【仕事】信頼と信用
私が尊敬する元上司が何かとこの言葉を言ってました。
「相手(部下)を信頼はするが、信用はしていない」
「だからちゃんと結果は刈り取って確認はする」
最初、この意味がよくわかりませんでした。
そもそも「信頼」と「信用」の違いもよく理解していませんでした。
辞書だけ見てもまだちょっとはっきりしません。
ただ、ここから読み取れるのは、
「信頼」はあまり根拠がなくても、相手を信じて、期待して頼ること
「信用」は信じる確かなもの、信頼できると判断する根拠があること
ということかなと思います。
なので、「信頼はするけど、信用はしていない」に込められたものは、相手を期待してやり方は任せる、だけどその結果まで全て丸投げで任せるわけではなく、ちゃんとその結果の確認はするよ、ということだと思います。
この信頼と信用のバランスの持ち方はマネジャーとしての腕の見せ所だと思います。信頼も信用もしてないと、多くは任せることができなくなり、指示・命令が増え、マイクロマネジメントになっていくでしょう。
そして信頼してて信用もしている、という状況はかなり稀かと思います。もし、そうなった場合にはそのマネジャーの役割は終わるときかなと思います
そしてどんなに出来る部下でも、全く失敗をしないことはないと思います。
その結果に対して最終的に責任を持つのはマネジャーの役割です。
コーチングにおいても、「信頼関係の構築」というのが一番最初に必要なプロセスになります。これも「信頼」と「信用」のバランスがあるのです。
コーチングによって、クライアントがコーチに正直に内なるものを表出し、目標設定とアクションを決めていくという状況になるには、お互いが期待を持って、成りたい状態になれることを信じ合っている状況だと思います。これこそまさに信頼の部分です。
ただ、これを完遂できるように、クライアントはちゃんとアクションを起こし、ふりかえりをする、ちゃんとコーチングの場には遅れずに来ることについては、コーチは寄り添いつつ、全てを信用はせず、ちゃんとコーチングのセッションの中でアクションを確認していくことが大事です。
そしてコーチもときには厳しい言葉もかけつつ(ここは感情的にならず、アサーティブネスによりちゃんと主張をする)クライアントをより良い方向に行動変容を促していくことが役割となります。
この繰り返しにより、実績を伴ってくると、コーチはクライアントを信用する部分は増え、そしてクライアントも目標に近づいてくればコーチに対する信用する部分が増えてくるのです。
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