死が記号になる瞬間_2022.06.29
今日で実習12日目。
最近感じている違和感がある。
それは、死に対しての慣れ。
今行っている病院は、大学病院ということもあり、比較的症状が重い患者さんがよく運ばれてくる。初めのころは、その方々に接するたびにその人の死を少なからず感じとってしまい、どうしようもない悲しさがあった。特に、自分の祖父母、両親と同じ様な年代・背格好の患者の頭の中に、救いようのない大きな腫瘍があったときは本当に辛かった。
…
でも実習が進むにつれて、段々それに慣れてきてしまっている。
末期な患者さんが15分おきに運ばれてくるんだから、一人一人に感情移入していたら仕事にならない。次から次へと流れ作業の様に癌腫瘍を確認し、医師の元へ画像を送る。次の患者を呼び込み、検査をして、それを医師へ転送する。実習当初は悲しかったが、落ち込んでいる最中にまた新たな患者さんがくるんだから、訳がわからなくなる。他人の病に対して情に浸る時間なんてない。
…
そんなことをしていると、段々、
ここから先は
437字
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?