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狭い子供部屋にIKEAの伸張式ベッドをなんとかぶち込んだ話。

どうも、失業東大生ことケンドー修介でございます。(⇒ twitter

子どもができると生活が一変するといいますが、私の場合は子どもと一緒に寝ることによって睡眠の質が大きく低下してしまったことが特にこたえました。

今回は子どもと一緒に寝ることによって起こった体調の変化と、子どもを一人で寝かしつけるようになった経緯、そのためにIKEAのベッドを子供部屋に置いた話についてご紹介したいと思います。

睡眠こそ至高

人生で何が一番重要かと聞かれたら睡眠と答えるくらい、私にとってぐっすり眠ることは健康な生活を送る上で欠かせない行為です。(さすがに東大受験したときは遅くまで勉強していたせいで慢性的な睡眠不足でしたから、受験終わって真っ先に思ったのは、これで心いくまで寝られる、というものでした)

ところが子どもが生まれたらそうも言っていられません。生まれたての赤ちゃんは3−4時間の間隔で夜泣きしますし、そのたびにミルクやらなんやらやっていると一晩なんてあっという間に経ってしまいます。奥さんの方は日中の子育てでくたくたになっていて夜間は一歩も動けず。当時は夫婦ともに、育児ってこんなにしんどいものなのかとひしひしと感じていたものです。

そうこうしているうちに、私の方が慢性的な頭痛に悩まされるようになりました。もともと偏頭痛もちだったところに加えて、日々の睡眠不足が蓄積されていき、気づけば毎日のように頭痛薬を飲むようになっていたのです。

ところがこの薬が体にあっていなかったようで、今度は強烈な胃痛に襲われることに。病院にいって診てもらったところ、十二指腸潰瘍と診断されました。当時、33歳くらいの頃のことです。(ちなみに今でも頭痛の発作はたまに起こることがありますが、最近は偏頭痛にとてもよく効く薬が出ていますので、お悩みの方は頭痛外来のあるクリニックなどの受診をお勧めします)。

結局、潰瘍は胃酸の分泌を抑える薬を飲むことで徐々に治っていきましたが、睡眠不足は常に感じているような状態が続くことになります。そういうとき、ああ子どもというのは文字通り、親の体力・精神力をちょっとずつ奪いながら大きくなるものなんだなあと思ったものです。

親ペナルティ

子どもがいる生活というのは間違いなくかけがえのないものですが、一方で子どもを持つことで失われるものがあるというのも事実です。実際、子どもを持つことで夫婦の幸福度が下がるという調査があり、「親ペナルティ」などという言葉もあるとか。

学術的には不正確な用語との意見もありますが、子育ての辛さというものは多かれ少なかれ誰にでもあるので、完全に根拠のない言葉ということでもないでしょう。

少なくとも私にとっての親ペナルティを生み出す要因のかなりの部分は、子どもと一緒に寝ることによる睡眠不足に起因するものでした。逆にいえば、子どもの寝室を夫婦と分けることができれば、親の幸福度というものは大きく上昇するのではないかと考えたのでした。

なおこの点に関していえばうちの奥さんの場合、一度寝てしまうと滅多なことがない限り起きないので、あまり重要ではないようでした。彼女の場合はどちらかというと職場の環境や働き方で悩むことの方が多かったようです。そのようなこともあり、子どもを一人で寝かせる計画というのはなんとなく先延ばしになっていたのです。

子供部屋を作る

そんな中、布団で寝ていると身体中が痛くてかなわないという話が奥さんから出てきた話を前回書きました。

上の記事に書いたとおり、6畳の和室を改造して夫婦2人分のベッドを置いたわけなのですが、これを機会に子どもは別の部屋で1人で寝てもらうという、かねてからの計画を実行することにしました。彼ももう7歳、ちょうど小学校に入学するタイミングだったので、自分の部屋ができるのは素直に嬉しかったようです。

ところが子供用に用意した部屋というのがとても小さい上に、大きな柱が部屋の2隅にせり出しており、ベッドを置けるスペースがありません。

これはベッドを置くのは諦めなくてはならないかなと思っていたところ、IKEAから伸縮可能なベッドが出ていることを発見します。

SUNDVIK スンドヴィーク

ということでこちらを早速購入して組み立てていきます。

ご覧のとおり、部屋の隅に大きな柱がつき出ておりますが、この間にうまくはめ込みますとこんな感じでピッタリはまりました。

ご本人も満足そうです。

なおこのIKEAのベッドですが、伸縮式とはいいつつ本来は決められた3つの長さから選んで組み立てるという仕様になっています。子供の成長に合わせて少しずつ長くしていくというのが、本来想定されている使用方法なのではないでしょうか。

とはいいつつ、固定用のねじ止めをしなければ任意の長さにすることも可能。壁の隙間にガッツリとはまりこんでいるので、勝手に動き出すこともなさそうです。

ということで念願の子供部屋(と親の寝室)が無事完成しました。

初めの方こそ隣に布団を敷いて添い寝してあげたりもしていましたが、時間が経つうちに慣れていったようで、今では9時過ぎると「おやすみー」といって自分の部屋で一人で寝るようになりました。小一くらいだったら余裕のようです。

子育ては身を削る作業

最後にちょっと余談を。

昔から芸能人の浮気・不倫の話はよく聞きますが、最近は不貞を働いた父親に対する世間の風当たりが特に強いように思います。

幼い子どもをほったらかして夜遊びしていたということですから、母親の苦労は想像に難くありません。昔はそれを許す風潮があったのかもしれませんが、子育ての苦しみが男女問わず広く共有されるようになり、笑って済まされるような事態ではないのだという空気になってきたのかもしれません。私の尊敬するブロガーのお一人、米国株投資家のたぱぞうさんが「命を削って」子育てをされたと記事に書かれていました。ご家庭の事情によっては文字通り寿命が縮む思いをして子育てすることもあると思います。そういう意味では、親ペナルティーという言葉のもつ重みが世の中に共有されるのも悪くない気がします。

例えば子ども部屋を作って親の睡眠時間をしっかり確保する、そんなようなことでも夫婦の幸福度を上げることができるかもしれません。


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