見出し画像

砂糖の世界史

以下の文章は自分の読書感想を思いつくまま書いたもの。個人の主観を多分に含んでいるため、苦手な方は回れ右してください。

本の情報(読了日1/25)

書名:砂糖の世界史
作者:川北 稔
出版社:岩波ジュニア新書
ASNI:B01N4MKR97

この本では砂糖そのものが世界に認知されてから、普及するまでの歴史を紹介している。

砂糖の原料には様々な種類がある。日本ではサトウキビが一般的だろう。しかし、世界には様々な種類がある。カナダのカエデから作られる、カエデ糖が有名だろう。

はじめ、砂糖の生産はイスラム教徒によりヨーロッパや他の地域に伝わった。香辛料と同様に貴重品だったが、生産量が高まるにつれその立場を確立させていった。とくに紅茶、コーヒー、チョコレートの普及により爆発的に庶民にも広まった。

砂糖はチョコレート作成においてとくに重要な要素である。ヨーロッパに輸入された頃のチョコレートは液体で、非常に苦かった。王室にて砂糖が入れられる習慣が定着すると、チョコレートはヨーロッパ中に知れ渡り、やがて固形となった。イギリスにチョコレートが入ってきた頃はその豊富な栄養から、万能薬と捉えられていた。

自分はチョコレートは発展途上国の黒人奴隷が安い賃金で働かされて作られているというイメージが強く、その背後にある砂糖の世界的普及は考えていなかったため意外だと思った。18世紀イギリスでは黒人召使いが流行した。この本では彼らが絵画に描かれた理由として黒人奴隷の犠牲の上に上流貴族の文化や習慣が成り立っているということをあげている。

現代において奴隷制度はなくなったものの、人種差別は未だ残っている。あまり身近ではないかもしれないが、差別というものはいたるところで目にすることができる。

自分は無意識に人を差別していないだろうか。というのも、自分は社会人になってからあまり人と交流することがなくなり自分の考えに偏りが出てきているのを自覚しているからだ。例えば、学生だから社会のことに関して無知で世間知らずだ、など。学生だから社会人以外の目線から社会をみることができ、新しい価値観を生み出すかもしれない。

自分は価値観が偏らないようにできる限り多くの分野の本を読むようにしている。またSNSはラインのみに絞り、余計な情報を脳に入れないようにしている。自分ができる範囲であまり偏らないようにしたいと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?