【仕事・コーチング】ヘルプ・シーキング
ヘルプ・シーキングという言葉をご存じですか?
私はこの言葉を知ったのは、毎朝聞いているVoicyの小田木朝子さんの番組の中でした。
助けを求めるのが下手な私
過去のnoteの記事にも書いていますが、私は自分のことを器用貧乏だと思っています。マネジャーを目指し、ジェネラリストとして生きてきて、エンジニアから商品企画、事業企画、組織職と正直そつなくこなし、成果もあげてきました。
そして変なプライドがあるせいか、あまり人に頼らず自分でやってしまうことも多かったです。自分の立場やポジションを考えると、人に任せておけばよいことも「自分ができないのに指示がだせない」「人より出来ることをアピールしたい」と無駄な負けず嫌いを発揮していた自分がいました。
一人で行ける距離は限られている
そして40歳も中頃が過ぎ、気づくわけです。
なんでもそつなくこなすけど、特徴がない人間。
本来やるべきことにリソースを割けてない結果、自分なりに結果は出せているが、大きな視点で見ると成果的にイマイチと上層部に見られてしまう自分…
ともかく言われたのは、誰もチャレンジしてないことへの迅速な突破力はあるが、その後のスケールするところ、大きなビジネスに仕立てていくところで厳しい言葉をもらうことが多かったです。(スケールする段階には何らか離脱したり、異動したりすることも多かった…)
岸田首相の所信表明で引用されたアフリカのことわざが印象的です。
私はせっかちで焦ってばかり。一人でさっさと行くのだけど、行けるのは近場。
みんなを巻き込んでみんなに助けを求め、助けられて遠くまで進むのが苦手なのだなと感じました。
プライドが…とか迷惑かな?…と言ってる暇はない
そして今、自分としては試練が与えられている状態です。
異動により、マネジャーのマネジメントスタイルや価値観、判断基準が前の部署と変わり、自分で何をするかを探しつつ、予算もリソースもない中で自分の成果を出す必要があります。
そのためにこれまでの伝など活かしながら、社内外の様々な人にインタビューしたり、力を借りたりと、助けを求めて進捗させなければ、私の存在価値自体が危うい状態です。
これまでの実績や成果を鼻にかけたプライドなんかは邪魔でしかない。
相手の都合を思いすぎるが故に声をかけられない、なんて言ってられない。
アラフィフに近づく自分にそんな躊躇している暇はないのです。
アジャイルでのタスク可視化もヘルプ・シーキング
アジャイルもある意味ヘルプ・シーキングな要素があります。
チームとして動くことが前提ではありますが、みんなのタスクを可視化し全てをバックログとして積み上げ、優先度を見つつ、何を誰がやるかを明確にしていきます。
その中で一人ではできない、もしくは他のタスクがあって対応できないときには、チームの中で一緒にやったり、他の空いている人がそのタスクを請け負ったりをチームの中でやります。
デイリースクラムで毎日みんなのやることがわかり、スプリントプランニングである期間で何をやるかも明確。全てがオープンになっているため、公平性と心理的安全性が保たれ、そして誰もが今やっている仕事の内容を把握できるので、スキルトランスファーのコストも少なく、そして助け合えます。
アジャイルでは自然とヘルプ・シーキングの仕掛けが盛り込まれてると言えます。
コーチングでの目標達成手段の一つとも言える
コーチングでも、ヘルプ・シーキングは目標達成に向けてのアクションの一つと言えます。
自分の課題や自分の目標達成のために、自分だけでは出来ない場合、誰を頼れば達成できるのか?どう助けてもらうのか?というヘルプ・シーキングができるかできないかで、結果は大きく変わります。
コーチングの中の質問としてもヘルプ・シーキングを促す問いをすることもあります。
あなたを助けてくれそうな人は誰かいますか?
これまで壁にぶつかったときに、誰に助けを求めましたか?(もしくは、誰が助けてくれましたか?)
この問題を解けそうな人として、誰が思い浮かびますか?
などです。
この問いが効いた人は、すぐにその人に連絡を取り、相談をして、目標達成に向けて進捗がありました。
不確実で多様性があり、変化に富む時代、得意なことを得意な人がやり、それぞれがお互いに助けを求め合う仕事の仕方のほうが、早く確実に成果を出せる人、大きな成果を出せる人、つまり結果的に仕事を任せられる信頼できる人と見てもらえるのだと思います。
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