【コナンカード】チャレンジ戦を推理する【二弾環境・白単】
(8/27 追記1:7キッドの手出しに付いて追記。他各種推敲)
(9/24 追記2:メタゲームがさらに進んだことへの言及。伴ってキープ基準の緩やかな変化について記載)
コナンカードの世界では始めまして。
MTG全6のジョン(@acediasloth)と申します。
軽く自己紹介をすると、MTGの競技を7年ほど続けており、そこで
2020年 日本選手権秋 6位
プロツアーバルセロナ 158位
Arena Championship 4出場(年3回・世界中で32人だけ出られるオンライン大会の最高峰)
といった戦績を持ってます。
他にも
シャドウバースエボルヴの公認ジャッジ
フュージョンワールドの一番売れた記事の筆者
ワンピースカードのトレカードcup優勝(最大級の非公認CS)
という側面もあるカードゲームオールイン狂人です。
今回、チャレンジ戦の噂を聞きつけてチャレンジ戦からコナンカードを始めるためにカードを買った翌日初プレイがチャレンジ戦という状態から、チャレンジ戦のみの戦績で34勝6敗(初期のLadies and Gentlemenが足りてない状態含む)という戦績を残せているのでこの解説記事を書くにあたりました。
この記事について
2弾環境のコナンカードの白単についてカードゲーマー視点でチャレンジ戦レベルで勝ちを目指すラインを話の軸100%で、ルール・大会参加の基本を覚えてゲームそのものを上手くなりたい脱初心者~カードに慣れているがこのゲームに精通はしてない程度の上級者向きの記事です。
ある程度カードゲーム文化かこのカード自体に触れている前提で記事を書くので、基本の基から学びたい人はこちらの記事がかなり詳細に書いてくださってるので先に読むことをお勧めします。
デッキ・キャラ選択に拘りがある場合、白単に対策を取るためにその強さの構造を理解する助けにはなるが、基本的に各色に向けたアドバイスは行ってないのでご承知おきください。
自分が優作型を回しているので解説の主軸はこちらですが、スタン型の利点や採用されているカード、細かい差異についても解説はします。
現時点での研究内容は全て書ききっていて、2弾中は今後新しく環境が動いたり、新たな発見があったり、細かい補足を思いついたりしたら随時加筆修正は行います。
われながらアホみたいな情報密度の文章量になったので、質・量に関しては破格だと思います。
デッキリスト
白単は基本的に「優作型」と「スタン型(非優作型)」の二種類があります。
自分は優作型を握っているが、勝ち報告が上がっているのはスタン型が多い。(≒勝ち主眼の人はスタン型を握っている人多い)
細かい利点は有料部分で解説するが、概ね
・優作型は揃わないと脆いが、揃うと出力が尋常でないのでロングゲームではスタン型含む他デッキ全てに圧倒できる
・スタン型は個々のパーツが単体で機能してるのもあり、スタン2種の証拠確保性能で序盤から対応を迫りそのまま押し切るプランを取る選択肢がある。
となり、一長一短といった塩梅で自分のデッキの立ち位置と取り回しを理解出来ていれば大きなパワー差はないです。
自分の執筆時点での使用リスト
追記1:8/27現在、リストがここから変更になりました。
変更内容は部分の最後に書いています。
勝利報告はTwitterで上げてるのでここも無料公開。
詳細はカード解説以降で説明するのである程度理解してる人向けに軽く説明しますが2コス8枚、自由枠2枚が「トッ」と「か………怪盗キッド」、後の10種は3枚フル投入。
7イベントに関してはトッの2枚目か7京極か5キッド(中森変装)辺りと選択制だが、中〜終盤で詰め手順や圧をかける選択肢が薄いことが同型戦の太めの負け筋にあるので7イベントを選択。この辺も一長一短程度なので大きな差は出ないと予想している。
他の39枚は優作型ならほぼ固定枠だと思っているが、役割を肩代わりできるなら1〜2枚はカードをねじ込む余地はがあるにはある。
コナンカードの考え方
コナンカード全体に対する考え方と、二弾環境(白単一強)に対する考え方をそれぞれ解説していきます。
まずコナンカード全体に対して。
このカードゲームの本質は、「リーサル(そのターン中の勝利)圏の見極め」と、「それを元にしたチキンレース」の二点です
このゲームは追加の1アクションを取ろうとするごとにファイルを食うので、中盤以降は1ヒント毎にその次のターンのアクション手数が変わらないなら1枚がコスト3分減る計算になります(例8.8.7.6が8.7.6.5)
コストの重さが除去耐性になってるこのゲームでアクションの軽量化は致命的で、これによって得られる対価は1ターン早い中量カードのプレイなので、相手の面処理が弱く2回そのカードが仕事を出来る場合を除いて基本的には打ち損になります。
ではどういったときに追加アクションを取らねばならないか。メインは「このままだと次の相手の出番で負ける(リーサルを取られる)」場合です。
迅速や面処理から突撃に繋げられて証拠をかき集め、パートナーでそのまま締めるというアクションを取られる場合はさらに次のターンを見据えてる場合ではないです。
つまり、「相手にトドメを刺されないギリギリまでカードをプレイして、相手よりファイルを溜め込む事で強いカードのプレイを続けてパワー差で押し切る」が基本の勝ち筋となり、これを端的に「チキンレース」と呼んでいます
当然、リーサル圏を見極め損ねればそのまま崖から落ちて死ぬので、ちゃんとカードの相互作用を理解してキッチリ止めるところを把握するのが大事です。
この例外としては「速攻戦略」と「重量カードの欠損」がケースとして挙げられます。
いずれのケースも、「中量カードを並べ立ててその処理を要求することでお互いに低ファイル数で進行させ、相手の重量カードを複数使えない状況を維持して差を作らせずに押し切る」というプランです。
ただし、二弾環境の対白においては、後述する変装が打ち出す5000.6000打点があまりにこれらの戦略に対してメタ性能が高いためこのプランニングは現状殆ど推奨されません。
もう一つ他のカードゲームと違うコナンカード特有の観念として、『手札の枚数はアドバンテージではなくプレイ幅のプール容量』になっていると言うものがあります。
コナンカードゲームはカードのプレイ回数と等しい枚数手札にカードが入るので、何かしらのドローや逆に直接的なプレイ以外の消費を行わないと手札は5枚のまま進行します。
では「手札が減ってもアクションする前にカードが手に入るならゴリゴリに手札を消費してもいい」かと言われると答えはハッキリNOです。
極端な例で考えましょう。
手札が0枚になったプレイヤーがいるとします。当然その後に取れる行動はドローかネクストヒントで引いたものを使うだけです。8Fileが有るのに2コストを引いたならそれしか使えませんし、ネクストヒントで7Fileになったなら8コストのカードはもう打てません。
普通にプレイしていてこうならないのは、我々が自然と園子などから「後で使うカード」を選別して手札に保持しているからで、後のターンで使いたいカードのプレイはあと回しにするという事をしているからに他なりません。
詰まるところ手札の枚数は「引いた有効アクションの保留幅」であり、「何枚のアクションをプール出来るか≒長期的に事故アクションを減らす能力」と言えるのがこのゲームの特殊性です。
次に二弾環境の分析について。
客観的に見ても、白単一強環境です。
高コスト帯の暴れ具合もさることながら、7キッドを軸に6キッドがアシストする変装の2枚壁が軽量級の探り合いという概念を消しとばしています。
コナンカードを始めて二週間でも確信を持って言えますが、現環境で勝ちを至上命題に置くなら白を握らないと言う選択肢はありません。
白多色はまだ研究の余地がほんの僅かに残ってはいますが、そこも基本的に白単から外すメリットは薄く、いずれにせよ可及的速やかに白を握る事は勝利への正道です。
もちろん、白を握ることを強要するつもりはなく、楽しむのが一番なので個々人の推しや好みでデッキを選ぶのは良い事です。
ただ、二弾環境で白抜きでチャレンジ戦等を優勝しようとすると、比喩抜きで白の5〜10倍近い挑戦回数が必要な茨の道になる事は覚悟をしておいてください。
他の色については青が8.7コスの連打に厚いと言う点で白に張り合える可能性があり、3-0くらいまでは比較的残る印象、緑も詳細な理屈は有料部分で語りますが、二弾の初期よりは勝ちの目が拾えるようになってきており同じく上位卓でもたまに当たります。
黄色は残念ながら踏んだことが無く語れないですが、赤は積極的に採用したい大型が少ない事が環境に対してあまりに相性が悪く、しっかりリーサルだけケアされると白に勝てる要素が白側の事故お祈りしかなくなってしまってるようです。
カード個別解説
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