マガジンのカバー画像

おうちで楽しむアイリッシュ

176
セッションやケーリーだけがアイリッシュの楽しみ方?本を読んだり、動画を見たり、歴史を知ったり。アイルランドを知る方法は沢山あります。アイルランドをお家で知れるマガジン、はじめまし… もっと読む
運営しているクリエイター

2020年5月の記事一覧

アイリッシュコンサーティーナにおける装飾音について #5 トリプレット

第3回、第4回とロールの奏法について考えてきました。 ロールは話がなかなか難しくなりましたが、今回はわりとシンプルになりそうです。 ※前回の記事 ■まず、トリプレットとは何かトリプレットとは、8分音符2つの間をつなぐように音を挿入する奏法です。上行する場合と下行する場合があります。 楽譜にする場合、上記のように三連符で表記されることが多いですが、実際のリズムは異なり、以下のように前に詰まって聞こえます。 クラシックの演奏を経験した方は注意するポイントです。 【注意】本

アイリッシュコンサーティーナにおける装飾音について #4 ロールを使わないときの注意点

前回の記事では、コンサーティーナでの様々なロールの奏法についてまとめました。 その中で「8分音符3つ分の音価」の部分でロールを使うという説明をしましたが、全ての部分でロールを使う必要があるわけではありません。 また、ロールを使うにはある程度のテクニックが必要なので、無理に使うよりは正確なリズムで演奏することのほうが大事だと思います。 アイルランド音楽におけるコンサーティーナの発祥地、クレア州の最も伝統的なスタイルを好む方も、ロールをしないという選択をすると思います。

アイリッシュコンサーティーナにおける装飾音について #3 ロールの奏法

第2回目の記事ではカットとグレイスノートの奏法についてまとめました。今回は最も特徴的な装飾、ロール(Roll)です。 ロールは、コンサーティーナでアイルランド音楽を演奏するにあたり特に難しいポイントだと思います。 私も長い期間、コンサーティーナにおけるロールとは何なのかはっきりと分からずに演奏してきてしまった後悔があるので、この機会に頑張ってまとめてみます。 ※前回の記事はこちら。 注:私はプロではない一般のコンサーティーナ愛好家です。 何か間違いや追加情報などあれば

アイリッシュコンサーティーナにおける装飾音について #2 カットとグレイスノート

第1回目の記事では,コンサーティーナの装飾音の種類についてまとめました。 今回からいよいよ実際の装飾音の奏法についてまとめていきたいと思います。 ※第1回目の記事はこちら。 ■カット(Cut)多くの奏者が使っている装飾音です。 まずはどのようなものか,楽譜で表してみました。 ※赤い音符が装飾音です。 ※本記事の譜例は「私はこう弾いています」という程度の書き起こしですのであくまでも参考までにご覧ください。 ~The Ballydesmond Polka No.2 より

16.「祇園祭セッション」と「セッションCD」、2つのアイディア

 現在、Irish PUB fieldは休業を余儀なくされていますが、そんな折り、2000年のパブ創業以来の様々な資料に触れる機会がありました。そこで、2001~11年ごろにfield オーナー洲崎一彦が、ライターのおおしまゆたか氏と共に編集発行していた月刊メールマガジン、「クラン・コラCran Coille:アイルランド音楽の森」に寄稿していた記事を発掘しました。  そして、このほぼ10年分に渡る記事より私が特に面白いと思ったものを選抜し、紹介して行くシリーズをこのnot

信州とアイルランド

はじめまして、noteはじめて、きゃんです。 【はじめに:この文章の目的】これを読んでくださった方が信州に関心を持ち、いつかここでお会いできることを願ってこの文を書きます。また、日本におけるアイルランド文化受容の一つの例として、参考となれば幸いです。 【はじめてのアイルランドは何でしたか?】あなたとアイルランドとの出会いは、どんなものでしたか? 皆様によるディープなオタク話(最大の賛辞です!)の後に大変恐縮ではありますが、あえてこのタイミングにこの記事があるのかもしれま

今こそはじめる、シャンノース 【コネマラステップ“組み合わせMIX”編】

こんばんは!こんにちは!飯井です! アイルランドのソロダンス"シャンノース"をこよなく愛し、朝だろうと夜だろうと公園だろうと山だろうとシャンノースする。 今回はそんな飯井からお送り致します。 (Toshiayaの演奏付きシャンノース動画あるから見てね!あと、最後におまけ動画もあるのでぜひ最後までご覧ください!) はじめにこの記事は私、飯井のダンス動画と東京のダンサー城拓の記事添削で構成されています。 想定する読者は以下。 ・シャンノース・ダンシングを始めたい方 ・セ

【補足.2】終わりなき旅。音源を通じた音楽との出会い方、探し方 ~伴奏者編~

こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。みぞやすと申します。 本稿は、”終わりなき旅。音源を通じた音楽との出会い方、探し方”の続編です。 未読の方は、こちらをご覧いただければ幸いです。 今回は「伴奏者」に焦点をあて、筆者流の出会い方、探し方を振り返ってみました。 伴奏者音源探索の苦労「アイルランド音楽は旋律*の音楽です。」旋律と伴奏について筆者が問うと、異口同音に言われてきました。それくらいアイルランド音楽は旋律の音楽であるという理解があり、旋律にリズムが内包されて

5/31(日) 11:00~オンラインダンス練習会(第1回)オールドスタイル・ステップダンス

*有料記事ですが、無料でお読みいただけます こんにちは!CCÉ Japan(アイルランド音楽家協会日本支部)です。 次回5/31(日)はダンス練習会!オールドスタイル・ステップダンスの"Job of Journeywork"を練習します。初めての方にもご参加いただけます。 オールドスタイル・ステップダンスの魅力の1つは、時代を超えて同じステップが踊り継がれていくこと。ダンシングマスター達からダンスを習った生徒は、先生の思い出とともに、ステップを伝えていきます。 同じ曲

有料
500

14.fieldアイ研合宿報告

 現在、Irish PUB fieldは休業を余儀なくされていますが、そんな折り、2000年のパブ創業以来の様々な資料に触れる機会がありました。そこで、2001~11年ごろにfield オーナー洲崎一彦が、ライターのおおしまゆたか氏と共に編集発行していた月刊メールマガジン、「クラン・コラCran Coille:アイルランド音楽の森」に寄稿していた記事を発掘しました。  そして、このほぼ10年分に渡る記事より私が特に面白いと思ったものを選抜し、紹介して行くシリーズをこのnot

アイリッシュ音楽のピアニストたち ♯土曜夜にアイルランドを語る

こんばんは! 皆さんいかがお過ごしでしょうか。5月ももう後残り1週間ほどです。夏至まで1ヶ月をきりました。(今年は6/21です。)早いですね。 軽く自己紹介からはじめさせていただきます。石井亜季です。アイリッシュ音楽ではボタンアコーディオンを弾く(日々練習中…)大学生です。この連載では、ボタンアコ弾きが連続しましたね。 みなさん、前回のほなみさんの記事、読みましたか?とっても面白いのでまだ読んでない人は、是非読んでください。とりあえず記事を開けばスーッとそのまま自然

13.あえてシビアな現状分析

 現在、Irish PUB fieldは休業を余儀なくされていますが、そんな折り、2000年のパブ創業以来の様々な資料に触れる機会がありました。そこで、2001~11年ごろにfield オーナー洲崎一彦が、ライターのおおしまゆたか氏と共に編集発行していた月刊メールマガジン、「クラン・コラCran Coille:アイルランド音楽の森」に寄稿していた記事を発掘しました。  そして、このほぼ10年分に渡る記事より私が特に面白いと思ったものを選抜し、紹介して行くシリーズをこのnot

12.お花見シーズンとセッション

 現在、Irish PUB fieldは休業を余儀なくされていますが、そんな折り、2000年のパブ創業以来の様々な資料に触れる機会がありました。そこで、2001~11年ごろにfield オーナー洲崎一彦が、ライターのおおしまゆたか氏と共に編集発行していた月刊メールマガジン、「クラン・コラCran Coille:アイルランド音楽の森」に寄稿していた記事を発掘しました。  そして、このほぼ10年分に渡る記事より私が特に面白いと思ったものを選抜し、紹介して行くシリーズをこのnot

ラブとリスペクトを込めてセットダンスを語る vol.1 〜 Moycullen Set

*この対談記事は三度の飯よりケーリーが好きな4人がセットダンスについて好き勝手に語ったものを(無理やり)文章化したものです。過度な期待はしないでください * * * 某日  * * * 高橋 「セットダンスのここが好き!を熱く語りたい!」 城  「"セットダンスのここがエモい"みたいな記事書こーぜ」 高橋 「一度まとめてみたいとは思ってた」 城  「谷島さんやいーちゃん呼んで話そーぜ」 谷島 「呼ばれた!なにごとですか!」 * * * 5/7(木) 20:00 * *