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誰がどこに住んでいるのか

東京に住んでいた頃はあいつは中野だ、やつは目黒だ、あの野郎は月島だ、というように誰がどこに住んでいるということを概ね把握していて、何ならもう少し細かい場所もざっくり知っていたけど、長野に引っ越してからその感じがまったくないことに今日気付いた。誰がどこに住んでいるということをほぼ知らない。今朝もかれこれ10年近い付き合いの友人と話していてひょんな流れから「うちこの通りのひとつ先なんだけどさぁ」と言われて初めて住んでいる町を知った。それまでこの人がどこに住んでいるのかなんて考えたことがなかった。割とうちの会社の近くに住んでいたのだった。
最寄駅という感覚も関東に比べて薄いからなのかもしれない。みんな車で行ったり来たりするから、駅よりもむしろ道、番地、交差点の方がアドレス的にピンとくるのかもしれない。車にほぼ乗らない私にとってまるで馴染みのないことだから、町の名前や番地を聞いてもうろ覚えだからなのかもしれない。最近ようやく嫌々ながら運転したりして、今日なんてユニクロからGUへのハシゴという似たようなとこ行く運転もしたのでユニクロとGUの場所は覚えた。いやそうではなくて、何となく町の形がやっとわかってきたかなという話。でもない。とにかく誰がどこに住んでいようと元気があればなんでもできる。

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