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和文化デザイン思考

日本の伝統的な美意識は国内だけに留まらず、18世紀以降世界の芸術とデザインに大きな影響を与えてきました。

一般的な『シンプル』の意味は「簡素、飾り気が無い、無駄をそぎ落とした合理性や実用性」を言いますが、

日本が世界に影響を与えた『シンプル』の概念は

「一見簡素に見えるが、多くの要素を凝縮して成立させ、想像力を引き出す余白を残す」という、より高度な『シンプルの概念』です。

このシンプルの概念は日本の様々な文化に共通する美意識です。

茶の湯や華道、能狂言などの芸能、俳句や和歌などの文学、水墨画や書道などの芸術、武道、果ては日本建築や枯山水の庭園、懐石などの日本料理にいたるまで、今なお多くの外国人が憧れ学びたがる日本の伝統文化の真髄そのものなのです。

大量生産、大量消費の時代が終わり、豊かさを物質に求めることの空しさを多くの人類が経験し、環境問題が人類共通の関心事となっている現代。

日本では少子高齢化が加速している現実を見据えて。

ますます、デザインにも意識改革が求められます。

これからは、人を幸せにするデザインが求められます。

幸せとは、心の豊かさに他なりません。

環境破壊を食い止め、人類が平和に共存する為には、日本人の「自然との調和を重んじる伝統的デザイン思想」が、ますます必要になると思います。

未来に求められるデザインのヒントが日本の伝統文化の精神性に基づいた美意識にあります。そのことは日本文化や日本の美意識にインスパイアされた多くの外国人クリエイターや起業家の活躍を見ればあきらかです。

2000年以上続く日本文化の優れた美意識は、先人たちが築き上げた日本の宝です。伝統文化を学び、それらの美のエッセンスや法則を現代のビジネスやデザインワーク、そしてライフスタイルに応用、活用し、新しい時代の心豊かな暮らしに繋げてまいりましょう。

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