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旅のこと、食のこと

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イタリア滞在期(2022.10~)を連載中です。イタリア料理、ナチュラルワイン、日々のこと。エッセィ。
不定期連載。実験的に始めます。買い切り。
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#フリウリ

近況(2024年11月14日)

「どんな音楽をふだん聴くの?」 イタリアで、おそらく異性として好意を向けかけてくれている方に質問されて。「(返答のパターンをいくつも浮かべた末に)ピアノがある曲が好き」と答えた。 楽器が弾きたいな、と感じながらもう2年も経つ。 さて、住む場所と職場が変わりました。イタリアとスロヴェニアの国境沿いの山の中 Luseveraから居を移し、今は Cividale del Friuli というフリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの中でも古い街並みが残る小さな町に住んでいます。住民

近況(2024年9月12日)

どうも。Mago di Impastatoreのひろしです。ネタ明かしは後半に。 近況の前に今の心持ちを少し。 故あって山を降りて1日Udineで過ごした。Citta Fieraというショッピングモールで数時間かけてエプロンを探して、モール街で新しい靴を探した。イタリアに2年もいてまともなエプロン一つ持っていないという事実に自分で驚く。靴は去年Cogneで買ったのがボロボロ。Gore-texのはずなのにびしょびしょ。自分でもびっくりしたのだけれど、大きなお店に行くと本当に

近況(2024年7月16日)

サムネはGravnerの畑。行ってきたレポ、ざっと探した感じ見当たらないから意外とマイナーなのかもしれない。 さて、2週間ごとにこうして振り返りの時間を持てているのは悪くない。この2週間のうちにもいくつか物事はあったのだけれど、まずは最近の事柄から。 フリウリでアンフォラを使ったワイン作りをしているカンティーナで有名なGravnerに行ってきた。 日本語では「グラブナー」として認識していたけれど、電話したら「グラブネル」と言っていた。Gravnerはフリウリ東部、スロヴ

近況(2024年6月25日)

前回から早1ヶ月が過ぎようとしています。 日本に向けて書こうと思ったお手紙はポストが近くになかったり、郵便局に切手を買いに行けなかったり、そもそも葉書が足りなかったりで出せそうにありません。人生ままならない。 毎日がお休みのようで、毎日が働いているような生活にも慣れてきて。「労働ってなんなんだろう」という気持ちになってきました。歴史的にも当然のことですが、いわゆる「労働」の価値観は近代的なもの。週40時間、1日8時間という制限もちょっと前まで存在せず、生き続けるためには朝

近況(2024年6月1日)

LA ALEGRAという山の中にあるアグリツーリズモに滞在して2ヶ月が過ぎた。 1月末にトリノを発って、ミラノで2ヶ月過ごして。勢いでフリウリに出てきたけれど、まさかこのアグリツーリズモに2ヶ月も滞在するとは思ってもいなかった。 滞在し続けている(滞在し続けなければならない)理由はいくつかあるのだけれど、その一つは居心地がいいからだと思う。 イタリアに来る前からアグリツーリズモ自体には興味を持っていて。日本でイタリア料理を食べているときに「ロカンダ」という宿泊施設併設の