見出し画像

JLPT(日本語能力試験)と項目応答理論について

さて、JLPT(日本語能力試験)の合否は文法の理解度にかかっていると言っても過言ではありません。

なぜなら、文法の理解は、読解と聴解の問題でも問われてくるからです。正確な文法の知識がないと正当にたどりつけないようになっています。

あと、高得点が取りたければ、文法問題の「文章の文法」ができる実力が必要です。逆をいうと、ここで点数を稼げると、ほかで凡ミスをしても、合格できるかもしれません。

項目応答理論は、正答率によって点数が決まるため、毎回、配点が固定されているわけではありません。受験者のレベル次第ですし、もちろん、調整も加えられます。

一見ばらばらに出題されているように見えても、その知識が確かなものであるか、あやふなものであるのか問う問題もあります。たとえば、文法の5番、読解の12番、聴解の9番は共通事項を問うています。3問正解していれば、確かな知識と採点されるので、ボーナスポイントが加算されます。一方で、この共通項目問題でばらつきがあると、あてずっぽうのまぐれあたりと判断され、それほど加点はされませんし、そのような人は、まず、高得点は取れません。

「N2合格に1点足りなかった!」という学生がいますが、この1点は軽微なものではなく、大きな谷だと思ってください。89点と90点の人の実力は全然違います。89点の人は基礎力がありませんし、合格にしてはいけないし、合格させられないような、致命的なミスをおかしているのです。

N2の89点は、N1の99点は、実のところ、惜しくも何ともないのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?