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まずは…

SNSをする際にとても重要なことは、きっと発信者側がどのような人間なのかをまず説明することとのように思う。でないとみなさんが発信されたものをわざわざ時間をとって読むに値するかどうかの取捨選択ができない。SNSなんぞ自己満なのではという声も聞こえなくもないけれど、パブリックの場で書くということをするのだからどうせなら読んでもらいたい。

それでもやはり属性の羅列をしてもあんまり意味がないように思うし、あんまりそれを面白いと思えない。そして、私はそれぞれの属性のステレオタイプ的なものから良くも悪くも外れてしまってるように思う。しかし、この様なことを思う私はすごい偏見の持ち主ということになり、そしてその通りだなとつくづく思う。

私はアメリカの大学を卒業し、海外在住で同性の配偶者がいる。しかも、なにやらnoteというSNSを使い始め自分を発信したがっている。

これらのことを踏まえ自分のことをセルフオーダーメイド色眼鏡で見ると、IT関係の仕事をしていて基本明るく活発(陽のモノ)で、短髪で髭のマッチョマン(ジム通い)。LGBTQ関連の人権問題に明るくゲイバーの店子と仲良くてゲイパレードなどにも積極的に参加、というキャラが浮き上がってくる。なにか私の中のカリフォルニアの具現化みたいな人間が出来上がる。

実際の私はそんなことはない。背が高くなく痩せ型で友達が少なく、最近までこの国で日本人の知り合いが一人もいなかった。髭は毎日剃るのが本当に嫌で8回ほど髭のレーザー脱毛に通い、同様に朝の支度の楽さという理由でロングヘアー。LGBTQに関しては身近な問題として情報は集めるけれど、鍵アカでもなにかを発言したことはない(と思う)。そして何より無職。ただし、カリフォルニア概念の真逆といえば、私の中ではベルリンかロンドンだけれど、どちらかというとカリフォルニア概念に近い都市に住んでいる。

とどのつまり、海外在住のゲイという自己紹介になってしまった。さらに言えば、日本人中年男性という凝り固まった像からどのように自分が離れているかという、結局の所、自分が偏見まみれという自己紹介になってしまっている。「日本人」「中年」「男性」。これらに対する偏見を強く持っていなければ、こんな自己紹介にはならない。

それにしてもこの自己紹介は、私は自己含む物事を俯瞰してみることができます、という自意識も垣間見れる。「偏見を持っている自分」を事実として受け止めている「私」。どうなのだろう。ここまで読んでくれている読者の方々は、また読みに来ようと思ってくれたりするのだろうか…心配。

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