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Hello, handsome

4月ぶりの東京。
今回は5泊の滞在でした。

友達に会う予定は1件。あとはその日の気分でと思っていたのだが、結局その約束も相手が寝坊して1人でのモーニングになってしまった。

でもこれもまた自分が無意識で引き寄せてしまったんだろうなと。
少しホッとした自分もいたりして。
誰にも会わない滞在。
田舎では喉から手が出るほどに誰かと話をしながらご飯を食べたいと願っている私が、相も変わらず1人で気楽ご飯を選んでしまう余裕の無さ。

そんな私が唯一、人と会える舞台がセラピストとしての間接的照明下のマスクありの時間限定の120分だ。
マスクをしていればコンプレックスだらけの顔が隠れるし、暗ければ粗が目立たない。そもそも顔を合わせて話をする時間は10分程度だろう。
あとはマッサージベッドに寝てもらって背術を受けてもらっているだけ。
美女と野獣のように、自分の姿を見せてはいけないと。
怯えてはごまかして。野獣を目の前にしても穏やかな表情のままだと、優しい人でよかったと安堵する。その繰り返し。
チェンジで!はないから仕方なく付き合ってくれているだけなのだけど。

話ができると嬉しいし、嘘でもまた来るねって言ってもらえることで、少し救われる気がする。

田舎での生活が東京生活よりもメリハリがないのは、友達がいないから。セックスができないから。ゲイがほぼいないから。仕事がうまくいかないから。問題は沢山あるのだろうな。
全部自分次第なのだが、薄ぼんやりと生きているなあ。いかんいかんと思う日々。健康診断の結果も、明日も生きていられる保証はないよと知らせてくる。要精密検査の文字。

そして今回の東京滞在で、1年に1回あるかないかのセックスペースの私が、ワンチャンしたいと期待して、探して探して。
疲れてしまった。

ゲイはこんなにいるのに、Hはできない。
発展場に行って1500円程払えば、1人くらいは相手してくれるだろう。
でもこの年になるとそれはそれで、達成よりもむしろマイナスの虚しさが残る。

若い頃は、それでもよかった。性欲を満たすためだけの行為。
運が良ければ、気になって連絡先を交換したり一緒に帰ったり、別日に会う事もあったのだから。そこから付き合うなんてことは一度もなかったけど。

今回ピンクのゲイアプリでハウリングするも、全然反応がないことにも驚いた。
今まではそれなりに少しは反応があったから。
もう表示さえされない年になったんだなあと。フィルターなるものがあり、年齢で顔すら見る前に弾かれてしまうのだ。否、単純にブスなだけか?

期待していないけど、期待してる。何も行動に起こしはしないけど、期待だけはする。
そうだった。そんな日々を東京で過ごしていたんだった。
忘れていた。思い出した。

こんなにもゲイはいるのに誰も自分に興味は持ってくれないと。
自分もなかなか興味を持てる人もいないけど。
ただピンクのアプリは基本ヤリモクだから自分には合っていないだけなんて言い訳をしたところで、世間からのやりたいかの評価はこれが現実だ。

顔の交換をするも、時間を割いてまで、お互い会いたいまでは行かず。
そもそも顔出ししていない人への顔見せてくださいのやり取りの時間の無駄さたるや。
これもまた1%以下の可能性に期待してしまっているのだろう。
過去に実際に俳優と出会えたことがあるからだ。
でも今回はそんなことあるわけもなくマッチングは不成立で終わった。

情のある人とセックスがしたいと思う。ふとしたことで可愛いなこの人と思える隙のある人としたいと思う。
Hは無くなって友達に戻ってもいいけど、会ったのであれば無かったことにしたくないしされたくないのだろう。また自分の存在価値がゼロになるようで怖いのだろう。

まあ、つべこべ言わずに
非モテ隠キャは黙って筋トレだけしとけって話ですね。
そうでしたそうです。

来月また東京へ行くことがあれば
宜しくお願いします←

そんな中、毎日のようにレベルゼロの外国人からメッセージが届く。
「hello,handsome」
明らかに嘘だと分かるイケイケのプロフィール写真。
そもそも顔出ししていないのに、handsomeとメッセージをくれるあたり。

ありがとう、嘘でも嬉しいよ。
でも翌日にはいつも消えている。

もっと本気で騙して夢を見させてくれないだろうか。







では!!!!


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