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【アジャイル】組織アジャイルの「組織」とはどういう括りだろうか?

「組織」の解釈でたまに混乱します。

組織アジャイルの対象範囲は?

シンアジャイルのコミュニティの中で私は「組織アジャイル」の分科会チームに入っています。目的は開発・非開発に関わらず、組織でアジャイルな動き方や価値感、マインドセットを取り入れて、変化に富む不確実な時代に乗り切れる強い組織・学ぶ組織を作っていこう、そのためにはどういう活動をコミュニティの中でやっていくべきかを考えて実行していくというのが大枠の目的です。

この時の「組織」という対象は、確かチームとして明確にした記憶はあまりないのですが暗黙的に認識されているのは、よくある会社内の組織構造でツリー型の階層構造になっていますが、そのツリーにぶら下がっている部門やセンター、部や室、課やグループのような単位が組織と捉えて進めています。

ただ、私の中では一般的に言われるツリー構造になっている「組織」だけではなく、横串に刺さってプロジェクトやテーマで動いているチームも「組織」であり、そこも組織アジャイルの対象ではないかなと思っています。

シンアジャイルコミュニティ以外でも、この組織とはどういう括りを言っているのか?を問うことはありますが、実際同じように捉えてくれる人も居れば、そうではない認識の人もいます。プロジェクトチームだとそれは組織というより、事業開発やサービス開発だから「組織アジャイル」ではなく、プロダクト開発的なアジャイル(市谷さんの言うところの仮説検証型アジャイル開発)なのではないか?という人もいたりします。

そもそも「組織」とは?

そもそも組織の定義とは何でしょうか?以下を参考にしてみました。

いくつか抜粋すると、以下のようにあります。

経営学においてしばしば引用されるチェスター・バーナードらは、組織を協働の体系(システム)として捉えている。意識的に調整された、2人またはそれ以上の人々の活動や諸力のシステム (Barnard, 1938)
1人の人間の力では実現できないような困難な目標を達成しようとするときに生じる複数の人間の協同(経営学用語辞典、1997年)

組織における意思決定プロセスに注目したハーバート・サイモンは、コミュニケーションのパターンに注目している。意思決定とその実行の過程を含めた、人間集団におけるコミュニケーションとその関係のパターン (Simon, 1945)

Wikipedia

「意識的に調整された、2人またはそれ以上の人々の活動」「1人の人間の力では実現できないような困難な目標を達成しようとするときに生じる複数の人間の協同」とあり、特に階層構造のことは言っていません。

また、冒頭ではこのように書かれています。

社会科学における組織(そしき、英: organization)は、共通の目標を有し、目標達成のために協働を行う、何らかの手段で統制された複数の人々の行為やコミュニケーションによって構成されるシステムのことである。

Wikipedia

ようは同じ目的のために動く単位を「組織」と呼ぶようです。
そのように解釈すれば、それがよくあるツリー構造型組織の各部署に限らず、横串横断のプロジェクトチームも同じ目的で集まった人が同じ目標達成のために共に動くのであれば「組織」と言えるわけです。

共通目的を持つ集団をアジャイルに動かす

先に示した組織の定義に当てはまれば、組織アジャイルの適用先にはなるのだと改めて思いました。これが2人ならどうなのか?という話もありそうですが、定義上は同じ目的で同じ目標に一緒に動いていれば2人いれば組織と呼ぶことはできそうです。

ただ、これもWikipediaや辞書ではそう言っていても、会社によってはちゃんと認識合わせしておかないと、各所でそれぞれの解釈があるかもしれません。規模や構造の話になってきますので、どこにどう適用させるか、どの程度やるか、それによって何をどうしたいか?という意図によって変わってくるかもしれません。


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