【ハースストーン】偶数シャーマンの採用カードについての考察😺👍
偶数シャーマンって何?
偶数シャーマンとは種族「トーテム」のミニオンを並べ、バフで育てながら盤面に有利状況を築き、相手のライフをミニオンで削り切るワイルドの「アグロデッキ」です!(ミッドレンジデッキだという説もあります。)
ゲン・グレイメインの「対戦開始時:自分のデッキに偶数コストのカードしかない場合、開始時の自分のヒーローパワーのコストが(1)になる。」という効果で毎ターン1コストで基本トーテムを置けることが強みです!
偶数シャーマンの自由枠
現在の偶数シャーマンは完璧なリストの定まっていない自由枠が多めで拡張性の高いデッキと言えます。よく採用される自由枠のカードにはそれぞれ採用理由があり、状況によって役割が異なります。採用率が100%ではないカードが自由枠のカードです。
サンプルデッキ
これは僕が2022年11月の月初レジェンド1位を達成した時に使った偶数シャーマンのリストです。これをサンプルデッキとして採用カードの解説をします。このリストに採用されているカード以外のよく採用される自由枠のカードは後に解説します。
*偶数シャーマンの上位報告リストに採用されているカードを鑑みて採用率を僕の主観で定めました。
*採用率100%のカードは簡潔に解説します。
デッキコード
AAEBAdfwBALN9AKx2QQOvgayFPuqAva9ApTvAp2jA9qlA6reA/mRBPq0BLLBBIbUBKrZBL3lBAA=
ミニオン
偶数シャーマンはミニオンを展開して戦うデッキなので採用率100%のカードを除けば採用するミニオンはかなり自由に選ぶことができます。
金網デスマッチ管理係
採用率は50%ほどです。
このカード弱くない?はい、弱いです。ただ、このカードを採用する理由はカードゲームにおける「デッキ圧縮」という考え方に基づきます。
デッキ圧縮とは例えばデッキからカードを1枚引いた場合、デッキからカードが1枚無くなったことで今後良いカードを引きやすくなるという考え方です。代表的なカードに「海賊パッチーズ」が挙げられます。
偶数シャーマンには2種類の武器が採用されているので、2種類のうちどちらかを狙って博打のような使い方はするべきではないでしょう。
偶数シャーマンはドローカードの候補があまり無いので単純にカードを1枚引けるミニオンは貴重です。カードを1枚引けるミニオンとしては「マナ食らいのパンサーラ」「霰ん坊」がありますが、金網デスマッチ管理係は2マナを払って置いた瞬間にカードを1枚引けるという効果が評価できます。
ただし、採用率50%である点を考えれば他のカードを選ぶ余地はあります。
トーテム・ゴーレム
採用率は80%ほどです。
種族トーテムであり、サイズが少し大きいミニオンですが、オーバーロード1は序盤の展開が重要な偶数シャーマンにとって辛いです。そうは言っても他に良いトーテムが無いので採用しています。
オーバーロードがどうしても使いづらいと感じるならば他のカードの採用を検討してください。
ヨドミノヒバナウナギ
採用率は100%です。
2/3というスタッツが優秀で、どこへでも飛ばせる2点が序盤の盤面の取り合いや、リーサルに少し足りない時に使えるので強いです。
種族トーテムではないのでカウントが進まない点が惜しいところ。
深淵の融合体
採用率は100%です。
種族全てなのでトーテムでもあり、発見が可能なミニオンです。基本的にトーテムを発見します。サンプルデッキに採用されているトーテムは全て当たりです。状況にもよりますがギガントーテムが大当たりと言えそうです。
間違えて深淵の融合体を選択すると全ての種族から発見になるので注意が必要です。
炎の舌のトーテム
採用率は100%です。
味方ミニオンの攻撃力を強化するシステムミニオンです。0/2の基本トーテムの間に置いて戦えるようにしたり、2マナ4点でリーサルに使えたり何かと便利なミニオンです。
錨のトーテム
採用率は100%です。
主に基本トーテムを強化します。彫刻刀との組み合わせで1ターンに2体の基本トーテムを強化すると大きなアドバンテージが得られます。なるべく生き残って欲しいミニオンです。
石工
採用率は100%です。
トーテムミニオンの攻撃力を永続バフするミニオンです。非常に強力な効果なので早めに場に出したいカードです。後続の攻撃力0のトーテムミニオンが素で戦えるようになります。
地底よりのもの
採用率は100%です。
トーテムミニオンを召喚するほどコストが減るミニオンです。デッキの中に居てもコストが減るのでいつ引いても強力なカードです。自身が種族トーテムではないのが玉に瑕。
ギガントーテム
採用率は100%です。
地底よりのものと同じコスト軽減効果を持つトーテムミニオンです。地底よりのものよりコストが重いぶん場に出るターンは遅いですがサイズが大きく、トーテムシナジーの恩恵を受けられる点が優秀です。
両断の斧でギガントーテムを増やす動きは非常に強い動きですが、それを狙いすぎるあまりテンポを失う結果にならないように。
ゲン・グレイメイン
採用率は100%です。
偶数デッキに必ず入りますが、バニラの6マナ6/5なので当然引くと弱いです。
呪文
偶数シャーマンはミニオンで戦うデッキなので手札に0マナ呪文以外の呪文を多く引くとそれだけで負け筋となります。なるべく呪文の採用は少なく抑えるべきでしょう。
トーテムの力、トーテムの激昂
採用率は100%です。
0マナの全体バフは非常に強力です。生存を助けるトーテムの力、並んでいるほど打点を伸ばせるトーテムの激昂、両方とも使うタイミングが難しいですが状況に応じて判断を下しましょう。
凍傷
採用率は80%ほどです。
2マナ3点の使いやすい呪文です。3点ちょうどでミニオンを倒すと相手の次の呪文のコストが2増えます。1ターンだけでなく相手が呪文を唱えるまで効果は有効なので見た目以上に阻害効果があります。
相手がコンボデッキであり、次のターンに盤面でリーサルが狙える状況ならば自分の体力3のミニオンに撃って相手の阻害をするのも重要な作戦です。
このカードは採用しても良いカードだと考えられます。
退化
採用率は80%ほどです。1枚採用の場合もあります。
バフで戦うデッキや断末魔を否定するカードです。偶数シャーマンは主に挑発ミニオンやシステムミニオンを無効化する目的で採用します。
偶数シャーマンはミニオンの展開が重要です。こちらの場にミニオンが空で相手のミニオンを弱体化してもこちらは2マナ払ってミニオンを何も展開できなかったという事実が残ります。序盤の2マナは貴重です。アグロデッキにとって退化は不利状況を打開できるカードでは無いということです。(コントロールデッキにとっては後半のターンに行くほど有利なのでアグロデッキに対して退化は有効です。)
現在のワイルドでは挑発ミニオンがあまり採用されておらず、ドルイドの虫害も不採用の場合が多いです。そのため退化抜きの偶数シャーマンのリストも散見します。
武器
偶数シャーマン武器2種類は非常に大きな役割を持ちます。
彫刻刀
採用率は100%です。
これを序盤に装備できるかどうかで勝敗に大きく関わります。横展開を助けるだけでなく、錨のトーテムとのシナジーや地底よりのものとギガントーテムのカウントを進める上でも重要です。マリガンではこのカードを探すことが多いです。
両断の斧
採用率は100%です。
バフの乗ったトーテムミニオンやギガントーテムなどをコピーできる強力な武器です。1番古いトーテムからコピーされます。コピーはコピー元の右に出ます。
状況によってはサイズの小さいミニオンを相手のミニオンに当てて自壊させて、よりサイズの大きいミニオンがコピーできるように調整することもあります。
よく採用される自由枠のカード
ミニオン
剣匠オオカニ
非常によく採用されます。
このカードは守りのカードです。こちらのミニオンを除去から保護してくれます。有利な状況をさらに有利にしてくれるでしょう。ただし不利状況で相手の盤面に6点あれば効果を発動することなく倒されます。
以上の点からアグロデッキに対しては弱く、コントロールデッキとコンボデッキに対して強いカードと言えます。
偶数シャーマンはコントロールデッキが苦手な傾向にあるので、サンプルデッキから退化を1枚抜いて剣匠オオカニの採用を考えても良いでしょう。
教団の新入会員
よく採用されます。
1ターン限定で相手の呪文のコストを1増やして行動を阻害するカードです。
相手のAOEを阻害したり、ミラクルローグの動き出しを遅らせたりと、様々な活躍が見込めるため最近の偶数シャーマンの採用カードの主流となりつつあります。
ただし、シャダウォックシャーマンのように呪文にあまり依存しないデッキには効きにくいカードです。どのデッキの対策をするかで採用を考えたいところです。
入念なノート取り屋
よく1枚刺しで採用されます。
場において呪文を使用するとその呪文が一度だけ手札に帰ってくる効果を持ちます。
このカードのためにデッキの呪文を多めに採用するのは微妙だと思います。
トーテムミニオンが並んだ状態で0マナのトーテムバフ呪文をコピーできたら強いよね……でかいミニオンを並べて疾風をコピーできたら強いよね……など、「できたら強い」系の上振れ狙いミニオンと言えるでしょう。
現在の体力40のコントロールデッキの体力を削り切るには上振れを狙うしかないというアグロデッキならではの悩みがよく表れているカードと言えるのではないでしょうか。
悪党同盟のトーテム
採用されることもあります。
1マナの悪の手先を毎ターン入手できるミニオンです。
種族トーテムである点が評価できます……が、攻撃力0なので盤面にすぐさま影響しないミニオンです。状況に合った悪の手先を入手できれば良いですが、運次第であるためランダム性の強いミニオンと言えそうです。
呪文
疾風
よく採用されます。1枚刺しの場合もあります。
サイズの大きいミニオンに疾風を付与できれば強い!という考えで採用されます。
相手の残り体力わずかまで追い詰めた、相手のターン!「レノ・ジャクソン」で全回復……あるあるです。そんなリーサルを決めきれない場面にあると嬉しいのがこの疾風です。
ただし、このカードはこちらの盤面にミニオンがいて、尚且つそのミニオンのサイズが大きいことが望まれます。つまり、不利状況では何の意味もないカードと言えるでしょう。
バリバリ
採用されることもあります。
振れ幅の大きい2マナ3~6点の呪文です。
このカードを採用する理由は顔面ダメージだけでなく、システムミニオンの除去にあると考えられます。現在環境にいる体力が4以上のシステムミニオンは「ギガフィン」「戦馬訓練士」「ナジャク・ヘクセン」が挙げられます。いずれも呪文で除去しなければ敗因となりやすいカードです。
ただし、呪文でオーバーロード付きなので序盤は絶対に引きたくないカードと言えるでしょう。
その他
マッチアップや偶数シャーマンの立ち位置については下記のメタレポートを参照してください。
偶数シャーマンはtier1の影レノプリースト、ミラクルローグ、シャダウォックシャーマンに不利であるため、tier2のトップに位置しているが、十分に上位帯で活躍できるポテンシャルがある、というようなことが書かれています。
ちなみに基本トーテム4種類全てがこちらの場にいるとヒーローパワーが使えなくなることは覚えておいたほうが良いでしょう。
マリガンの基準
マリガンについても触れておきます。
偶数シャーマンはAOEも急襲も無いため序盤から相手に盤面を取られると負け筋となります。そのため序盤の動きを意識したマリガンが重要です。
必ずキープするのは彫刻刀、トーテムの力、トーテムの激昂、錨のトーテム、石工です。同じカードを2枚キープはしません。
相手がアグロデッキだと予測できるならヨドミノヒバナウナギをキープしても良いです。彫刻刀と地底よりのものは両方キープするのもありです。彫刻刀のおかげで早い段階で地底よりのものが出せるからです。
おわりに
この記事を書き終えたのは2022年11月24日なので、新拡張の実装間近です。トーテムシナジーのカードは無いようですが、優秀な2マナ、4マナ、6マナのカードが追加される限り偶数シャーマンは生き続けると考えられます。
現在ワイルドで真面目に盤面で戦っているデッキは偶数シャーマン、秘策メイジ、海賊ローグ、アグロ影プリーストなどが挙げられますが、コントロールデッキの体力40が主流になってからはやや厳しい状況となりました。
アグロデッキがコンボデッキを狩り……コンボデッキがコントロールデッキを狩り……コントロールデッキがアグロデッキを狩る。ハースストーンの基本的な環境の図式です。
新拡張でどのように環境が変化するのか……実に見ものですね。真面目に盤面で戦っているデッキが消滅しないように、アグロデッキ使いは頑張るしかないね😸👍
最後まで読んで頂きありがとうございました。