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して良いことと悪いこと。

たまにニュースで目にする少年犯罪。

中学生が人を刺したとか、小学生が同級生を殺したとか。

彼らに肩入れするつもりは全くないが、

少しだけ可哀想だなと思う時がある。


子供の頃、自分はどちらかと言えば善悪の区別が付かない子供だったと思う。

学校の先生以外に、善悪を教えてくれる大人は周りにいなかった。

両親は幼い頃に離婚して父はいなかったし、

7つ上の兄は16で家を出て行き、

母は朝から晩まで働いていたので、

家では常に妹と2人だった。

母が夕飯を作る時間がないほど忙しい時は、

机の上に無造作に置かれた500円玉を握りしめて、

妹と一緒に閉店間際のスーパーへ行き、

半額になったお惣菜を買って2人で分けて食べた。

それが普通だと思っていたので、

別に苦しいとも寂しいとも思ったことはなかった。


ただ「して良いことと悪いこと」の区別が曖昧だった。

今思えば、補導されてもおかしくないようなことを何度もしたし、

それを悪いともあまり思っていなかった。

大人になって、少年犯罪を目にするたびに、

度合いは違えど、俺もこうなっていた可能性があるなと思ってしまう。

「12歳なんて十分善悪の区別もつくでしょ」と思う人が大半だとは思うが、

俺にはどうしてもそうは思えない。

放ったらかしでも子は育つかもしれないが、

道徳や倫理は学校で教えるものではなく、

家庭で形成されるものだと俺は思っている。

うちには子供がいないので、それを実践することは出来ないが、

子供がいる家庭は「うちの子は大丈夫」だと思わず、

きちんと善悪の区別をつけられる子に導いてあげて欲しいと思う。

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