2023年上半期の好きだった新譜まとめ
衝動的に。
お疲れ様です。早いものでもう6月も終盤に差し掛かろうとしていますね。上半期の総括として、この記事は音楽ファンの最大公約数的な名盤のまとめではなく、自分の好きだったもののまとめを形として残しておこうと思って衝動的に書き始めました。ここで挙げる新譜の多くは良いDigをされている方のおかげで聴いたものです。いつもありがとうございます。Spotifyで配信があるものを選び、そのリンクを貼りました。2時間で書き終わる予定!
本編
ちなみに2023年1月から6月16日までに聞いた新譜はEPを含んでちょうど100枚でした。日本でDigの先頭を走っておられる方々には遠く及びませんが、いいリスニングができたと思います。4月からの新学期では、個人作業の実習が増え、色鉛筆ぬりぬりしながらのリスニング体験が多かったです。それじゃ本編どうぞ!(リリース順)
カネコアヤノ 「タオルケットは穏やかな」2023/1/25
個人的な話をすると、このリリースの時は試験に追われており、「丁寧な暮らし」の正反対の生活を送っていたわけですが、今作が新年で最初に聞いた新譜となりました。このときはTwitterからも離れていたので、リリース時の状況がどうであったのかわからないんですが、最初は、私は名盤って感じじゃなくて、個人的な作品だなと感じました。1st 「来世はアイドル」とか、EP「ひかれあい」から聴き直したくなるようなカネコアヤノの変遷と新しい覚悟を感じる作品だと思います。変遷の上での結論が「曖昧な愛」という言葉で表されている気がするんですけど、眠れないのラストフレーズの「雑だ おれなんて暮らしは だけど明日の愛を想像する」という歌詞が響きました。
Young Fathers 「Heavy Heavy」 2023/2/3
スコットランド出身の3人組
彼らを聞くのは今作が初めてだったんですが、生命エネルギーに満ちていてハマりました。4月に作ったままにしてあったクソコラ置いときます。
Kelela 「Raven」 2023/2/10
ケレラの2作目
去年のベストアルバムは宇多田ヒカルのBADモードだったんですが、Ravenは音の質感と声質が似ていると思います。タイアップを受けなかった世界線のBADモードを感じました。2ndでこの完成度のケレラの今後が楽しみです。
BrokenTeeth 「How to Sink Slowly」 2023/2/23
韓国シューゲです。
parannoulのbeautiful worldと同じ始まり方をする、138のかっこよさにハマりました。全体的に悲しげなムードで統一されていて、ギターの響きがとても良いです。
「何聴いてるの?」
「BrokenTeeth」
shame 「Food for Worms」 2023/2/24
shameもHMLTDもSquidもなんか難しいことやってんなという感じがしなくもないですが、shame はその中でも曲が良かったので選出。adderallはアンフェタミンという薬の商品名で乱用など様々な問題をはらんでいます。spotifyでadderallと調べると同名異曲がたくさん出てくるので一度検索してみてください。
SADFRANK 「gel」2023/3/1
Not Wonkの加藤さんのソロプロジェクト
去年の岡田拓郎のBetsu No Jikanがジャズを再構築を試みたものなら、こっちは歌モノの再構築を試みたものに感じます。石若駿のドラムを始めとしてどうやったらできるのか分からないバンドサウンドですが、歌モノとして聴ける作品です。
betcover!! 「画鋲(Live at WWWX,Shibuya,2023)」2023/3/2
shameに続きまして、野郎感をとても感じる作品です。野郎感を出していくとなったら、shameとbetcoverが強すぎる気がしますね。RYMのユーザーにもかなりウケているようです。
Khaki 「Undercurrent」 2023/3/22
EPかつ、4分しかありませんが、どの順で聞いてもよく、6通りの聴き方ができるという、サブスク、シャッフル再生をうまく使った方法に驚きました。曲をまとめたものがアルバムじゃなくなるのは遠くないのかもしれませんね。
Black Country, New Road 「Live at Bush Hall」 2023/3/24
前述のshameやsquidなども含め、イギリスの若手バンドは確実に違う道を歩み始めていることを感じます。フロントマンを失って酷く混乱している状態のバンドが音楽制作に取り組むというストーリーを楽しんでいる部分もありますが、音に関しても超いいです。pink floydのウマグマのような重要作だと思います。
Lana Del Rey 「Did You Know That There's a Tunnel Under Ocean Blvd」 2023/3/24
ラナのアルバムを新譜として聞くのは今作が初めてだったんですが、悲しげなムードでやっぱり良いです。長いけど
5曲目ジャック・アントノフのピアノに、ラナ自身は笑うばかりのJudah Smith Interludeはかなり皮肉が効いています。長いけど
シングルでリリースされたばかりのsay yes to heavenが名曲過ぎて今作は地味な感じもしますが作業中によく聴いてました。
boygenius 「the record」 2023/3/31
フィメールボーカルの作品が続きます。今作を年間ベストに選ぶ人も多そうですね。名盤にはいろんなタイプが在ると思いますが、このアルバムはただめっちゃいい曲が入っているというNevermindタイプです。2023年の小Nevermind
Wednesday 「Rat Saw God」2023/4/7
shame、フィービー・ブリジャーズとDead Oceansの関係者が続きますがこちらもDead Oceansからのリリース。シューゲイズ寄りのインディロックで、かつ美しくてハキハキとした曲が多くて自分の好みでした。37分とコンパクトな仕上がりなのもちょうどいい。
guca owl 「ROBIN HOOD STREET」 2023/4/7
大阪のラッパー、guca owlの新作
自分が育ってきた環境は、彼とは大きく異なると思いますが、それでも彼のリリックは良かったです。「ただ反逆とは違う 俺はなるべくユニークにやる」「これより当バスの運転手はより難しい問題へと進んでいきます 体調の優れない方はここでお降りください」とクレバーな感じが好きでした。
Kara Jackson 「Why Does the Earth Give Us People to Love ?」2023/4/14
なぜ地球は私達に愛する人を与えるのというなんとも詩的なタイトル
詩人としても活躍されているようなので、詞を読み解く作業をこれからやっていきたいです。
Nourished by Time 「Erotic Probiotic 2」 2023/4/21
South Londonの音楽家の一人
yaejiやdry cleaningの作品への客演で2023年はよく名前を見ています。
本人のアルバムも良かったので選出。
cero 「e o」 2023/5/24
Ceroの5枚目
自分は生活の音になるようなアルバムが好きで、このアルバムは帰りながらとか、作業しながらかなり聴いてて、生活に馴染んでるなと感じます。珊瑚礁の死んだ世界という歌詞には胸が締め付けられます。聞いてる時間なら今年度トップ。東京を感じていたら、急に異世界に突入したり、現実に帰ってきたりと動きの多いアルバム。
Tsuki No Wa 「Ninth Elegy」 2023/5/24
再発盤ですが、初めて聞いたので選出。
ジャズ、民族音楽、サイケ、アンビエントなど様々なジャンルが喧嘩せずに調和している作品で、勉強しながらよく聞いてます。
McKinley Dixon 「Beloved! Paradaise! jazz!?」 2023/6/2
jazz rap、conscious hip hopなら今年これを超える作品はなさそう
めっちゃかっこいいです。他の有名なjazz rap アルバムより湿度が高めで、billy woodsの新作より分かりやすくかっこいです。
Meshell Ndegeocello 「The Omnichord Real Book」 2023/6/16
様々なゲストとともに、幅広い音が聴ける作品。Sufjan StevensみたいなThe 5th dimensionがフェイバリット。
振り返ってみると
振り返ってみると、自分が選んだものの多くはすでにtwitter、RYMで散々語られている作品となり、最初にそうはならないように書くと言ったのに、the greatest common divisorなリストとなりましたが、個人的には非常に満足です。他にも、galileo galileiやking krule、london brewなどをよく聞いていましたが、長くなりますし、リンク貼りすぎるとnoteは不安定になるのでこれ以上書くのはやめておきます。因みにヘッダー画像で触れられなかったのは揺らぎとbar italiaと矢野顕子・野口聡一、青葉市子、Christine and the Queensです。どれもいい作品でした。最近自分の好みへの理解度が上がってきていると感じます。Twitter以外での出力を増やしていきたいので、今後もnote書いていきたいと思うのでこちらのアカウントもよろしくお願いします。来月も多分なにか書きます。それではまた。(結局3hourでfinish!)
2023年良かった音楽を曲単位でまとめてるプレイリストもあるのでよければ
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