔵庫にあったポッカレモンをキッチンペーパーに染み込ませたもので拭いておいた。仄かなレモンの香りが良い。俺は柑橘系の香りが好きなのだ。ちなみに魚のニオイにはクエン酸も良いらしい。ポッカレモンを用いたのはそういうことだ

翌日、魚焼き用ホイルを用いて半身を塩焼きにした。ふっくらした身がチリチリと焼けていき香ばしい。俺を知るものは勘違いしている人間が多いが、俺は本来肉よりも魚の方が好きなのだ。最近は自分でもかなり疑ってるがそうなのだ。値段がもう少し安ければ魚を食べたいんだが……
いや、魚って脂質高くね?そりゃイイ脂ってのは聞いたことあるけどさ、そういうもんなのか……?減量戦士ジョニー、そういうのが気になるとなかなか手が出せなくなる……

閑話休題。
良く焼けた鯛を、前日に買ったバゲットに挟む。あらかじめバゲットには薄くマヨネーズを塗っておいてある。完璧だ。粒マスタードも少量使ったろうか?それは覚えていない
ふんわりとした鯛の身にバゲットの香ばしさ、そして塩気とマヨネーズがマッチしている。合って当然だ。実に美味かった

そのまた翌日。今日は頭とカマ、そして残った身を煮付けにする
ちなみに身の一部を削ぎ切って刺身で食べてみたがそこそこ行けた。案外鮮度は良かったのだろうか?内臓の鮮度と身の鮮度はまた違うのかもしれない
YOUTUBEのレシピ動画でおさらいをしレッツ煮付け。キッチンペーパーでの落し蓋もきちんと用意してご機嫌な匂いを楽しみながら待つ
煮汁が少なくなってきたらスプーンでかけつつかけつつ……これが煮付けの付けの部分である。そうして完成したのがこちら

味は文句なしに美味かった。鯛の淡白な白身に煮付けのタレが絡みもちろん美味い
目玉も周囲のゼラチン質ごといただく。これがまた美味いのだ
頭のほほ肉も、カマの肉も存分に味わった。骨までなめしゃぶるのが魚を堪能する上でのマストだと俺は思う
ただ……ただね?そう、ここで取り逃した鱗が俺に牙を剥く。カマを食べるとき!頭をしゃぶるとき!そもそも煮込んでる時に落ちたやつ!どいつもこいつも俺が食べるのを邪魔しやあがる!!
デカいのならまだ良い……カマについてた細かいのがマージで邪魔
次は絶対に油断しない。鱗は意地でも最後まで取り切る。そう心に誓うに足る厄介さであった……

ちなみに背骨はまだ冷凍中。どうしよう……何か煮込むときに入れようと思ってそのままだな……?

終わりに

どうだったであろう。三十路男が「いつかやれたらいいな」と秘かに憧れを抱きつつも、面倒さと機会の無さ故に手が出ていなかった魚を捌くという行為を行えた記録は
全然楽しめなかった?それは失礼した。だが、もう楽しませる時間がない。この短い記事もこれでタイムアップなのだ。さらばだ、読者
ま、新しいことをやるのって楽しいよねってことと、魚捌くのオモシレーってのが言いたかった

君もどうだろう?なにかやりたくてやれてなかったこと、やってみないか?

ところでなんだが…もしかしてセンシティブ設定してるツイートはnoteに埋め込めないのかな…?

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