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ヨーロッパの名将ファブリチオフラテスから学ぶ、ユーロ最新PICK&ROLL理論

おはようございます!

デフバスケットボール女子日本代表監督の伊藤丈泰です!

今回は2020年5月22日にイタリアの名将ファブリチオフラテス監督からZOOMで学んだPICK&ROLL(以下PnR)についての内容です。

PnRの成功&失敗事例動画クリップをもとに、50種類以上の状況について解説をしてくださりました。

この内容をヨーロッパでは16歳までに基本として教えるという。

ヨーロッパの育成レベルの高さにただただ唖然としました。

それでは参りましょう!

1.PnRの良いスクリーンのかけ方について

 ピックアンドロールの3番目、これはスクリーンをセットするときはスクリーナーは自分の胸がボールマンの肩が来るようにする。

足はボールマンの足が自分の足に間にインザボックスになるように足を置くように挟むこと。

大切なのはスクリーンをセットする前にアドバンテージをとること、チェンジオブディレクションをすることをチェンジオブスピードをすること、そして正しいアングルで作るのが大事になります。

そして、スクリーンしながら、次にジャッジしなければいけない事は、この次は自分をディフェンスしている人間がどのようなディフェンスをするのかを予測することです。

フラットをするのかドロップをするのか上をするのかそれを理解しなければなりません。

また相手のディフェンスの様子に応じてセットする時間の長さを変化させなければいけません。

次は4番になります。スクリーナーのディフェンスがペイントを守っているような状態では、スクリーンするディフェンスを1秒ぐらいホールドして下さい。

そうするとボールマンが不利になる助けを作ることができます。

次は6番になります。例えば相手がショウディフェンスをしてくるケース。スクリーナーの足をディフェンスが抜けた場合は素早くスリップしてください。

5番になります。アイスのように片側で抑えようとしている場合は、ボールマンのディフェンダーのそばまで行って、スクリーナーは角度を変えてアドバンテージを作れるようにすることができます。


2.どうやってアドバンテージをとるか

スクリーナーのフットワーク、もしフラットにスクリーンをするためにはピボットをしてバックターンをするボールから視界を失わないようにする。もしくは自分がスリップをする場合はできるだけ素早くフロントターンをして、できるだけ早くバスケットに向かいます。

まずはリジェクトを狙うことを強調してください。

リジェクトとは何か。

それは2対2ではなく1対1を攻めると言うことで、スクリーンとは逆のドライブを狙うようにしましょう。

リジェクトを狙うことによって相手を抜いてまっすぐバスケットをアタックすることができます。

また抜けなくても、スピードを使って抜くことができなくてもスクリーンを使って引っ掛けることができます。

例えば、例で行ってみると自分がボールを持っていて右からスクリーンが来る時、狙うのは左へのドライブです。

抜けなかったとしても、左に1歩2歩押し込んで、右側のピック&ロールを使うことができます。

次は2番です。

タイミングが重要です。

リジェクトができなかった場合はスクリーンを待つようにしてください。

しっかりマークマンに対してスクリーンをかけるのを待ってください。


3.ピック&ロールのスペーシングについて

まずピック&ロールは2対2ではなく5対5です。それを強調してください。

メインアクションはどれぐらいのプレイをして、しっかりとアドバンテージを作れるのかということが重要になってきます。

メインはスクリナー、ボールハンドラーです。

重要なのは他の3人がその時にどのようなプレイをするかにかかっています。

次は3番目になります。

PnR時には2つのスペーシングがあります。

1つはどこがメインのアクションになるのか。

スリーポイントラインから1メートルから2メートル高い位置です。

スクリーンをすることができればボールハンドラーが縦にカットしていくスペースを確保することができます。

まず、考え方としてはリジェクトで逆方向に抜くと言うことを考えてください。

そして、抜くことでスクリーンを使うことができるようになるからです。

次のスペーシングが他の3人のスペーシングになります。

残りの3人の選手についてはやらなければいけない事は、まずボールをしっかり見ておくこと。

そして素早くシュートを打てる準備をしておくこと。

クローズアウトについてアタックする準備をしておくようにしてください。

最近のヨーロッパのユーロリーグでは、90%以上のピック&ロールでは他の3人のスペーシングについてはスリーポイントラインの外側になっています。

4番のポジションの選手もスリーポイントにいます。

1人いるケースをシングルタグ、2人いるケースをダブルタグといいます。

あるチームでは例えばスリーポイントを打てない4番の選手がいます。

その場合は、2人がスリーポイントラインにいてロールしている側の反対のローポストに入るケースを今はワンスリーワンといいます。

現在、ヨーロッパのユーロリーグでは、ローテーションが起こった場合はスペースを取ってスリーポイントを打ったり、クローズアウトアタックしたりと言うことがあります。

一般的なのはスペースを取って進めていくセカンダリーアクションがあります。

ピック&ロールをしていくために私たちは何を知っていかなければいけないのか。自分たちは何を知らなければいけないか。

例えばスクリーナーを務める選手と言うのは、

①「ロールをするのがうまいのか」

②「それともロールからアリウープに行けるのか」

③「それとも素早くロールに行けるのか」

④「それともショートロールを使うことができるのか」

⑤「ショートパスを受けるのか」

⑥「そこからエキストラパスできるのか」

⑦「ドライブができるのか」

⑧「ポップからスリーポイントが打てるのか」

それらを知ることで自分たちの選手の特徴を知ることでやることが決まっていきます。


4.ピック&ロールで共通理解しておきたいこと

ドリブラーについて知っておかなければいけない事は3つあります。

彼らは

①「ドライブをしてビッグマンを相手にフィニッシュするスキルがあるのか。」

②「プルアップやシュートをミドルから決めることができるか。」

③「ローラーにしかパスが出せないのか。」

④「他の3人にも見てパスができるのかそういったことができるのか。」

 上記のことをしっかり評価しなければいけません。

セカンダリーアクションの選手について、他の3人の選手に関して大切なのはシュートを打てるのか、それともドリブルをつけるのかができるのかを知っておくことが大切です。

もし、その選手がドリブルをつけないのであればそのままエキストラパスをして早くボールを回す動きを止めないと言うことが大事になります。

ヨーロッパでは4番の人がスリーポイント受けないと言うのはほとんどないです。一番強調したいのはスリーポイントシュートです。

遠くから打てればインサイドのスペースが空く。

ドライブのスペースが開く。

インサイドを固めて来たときにスリーポイントで決める事で罰を与えなければいけません。

強いチームの場合、4番の中で強調して攻めるプレイヤー、外が強い選手と言うふうにわざとわけて集めるチームもあります。

センターでスリーを打てる選手がいると広くスペースができて勝てるチャンスが増えます。


5.ピック&ロールに対するディフェンスの読み方

次はスクリーンの読み方になります。

まずディフェンスの相手にどんなスキルを持っているのか、どのようなディフェンスをしてくるかを見なければいけません。

相手がどんなディフェンスをメインで守ってくるのかを捉えて、相手のコーチの戦術だったり、哲学やディフェンスのスキルを見て相手を読むことができます。

一番最初はアンダーをしてきたケースです。

アンダーをしてきた場合はリピックを必ずしましょう。 

2番目の上に対してのディフェンスですが、ボールマンがしっかりと称してくる選手をドリブル3つ位でどこぐらいまで引っ張っていけるかを見なければいけません。

1番最初に狙ってはいけないのは、スクリーンをできるだけセパレーションがある状態でセットします。

それによってピック&ロールでアドバンテージを取れるようにします。

2番目はバーティカルスペーシングどれだけ高い位置でピックをかけることができるかです。

リングから遠いところでかければかけるほど上下ディフェンスがリングに向かって戻る距離が長くなる。

次はセカンダリーアクションの事についてです。

ボールを受ける距離。

また、スクリナーはできるだけ早くロールできるようにします。

そうすることによってゴールに素早く行くことができるし、エキストラパスしてシュートをクリエイトすることができます。

上に対してピック&ロールを使います。

その時、1回か2回のドリブルをしてディフェンスを引っ張ってください。

その時、素早く素早くボールを動かすようにしてください。

その素早くボールを動かして作りながらロールを素早くする。

そのことによって4対3がきれいにできるようになります。

その周りの選手はセカンダリーアクションなので、素早くシュートを打つ、素早くドライブをする準備は必ずしておいてください。

ギャップがあって、オープンな状況であればどんどん打ちましょう。

40%以上のシュートの確率があるのであれば打ちましょう。

もし40%以下だったら素早くボールを展開するか、ドライブをしましょう。

次はフラットの状態です。

スクリーナーは1秒以上押すしっかりとスクリーンをセットしてください。

ボールマンはしっかりとスクリーンを使って、狙いは相手のビックマンと1対1をすることです。

1対1です。スクリーナーのディフェンスがボール間のドライブを守らなければいけないシチュエーションをつくります。

横に動けるビッグマンを探す事は大切です。

70%のチームはフラット上を使ってきます。

ハイフラットとディープフラットを使っています。

フラットスイッチが起こった場合にはグレッツキームーブをします。


6.ピック&ロールに対するパスの出し方の判断基準

スイッチに対して残り10秒以上ある場合は、インサイドを見ましょう。

一番最初にしなければいけないところはスイッチをされたらまず中を見るようにしてください。

もしも10秒切っている場合は、インサイドにパスをしてトラップをされたりしたら時間は足りません。

7〜6秒の場合はビックマンはシールをしません。

ベース内にいてドライブの合わせ、ガードのクリアウトをして相手の人間に対してドライブすることになります。 1

0秒を切ったケース、残り5秒から4秒しかないケースはもうボールマンが打ち切るしかありません。

もしも8秒〜9秒ある場合は、ブーメランパスを使う。

オーストラリアのプレイです。

1階ボールを離してパスすることでビックバンが良いポジションを失うことがあります。

そうしたらパスを受けた人間は元の場所に戻してください。

その中から1対1をするようにしましょう。

ブーメランでリターンパスをすぐにした方がアドバンテージが生まれます。

サイドピック&ロールの場合、そのケースでは読みが2つあります。

1つはボールラインがフリースラインよりも上にあるのであれば、下からスクリーンをかけるようにしましょう。

スクリーンをフェイクしてポップアップするようにしてください。

そしてボールを逆サイドに展開してやります。

今度はピック&ロールからどのようなパスをしたほうがいいかを考えていきます。

1つはポケットパスになります。

これはフラット上とかに対して使えるパスになります。

またはサイドピック&ロールの時にポケットパスをよく使うことができます。

 7つ目はセカンダリーアクションに対するパスですが、他の3人にスルーパスであれば素早いパスでなければいけません。

ゆっくりだとせっかく作ったアドバンテージが消えてしまいます。

できるだけアドバンテージが消えないようにクローズアウトをアタックできるような早いパスを強調してください。

5000文字!

いかがでしたか?

資料を使った説明は以上でした。

このあと、動画クリップ集を活用して、1つ1つの事例を解説していただきました。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

次回はフィリピンのレジェンド、ジミーアラパグ氏から学んだコーチング哲学についてまとめたいと思います。

それでは良い週末をお過ごしください!

この瞬間、成長する!

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