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【白血病は突然に】 (第14話) 苦しみの精子保存

こんにちは、「根本雅祥(ねもとまさよし)」といいます。「ソルトコントロール」という方法を使って、塩分管理の支援サービスを提供しています。

この記事は、「37歳起業家、がん宣告から社会復帰までの3年間の記録」の第14話となります。

(これまでに書いてきた記事はコチラで見られます↓)

それでは、どうぞ!


苦しみの精子保存

診察の時間が近づいてきたので、僕と真理子さんは友人の「なおき」と別れ、待合室へ向かいました。

待合室へ着くと、それほど経たずに僕の順番がまわってきました。診察室へ入り医師から一通りの説明を受けると、「これに精液を採取して来てください」と言われ「精子保存容器」を渡されます。

そして一度診察室を出ると、看護師さんに「コチラへどうぞ」と狭い個室へ誘導されました。僕の想像では、エッチな本とかが置いてあって「ご自由にお使いください」みたいなスタイルかと思ったのですが、、、現実は、、、


なにもない!

なにもないんです!

ただの、なにもない部屋なんです!


「いやいや、体調が悪い上にこんな環境じゃ...」となった僕は一度部屋を出て、真理子さんに預けてあったスマホを取りに行きました。そして真理子さんに「がんばってきます」と伝え、もう一度部屋へと戻ります。

そして「いざチャレンジ!」となったのですが、まったくその気になれません。体調不良という大きな要因はさることながら、「スマホに慣れていない」という個人的な理由もあったのかもしれません。

20分くらいトライしてもその気配すらなかったため、僕は保存をあきらめ、医師の元へと戻りました。

「全然ダメです、どうしたらいいですか?」と尋ねると、「では容器をお預けしますので、なんとか今日中にがんばってみてください」と言われました。

「がんばれと言われても...」心の中では絶望感しかありませんでしたが、チャンスは3日間しかありません。「...はい、やってみます」とだけ医師へ伝え、僕は診察室をあとにしました。

待合室にいた真理子さんに事の顛末を伝えると、「がんばるしかないね」となり、僕たちは白昼のさなか、新橋駅前の雑居ビルへと歩を進めました。


つづく...


この記事をサポーター目線で綴ると...

今回のストーリーを、僕からの視点ではなく、僕を見守ってくれているサポーター目線で綴った記事があります。もしよかったらご覧ください。


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