ドイツ人の働き方

2ヶ月半ドイツにいて、救急車や入院なんていう特殊なことまで経験して、思ったのはドイツ人の働き方が根本的に違うということだ。

ドイツ人は、楽しそうに働いてる人が多いな、と思う。例えばレストランに行っても、レストランのBGMに合わせてちょっと踊りながら働いてる人がいたりする。服屋でもレストランでもスーパーでも、同僚ともお客さんの前でも楽しそうにおしゃべりしている。この国では、働いていても、ひとりの人格のある人間なんだなと思う。ウエイターとか、シェフとか、そういう職業の人、としてというよりは、その人、なんだなと。

これが、病院や救急車でさえそうなんだから面白い。大体救急車で私を迎えにきた男の人3人、全員腕全体にタトゥー入ってた時点で驚いた。その人が表現したいことや好きなことはその人の仕事の能力には関係がないんだし、自由でいいやんと私は個人的に思うけれど、日本で医療従事者にタトゥーなんて考えられないから文化の違いを感じた。病院に着いたら救急隊員、お医者さんと、やっほ、最近どうよ忙しい?とか普通に話しだすし。 もちろん私の状況説明してからではあるけれど。全身麻酔で手術をした時も、麻酔かけるまえの同意書の説明をお医者さんがしてる間に麻酔師さんたちと看護師さんで楽しそうに会話してるし、さて麻酔かけるよって時も、大丈夫だからあんしんしな!ってニカ!!っとわらうから大丈夫な気しかしなかった。麻酔かかるまで普通に激痛だったのにお医者さんとか麻酔師さんとかに、どっからきたん?何勉強してるん?とか聞かれるし。ちなみにドイツ人に日本からきたっていうと大概みんなまじ??かっけー!って感じの反応をしてくれる。

これを不快に思う日本人もある一定数いるんだろうなとも思うんだけど、私はこれがとっても好きだ。髪が何色であろうとタトゥーがあろうとなかろうと大事なのは仕事ができるかどうかであって、ドイツ人は仕事は本当にできる。おんなじ仕事でも、機械的にやるのと同僚と楽しくやるのとだったら後者の方が圧倒的にいいと思うしね。仕事と人格がクリアに別物になっているのが本当にいいなと思う。

もちろんいいことばかりじゃなくて、なんかあったんだろうなって思うくらい不機嫌な人もたまーにいる。隠してニコニコするようなタイプではないみたい。だけど私はもうそんなことは気にならなくなってきたし、むしろ隠さないほうがその人の精神衛生にとっていいのならそれでいいか、とさえ思う。

ここまで日本がなることは一生ないと思うけど、でも日本人ももっと自己表現をしながら働ける環境ならいいのになと思うし、もっと楽しみながら働ける環境だったら、こんなに鬱や自殺もないだろうになと思ってしまう。仕事=人生になってしまうと、仕事で失敗したことをプライベートでも引きずってしまうし、病みやすくなってしまう。

3ヶ月目になって日本の食べ物やともだちロスになりつつあって、日本の良さ(おもにコンビニの便利さ。公共トイレないし印刷機なんてどこにもないし本当ドイツ不便)も恋しくなりつつあるけど、日本の働き方だけは本当に嫌だし、これが改善されさえすれば日本でずっと永住したいのになと思う。みんなで日本の働き方をどうにかする運動を発足させたすぎるなと思うここ最近です。

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