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学び合う組織における従業員の声の収集と活用 | ジーアイクラウド株式会社 | joby導入事例

伊藤忠グループで、Google Cloudを基盤としたシステムインテグレーションを展開するジーアイクラウド。2021年の設立以降、順調な事業成長とともに、組織拡大をする同社では、”Make Happy, Be Happy”をコアバリューにしています。それに基づき、「みんなを幸せに、そして自分も幸せに」になるための組織づくりを行う同社。事業内容、組織づくり、jobyを導入前後の状況などを社長の山崎様にお伺いしました。学び合う組織を構築したい方に必見の内容です。

Google Cloudに拘り、エンジニアにとって差別化した環境に

ー 御社の事業概要を教えてください。
Google Cloudを基盤としたシステム開発を行っております。オンプレミスからクラウドに移行する時代から、クラウドを使い分ける時代になっています。Google Cloudはパブリッククラウド市場においてシェアは第三位ではありますが、ビックデータ処理やAIサービスに長けています。それが評価されており、成長率はクラウド業界でも一位になっております。その環境下で、当社の事業も順調に拡大しています。

ー Google Cloud以外のソリューション開発はご提供されていないのでしょうか?
正直にお話すると、他のクラウドに手を広げればより売上を拡大できる可能性は高く、特化することで事業が安定しないリスクがあることも事実です。それでもあえて、Google Cloudに特化することが大きな差別化になると思っています。採用市場を見たときにも、エンジニアにとって当社は、Google Cloudにフォーカスし、その技術を高めることができる最高の環境になります。当社は、Goolge Cloudの技術を磨きたいと思っている方には、ぴったりの成長環境だと思っています。

Make Happy, Be Happy、人を幸せにし、自分も幸せになる

ー 創業から約3年経ちますが、組織はどのように拡大してきたのでしょうか?
2021年に、11名で立ち上げた会社です。その時点では、組織などなく、あえて言えば社長とメンバーという構成でした。エンジニア採用が厳しい時代ですが、私自身も採用にかなりコミットし、会社としても採用には常に注力しています。その成果もあり、設立後、毎月1名採用のペースで人が増えています。設立2年目には、技術・営業・バックオフィスと部署化し、全体で30人程度の社員数となりました。3年目が終わろうとしている現在では、エンジニアだけで40名弱が在籍しており、技術領域ごとにチームを分ける体制をとっています。

ー 組織が大きくなる中で、大切にしている行動指針などはありますでしょうか?
コアバリューにも記載していますが、”Make Happy, Be Happy”という考え方を大事にしています。ただ仕事をするだけでなく、仕事を通じて人を幸せにすること、そして何より自分自身も楽しく働くことを目指しています。日々の行動においては、”学び続けること””助け合うこと”を大切にしています。それぞれが、自己学習や日々の活動で得たインプットを仕事の中で様々な形でアウトプットすること、そしてお互いに助け合いながら経験や知見を社内でシェアすることで、会社全体のインプット・アウトプット量を大きくしていく、というサイクルを目指しています。当社はリモートワーク中心の勤務体系になっているため、シェアという部分については意識的に取り組むようにしています。

ー 組織を強くするための取り組みはいかがでしょうか?
1on1は各部署で行うようにしています。その中で、マネージャーがきちんとメンバーと会話することで、業務やスキル面での課題を把握し解決できるようにしています。頻度はチームごとに若干異なりますが、少なくとも2週間に1度くらいは行っています。
また、学びを後押しするための制度も多数あります。資格取得、書籍購入、セミナー参加等の知識習得にかかる費用は会社から補助し、加えてサンドボックス環境も整えることで、技術的に様々なことを試せるような環境をつくっています。また、より柔軟な働き方を実現しながら創造性を発揮するためにワーケーション制度も整備しています。その他には、ピアボーナスの仕組みを社内チャット上に内製で開発・実装したり、オンライン/オフライン双方で会社全体でのミートアップの機会を定期的に設けるなど、チームビルディングのための取り組みを行っています。

オフラインでの勉強会の様子

組織の拡大とともに全体を見渡すことが困難に

ー 様々な施策を既にご展開されていますが、jobyを導入するにあたっての問題意識などがあったのでしょうか?
一言で言えば、組織が大きくなってきて一人一人の状態を把握することが徐々に難しくなってきたことです。人が増えて、プロジェクトも複線化している中で、それぞれのメンバーの状況を把握することは容易ではありません。また、メンバーが増えることで、コミュニケーションスタイルや仕事の進め方なども多様化してきていることも背景にあります。その中で、仕事の状況やモチベーションなどを、メンバーにもマネージャーにも大きな負荷をかけることなく把握できるようなツールがあればなと思っていたところにご提案をいただきました。

ー サーベイを導入することに抵抗はなかったのでしょうか?
特段ネガティブな反応は無かったです。振り返ってみると、導入時に目的と運用をしっかりと全社員に説明したことも効果があったのではないかと思います。以下のようにメンバーには伝えました。
①joby導入の目的は、本音のコメントを貰い、それを踏まえてマネージャーが1on1などで会話したり、日常の中でフォローしたりできるようにすること。逆に、忖度した回答は意味がなく、ミスコミュニケーションになること。
②回答内容を閲覧するのは、自部署のマネジャーとその上級マネージャー、人事のみであること
③jobyの回答が評価につながることはなく、安心して回答をしてもらっていいこと

ー なるほど、単に「サーベイを導入します」というだけでなく、利用目的、閲覧範囲、懸念点を払拭することで、サーベイ回答にあたって心理的安全性を確保したんですね。

複雑な指標は運用しづらい。シンプルで続けることが大事

ー 実際に、運用してみていかがでしょうか?
非常にシンプルで、Slackですぐに回答ができるのでメンバーにとっても使いやすいです。また、マネージャーからも「状態が端的にわかってわかりやすく、1on1のきっかけとして有用である」「過去の回答内容と見比べることで、ちょっとした変化を捉えることができる」といった声や「マネジメント向けコンテンツがまとまっており、参考になりそう」という声をもらっています。私からすると、全体像をパッと把握できる点が非常に便利です。たくさんの指標があるわけでなく、やりがいとストレスで可視化され、さらにコメントがあることでメンバーの声を確認することができます。また、私が行うマネージャーとの1on1においても、事前に回答を確認しておくことで、効果的な1on1にできています。

フラット・オープンなコミュニケーションができる会社へ

ー マネージャーの皆様に運用ルールなど設けているのでしょうか?
細かいルールは設けておりません。どのような使い方であっても、1on1などに活かしてほしいとは話しています。コメント自体が1on1の話す内容になったり、1on1だけで気づけなかったことだったりと”きっかけ”として機能してくれればと思っています。もちろん、何でも直接話せることがベストですが、人同士ですので言いづらさがあったり、そもそもタイミングがあわなかったりということで、伝えるべきことが伝えられないこともあると思います。それであれば、”気軽につぶやける場”としてjobyは便利です。先にもお話しましたが、シンプルであるがゆえに続けられることもポイントかなと思っています。

ーサーベイを使う上での課題はありますか?
今のところ、大きな課題はありませんが、回答率を今以上に上げるかどうかが悩ましい点です。回答率を上げてもらうために、強制力を働かせると自由な回答を得られないのではないかと思っています。一方で、声がけをしないと忘れてしまうメンバーもいると思いますので、バランスが難しいなと思っています。

コミュニティーを強化し、より強いチームに

ー 組織を強化するために、今後行っていきたいことはございますか?
2つあります。1つ目は、ひとりひとりをよりフォローすることです。人数も増えてきたので、業務におけるマネジメントとは別の観点で、スキルやキャリアプランといった面をサポートする部分に力をいれたいと思っています。

ー 2つ目はいかがでしょうか?
部活やサークルといった形態は何でもいいのですが、社内にもっとコミュニティができて交流できる環境を多くしたいと思っています。ゲームでもスポーツでもなんでもいいので会社メンバーが集ってなにかをやる場がもっとあるといいと思っています。そういった場があることで、メンバー間のコミュニケーションが活性化し、業務のパフォーマンス向上や知識共有の活性化につながると思っています。また、結果的に組織に対するエンゲージメントがあがることで、Happyになっていけば、好循環を生む組織になるのではないかと思っています。

オフラインのイベントを重視


取材を終えて

オープンに学び合うことを重要視し、すでに1on1なども充実させてきたジーアイクラウド様。その土壌の中で、サーベイを活用することで、より本音を引き出し、課題解決やチームビルディングに活かしていました。サーベイは導入すればなにかを解決するものではなく、使い方が重要であることを改めて感じるお話でした。使い方を良くするために、しっかりと回答の声に向き合う姿勢が第一歩なのではないかと学ばさせていただきました。30人の壁を超えて、更に拡大する同社がどのような組織になるか今後も楽しみです。



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