見出し画像

チャットの向こうは人間か?

最近はカスタマーセンターの電話番号を載せずにチャットで対応するというスタイルが増えているとのこと。今日は頼んでもいないiPhoneが2台届いた件を問い合わせるべく、カスタマーセンターの問い合わせ先をサイトで探しまくった挙句まるで見つからず、問い合わせメールフォームすらどこにあるんだかわからなくて、サイトの深い森の中を、まさにアマゾンのような密林を迷い子のように動き回ってようやく見つけたのがそのチャット問い合わせだ。私は思った。どうせボットだろうと。埒が開かないのだろうと。フラストレーションしか残らないのだろうと。
何の期待もせず問いかけるとやはりボットである。何度も同じことを聞かれてうんざりしていると、突然「私の担当ではないので、別の者に変わります」と言い残してしばらく待機せよと告げられる。何だどうしたと思いながらしばらく待つと「セキ」と名乗る担当者が現れた。ボットからボットへバトンタッチしたのかと思ったら、「先ほどの担当から引き継ぎました。セキと申します。よろしくお願いいたします。大雪の影響などございませんか?」などと時候のネタをぶちこんできたのだ。完璧な人間が現れた。いやしかし待て。その程度のことはAIなら容易いことなのだ。人間と判断するにはまだ早い。人間か?人間じゃないか?こいつはどっちなんだ…。
そんな思いをずっと抱きながらチャットを続けた結果、細かい話は書かないが間違いなく画面の向こうのセキさんは人間だったのだ。人間かどうかを疑われたセキさんの気持ちを思うと居た堪れない。申し訳ないセキさん。そしてセキさんは関さんだとばかり思い込んでいたら「石」さんだった。人間じゃないと思われ、関さんだと思われた石さん。すまない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?